大学入試の仕組み(公募制推薦、AO、指定校推薦、一般入試とは)

      2015/06/23

非常に複雑な大学入試の仕組み。どの入試を使うべきか迷っている方(あるいはその保護者)のための記事です。

大学入試の仕組み(公募制推薦、AO、指定校推薦、一般入試とは)

 

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まず一般入試か推薦AO入試か決めよう

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まず初めに「一般入試」なのか「推薦AO入試」なのかを決めます。現在は一般入試と推薦AO入試の比率は半々程度です。

一般入試は、国立は主に5~6教科(※)、私立は主に3教科(または2教科以下)の入試となります。
※文系は社会を地歴と公民に分けてカウントするため6教科となりますが、一般的なイメージでは5教科です。

国立は、通常センター試験で5~6教科の標準的な学力を確認し、2次試験(独自試験)では通常文系教科または理系教科に絞られます(記述式)。私立では文系が英国社(ただし経済、経営、商学部など社会科学系の学部では、「政治経済」選択や、英数国受験も可)の3教科。理系は英数理の3科目となります。

一般入試に向いている生徒は次の2パターンです。

①通っている高校において、卒業生が一般入試を利用して志望校レベルの大学に合格している。
②ベネッセ以外の模試で希望大学について最低D判定を取ったことがある。
③センター試験の英語の過去問で最低でも80点程度(200点満点)取れる。

卒業生のほとんどが推薦、AO入試で進学している場合基礎学力や授業の進度が一般入試向けでないことも目立ちます。また、ベネッセの模試は専門学校希望者や就職希望者にも対応できるように問題も判定も甘い傾向があり参考にはなりません。模試を受けたことがない場合、文系理系ともセンター試験の英語の過去問(筆記)で最低4割(80点)取れる力が必要です。

もちろん周りの大半が推薦、AO入試であっても一般入試に挑戦する権利はあります。以上を参考に一般入試を受けるかどうか決めていきます。

一般入試のメリットとデメリット

メリット:入試の過程でつく基礎学力、自己管理能力、根性などが、進学後、就職後に役立ちます。英語、国語、社会は今後の国際化社会、IT社会で最強の武器になります。理系なら理科(特に物理、化学)、数学は安定した就職に直結します。企業は就職時に「一般入試経験者」を優遇する傾向があります。

デメリット:基礎学力や高校の授業レベルなどが合わないと失敗するリスクがあります。部活動に打ち込んだ生徒は、現役では対策が間に合わないケースもあります。また、合格決定は推薦AO入試受験者よりも遅くなります。

 

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推薦AO入試の制度を知り狙いを定めよう

推薦AO入試にはつぎの3種類があります。

AO入試 評定基準がなく、志望理由、自己PR、面接等で合否が決まる。評定は低いものの、部活、委員会、地域等での活動歴がしっかりしており、学びたいことがはっきりしている生徒向け。面接重視型以外にも、小論文重視型、特殊型(ディスカッション等)がある。

公募制推薦入試 評定基準(3.5以上が目安)があり、志望理由、小論文、あるいは活動歴で合否が決まる。最もバランスの良い入試スタイルで、迷うならまずは公募推薦を狙うとよい。

指定校推薦入試 受験できる高校が指定され、評定をもとに職員会議で高校が推薦者が決まる。評定が高く(3.0以上が目安)欠席が少ないなど模範的な生徒向け。人気大学の指定校には4.5以上の希望者が殺到することも。

 

※評定は数値(例えば平均4.3など)だけが評価され原則として高校の学力レベルは問われません。高校の学力レベルが低くてもトップに立つことで上智大などの難関大に合格しているケースがあります。


制度が複雑なので少し視点を変えて確認してみます。

①AO入試

-必要な条件は?

成績(評定)基準がないためとくにありませんが、大学によっては資格などの条件を定めていることがあります。

-合否を最も左右する要素は?

志望理由の質です。大学としては学力を試験しないため学習への動機を確認してきます。専門学校も志望理由を重視します。難関大学や人気校では自己PRできる活動実績も必要になってきます。

-今すぐに対策が必要なことは?

志望理由を深めることです。同時に自己PRに備え高校生活を振り返っておきます(部活、委員会、地域での活動など)。もしPR点がない場合、地域活動やボランティアに参加するなど行動を開始します。なお、面接が重視されますのであがり症やコミュニケーションが苦手な場合は徐々に克服していきます。

②公募制推薦入試

ー必要な条件は?

受験したい大学、学部が求める「評定基準」を満たすこと。過去の評定基準を調べるためには「パスナビ」が便利です。例えば専修大学の評定基準が➡こちらを見れば3.8か4.0であることが分かります。

ー合否を最も左右する要素は?

志望理由の深さと小論文の質です。学科試験を行わない代わりに、小論文で基礎学力を確認しつつ学習への動機を確かめます。

―今すぐに対策が必要なことは?

時間がかかる小論文の対策を始めることです。小論文の基本は下の記事をご覧ください。もちろん評定基準を満たすために、定期試験対策に力を入れていきます。

小論文の書き方・段落構成 には「たった1つの簡単な方法」がある【基礎編①】

③指定校制推薦入試

―必要な条件は?

受験したい大学、学部が所属する高校を「指定校」に定めているかを調べます。担任または進路指導室に問い合わせます。もし指定校にあった場合は、高3の2学期までの計7学期の平均で算出される評定基準を余裕をもって上回る見込みが必要です。

―落とし穴は?

指定校推薦入試は、例えばある大学のある学部は2名までなど、人数制限があります。そのため夏休み頃に高校内で調整または選抜をしますが、希望に沿った大学・学部を受験できないこともあります。そのため次に記すような失敗が多くあります。

失敗例 A大学の経営学部を希望していたが、定員1名を自分より成績(評定平均値)が高い生徒が希望している。担任からA大学の経済学部なら大丈夫と言われ合格。しかし、進学後経営学と経済学では学ぶ内容が予想以上に異なり興味を失ってしまった。その結果大学での成績が下がり就職活動にも支障が出てきている。(※高校によっては指定校出願先の内部調整を行わないこともあります。)

上は典型的な失敗例です。指定校推薦入試を規模する人は、対策を行っていないため公募推薦入試には変更できずやむを得ず受験できる大学、学部を指定校で受けることになりがちです。「小論文」という難しそうな言葉の響きから必要以上に敬遠し避けている人もいます。しかし小論文はコツをおさえ早めに準備すれば多くの人が克服可能です。公募推薦を狙えるような準備をしておきましょう。

小論文の書き方・段落構成 には「たった1つの簡単な方法」がある【基礎編①】

どの入試か決まらない、または高2以下の場合のおすすめの選択肢は?

高3に進級したがどの入試か決まらない、あるいは現在高2以下で進路が漠然としており決めることができないという場合、一般入試」または「公募制推薦入試」対策を進めておくことが正解です。

公募制推薦入試は、AO入試、指定校推薦入試の中間に位置するため、高3の1学期にどちらかに変更することは容易だからです。

〇公募制推薦入試→AO入試 小論文がなくなり対策しやすくなることも。
〇公募制推薦入試→指定校推薦入試 評定がカギになるのは同じで変更可能。
×指定校推薦入試→公募制推薦入試 時間を要する小論文対策が追加で必要となる。
×AO入試→公募制推薦入試 評定基準(3.5以上、4.3以上など。低くても3.0以上が多い)を満たさなければ変更できない。

目標が決まらなければ「公募制推薦入試」を目指すと安心。

※もし指定校推薦入試を目指す場合でも、希望に沿った大学短大を受験できない場合に備え公募制推薦入試の準備も進めておこう。

 

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