古文読解の勉強法 必ず読める!

   

古文の勉強法についてまとめました。筆者は、早大卒、予備校国語講師を約10年経験しています。合格実績は、東大、阪大、早大、上智大、MARCH等です。

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(結論)古文の勉強法

古文がもっとも早く上達する勉強法は、以下のとおりです。

① 古文文法の基礎

② 古文文法の標準(頻出度1~20位)

③ 古文常識と古文単語(名詞・動詞)

古文常識は、身分、場所(建物)、生活習慣、恋愛、和歌に絞る。

④ 読解演習と古文単語(形容詞・形容動詞)

中文程度の平安期物語5題(品詞分解)。次に長文の平安期物語5題。

⑤ 古文文法の応用(頻出度21位~40位)

古文の勉強法については、絶対ではありませんが、できれば、筆者が国語重視の難関大に合格している方かどうかを確認してください。また、必ず、最低でも5年以上の高校生集団授業指導実績がある方の意見を参考にしてください。多くの記事は、個人として古文の勉強を経験した方の体験談となっています。

また、高校や参考書の教え方に対し、大幅に学習項目を削ることができる指導者がおすすめです。英語などに比べ、古文の参考書等には相当のロスがあり、学力上位層でも7割程度が古文を苦手としています。

さいごに、古文の勉強法に関して、まず単語からというご意見は参考外としてください。古文は英語と異なり、古今同義語が多く、単語の優先順位は低めです。単語から入るというご意見は、性質が異なる英語の学習法をコピーした要素があり、発展途上のものと考えます。

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受験ネットから進呈

よく言われる古文の勉強法の誤り

インターネットや雑誌には、古文の勉強法や体験談が多く出回っています。よく読まれている記事から、勉強法について、評価すべきところと、当サイトが誤りと考える部分を指摘させて頂きます。

評価すべき勉強法

◯ 古文文法は、実際に覚えるべき部分は、意外に少ない!

◯ 文法は確実に点数が取れるので、配点を問わず押さえるべき!

◯ 古文常識を除外した勉強法は、ほぼ論外である!

◯ 敬語は重要な位置を占める!

◯ 古文は専門家でも、完璧には訳せないので、大意把握が肝心。全訳にこだわらない!

◯ 選択肢、注釈などあらゆる情報を駆使せよ!

◯ まず短めの文章で品詞分解し、つぎに長めの文章へ。長めの文章は繰り返し音読せよ!

誤っていると考えられる勉強法

× 古文・漢文は全く役に立たない学問であるため、入試から除外されている。

誤りと考えます。古文・漢文は、企業の幹部や経営者など、成功者ほど関心を深めています。入試から除外した大学は、負担を軽くし、受験生を集めるために、古文、漢文をカットしています。

× 単語がモノを言う/単語が最も重要/まず単語から入れ

誤りと考えます。和歌「花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに」を見ても分かるように、古文単語は大半が古今同義語です。カタカナ語を除き、ほぼ100%が日本語と異なる英語の勉強法とは、まったく別物です。

× センター試験の古文は、まず単語を問われるので、知識が重要

誤りと考えます。単語問題の配点は一部に過ぎず、実質的な文脈把握になっているものが定番です。知識というならば、古文単語の名詞・動詞に限定すべきです。

× 活用表は繰り返し書いて暗記しよう

誤りと考えます。活用表は、全部で3系統に整理することができます。こちらの頻出ランキングの7~9位にまとめてあります。全部丸暗記する必要性は、とくにありません。

× 文法は高校の教科書を使おう

誤りと考えます。高校の教科書や文法書は、分量が多く、効率が追求されていないため、挫折する可能性が大きいです。受験ネットの古文文法頻出ランキングをぜひご利用ください。

△ 古文単語はゴロで覚えよう

誤りと考えます。形容詞、形容動詞をゴロで暗記すると、入試では大量の失点につながります。頻出の意味をひっかけに利用することが多いのです。名詞・動詞はゴロ合わせでも構いません。

△ 古文の読解は主語を見分けられるかで決まる

内容は正しいですが、主語の見分けには「古文常識」の有無が大きく関わっていることを、見落としてはなりません。

※上記はあくまで当サイト独自の判断であり、記載されているサイトや雑誌の価値を否定するものではありません。

古文勉強法① 古文文法の基礎

花の色は移りにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに

上は有名な和歌ですが、ひと目見て、ほとんど現在も使われている単語から構成されていることが分かります。「花」「の」「色」「は」「移り」などです。しかし、ひらがなで構成された「にけりな」「せしまに」などは、現代では使われない言い回しです。これらは、助動詞を学習すれば、スラスラと理解できるようになります。

日本語は、英語と異なり、文の初めではなく、文末に決定的な情報が来ます。

・私は古文が好きです
・私は古文が好きでない

古文では、文末に助動詞や助詞など、文法で学ぶ要素が来ることが大半です。文法学習は、つまらない暗記学習の割に、配点は限られているとの印象を持つかもしれませんが、想像以上に大きな飛躍につながります。また、配点も見た目以上に大きくなっています。例えば、センター試験では、文法問題の配点は5点ですが、語彙問題(5点)、読解問題(7~8点)で文法を問うことが多く、50点のうち10~12点もの配点となります。読解問題にしても、本文をいかにスムーズに読むかが課題となりますが、そのカギとなるのが、学ばなければ必ずブレーキ役となる「文法」であると言えます。

古文文法の基礎は、文法書を検討し絞り込めば、わずか5項目です。例えば、入試でめったに出題されない下一段動詞などは、応用期に学ぶべき内容ですので除外します。この5項目は、30分程度で理解できるでしょう。ただし、完全に定着させるためには、翌日、1週間後の復習や、授業、学習のなかでの再確認が必要です。

古文文法の基礎

古文文法の基礎【1】単語に分けることと主な品詞の理解
古文文法の基礎【2】連体形、連用形の役割
古文文法の基礎【3】下二段型、四段型の活用表
古文文法の基礎【4】サカナ変・ラ変の活用表
古文文法の基礎【5】形容詞の活用表

古文文法の基礎の勉強法は、次の記事にまとめました。

古文文法の勉強法 たった5つのポイント!~入門編~

古文勉強法② 古文文法の標準(頻出度1~20位)

古文文法は、高校指定の文法書や、網羅型の参考書で学ぶと、半年近くかかるはずです。

文法書や網羅型の参考書には、例えば次のような形で、知識が掲載されています。

ABCDEFGHIJKL……

これには、いますぐに覚えなくても良い知識(下二段型の助動詞、断定の助動詞「たり」など)が多く含まれます。知識を絞り込むと、以下のようなイメージになります。

ACEGIK……

さらに、基本的な知識を応用するだけで、覚えられるものを体系づけます。

AaaGgg……

結果的に、膨大な知識は、AとGを完璧に把握しさえすれば良いと分かります。

古文文法頻出度1~20位は、以下の通りです。

古文文法頻出度1~20位

古文文法第1位 下二段型・四段動詞の活用
古文文法第2位 サカナ変・ラ変の活用
古文文法第3位  形容詞型の活用
古文文法第4位  未然形接続の助動詞
古文文法第5位 連用形接続の助動詞
古文文法第6位 終止形接続の助動詞
古文文法第7位 助動詞「ず」「き」の活用表
古文文法第8位 下二段型に活用する助動詞
古文文法第9位 語尾が「む」「り」「し(じ)」の助動詞
古文文法第10位 過去の助動詞
古文文法第11位 完了の助動詞
古文文法第12位 推量系の助動詞(英語の未来形)
古文文法第13位 係り結びの基本
古文文法第14位 形容動詞の活用表
古文文法第15位 助動詞「む」「べし」の判別
古文文法第16位 「なり」の判別
古文文法第17位 「にき・にけり」と「に・・・あり」
古文文法第18位 つべし、ぬべし、てむ、なむ
古文文法第19位 e段+らりるれ
古文文法第20位 ば…まし は仮定法

仮に20項目を別々に暗記したとしても、高校の文法書の半分以下の分量ですが、上のランキングは、例えば1位の知識が、8位、9位、19位に直結し、2位の知識が、9位、14位に直結するなど、効率よく体系化されています。

古文文法標準レベルの勉強法は、次の記事にまとめました。

古文文法 頻出ベスト40(助動詞等)【標準編】

古文勉強法③ 古文常識と古文単語(名詞・動詞)

古文は、英語と異なり、専門家でも単語や文法の知識だけで把握するのは、難しくなります。ではなぜ読めるかというと、次の2つの知識をこっそりと援用(適用)していることにあります。

① 古文常識

② 著名な物語等のストーリー

例えばセンター試験では、2010年以降本文のレベルが上がる傾向にあります。例えば2013年の『松陰中納言』の場合、単語力、文法力だけでは読解が難しいですが、古文常識を理解していれば、時間内での解答は不可能ではありませんでした。

古文常識には様々なものがありますが、まずは以下の5つの領域が重要です。

【常識】最初は、身分、場所(建物)、生活習慣、恋愛、和歌に絞る

身分 … 左・右大臣、大・中納言、中将・参議の重役級国家公務員は、重要。

場所(建物) … 大広間が多く几帳、御簾などで仕切る。女性の部屋には入れない。

生活習慣 … レジャーは、詩歌管弦。和歌・漢詩と琴などの演奏。今のカラオケに似る。

恋愛 … 女性は隠れて生活しており、男性は何とかして「見たい」と思っていた。

和歌 … 恋愛のメッセージを贈る機能(=ツイート)と歌会で競う機能(=いいね数)。

※それぞれ勉強のきっかけとなるヒントを示しました。上の内容を暗記すればよいという意味ではありません。

例えば2013年センター試験の『松陰中納言』の場合、下総守(しもうさのかみ)、つまり現代の千葉県知事が、当時は低めの「身分」であったことを知っていれば、簡単に読むことができました。自宅に京都からやって来た将来有望な国家公務員に、娘を嫁がせられればと考えることが明らかだからです。

また、「場所」「恋愛」の常識から、将来有望な国家公務員は、下総守の娘に直接会うことが難しいと分かります。すると、明示されない登場人物である付き人が、「和歌」を書いたモノを運んでいたことが容易に想像できます。

高校の古文では、説話、随想から習っていきます。説話や随想は、背景が易しいものが多く、単語がカギになるのではと、多くの人が誤解します。しかし入試では、難度が比較にならない「物語」が多く出題されます。物語を理解できるカギは、背景を古文常識から読み取ることです。つまり、入試では古文常識が大きなカギになっているのです。

↓記事は今後作りますが、参考書ならマドンナが良いです。

古文単語の勉強法については、決定的に重要なのが、次の内容です。

名詞・動詞 … 意味を丸暗記で良い。まず100語程度。

形容詞・形容動詞 … 例文や古文中で使い方を調べ、イメージを経験する。意味は参考程度。

古文単語については、古文学習のなかで、真っ先にその意味を覚えていきなさい、と言われます。しかし、上に説明したように、単語の威力は英語よりも弱く、特に形容詞、形容動詞については、意味の暗記に大きな落とし穴があります。

例えば、心もとなしを、ある単語帳は下のように暗記させます。

こころもとなし(形容詞):不安だ、気がかりだ

センター古文

上に挙げたセンター試験の問題では、「心もとなし」の意味が問われていますが、「不安に思って」とある③を選ぶと不正解になります(正解は②)。

古文単語帳のユーザーはこれを「ひっかけ」と批判するかもしれませんが、そのような低次元のものではありません。これはセンター試験の作問委員が、形容詞や形容動詞を丸暗記しても、古文を読めるようにはならない、形容詞や形容動詞は文章の中で複数回出会い、イメージをつかんでほしいと伝えようとしていると考えられます。

まず覚えるべき、名詞・動詞は次の100語です。

まず覚えるべき名詞・動詞100選

もろこし わたる おはす ぐす おこたる あした やすらふ まもる かしこまる とぶらふ たまふ(下二) たまふ(四段) かたらふ ありく しる うつつ つとめて あない まどふ ちぎる とうぐう かづく あるじす きは おくる ものす のたまふ ものがたり あくがる したたむ まゐらす かこつ おぼす まかる あそぶ はらから みぐしおろす ことわり まうく けしき まうづ めす なさけ みゆ ながむ あいぎゃう そうす はかる かくる ゐる たのむ たまはる おこなふ あるじ こころばへ しるし きこゆ おきつ やつす ときめく さはる おほやけ にほひ おぼゆ かしづく いらふ わづらふ うつろふ うち おとなふ ののしる とまる ちぎり ふみ かたち まじらふ こうず まゐる わぶ ねんず きこしめす かち なやむ めづ おほとのごもる かげ はべり いむ おどろく さぶらふ かぎり としごろ つかうまつる さた こころざし ためらふ ざえ おこす たてまつる ひがこと

覚えるべき意味については、今後記事化していきます。

古文勉強法④ 読解演習と古文単語(形容詞・形容動詞)

古文文法(ベスト20)、古文常識(身分、場所、生活習慣、恋愛、和歌)、名詞と動詞(100語)を覚えれば、基本的な古文を読む準備が完了します。

まず、中文程度の平安期物語5題を読み、品詞分解と全訳をします。次に長文の平安期物語5題に挑戦します。これがもっとも速い道ですが、多少慣れておきたいという場合は、はじめに練習として説話か随想を入れても良いでしょう。ただし、説話や随想は、読みやすいものの、力はつきにくいため、早めに切り上げて物語に移ります。

古文勉強法 読解演習

①(不安があれば)中文程度の説話か随想を3題程度解く(下に問題があります)

※できれば物語に入る前に、古文文法 頻出ベスト40の21位~25位を押さえます。

② 中文程度の平安期物語5題を解き、品詞分解と、口語訳。厳しく自己採点を行います。

③ 長文の平安期物語を5題解きます。品詞分解と口語訳は、難しい部分に絞ります。

【説話】無料で学ぶ古文文法&読解問題

以上の読解演習と並行して、文中に出てきた形容詞、形容動詞のイメージをつかみます。コツは、文章や、ネット・辞書で得た例文や解説をよく観察し、イメージを自分の言葉でまとめることです。

例えば、【説話】無料で学ぶ古文文法&読解問題の1つ目の文章の、形容詞、形容動詞をチェックしてみます。形容詞・形容動詞の活用表は、古文文法 頻出ベスト40の3位と14位にあります。

昔、備中国に群司ありけり。それが子に、ひきのまき人といふ、ありけり。若き男にてありける時、夢を見たりければ、合はせさせむとて、夢解きの女のもとに行きて、夢合はせて後、物語してゐたるほどに、人々あまた声して来なり。国守の御子の太郎君のおはするアなりけり。年は十七、八ばかりの男にておはしけり。心ばへは知らず、容貌は清げなり。人 四、五人ばかり具したり。「これや夢解きの女のもと」と問へば、御供の侍、「これにて候ふ」と言ひて来れば、まき人は上の方の内に入りて部屋のあるに入りて、穴よりのぞきて見れば、この君入り給ひて、「夢をしかじか見つるなり。いかなるぞ」とて語り聞かす。女聞きて、「よにいみじき夢エなり。必ず大臣まで成り上がり給ふべきなり。返す返すめでたく御覧じて給ふ。あなかしこあなかしこ、人に語り給ふな」と申しければ、この君うれしげにて、衣を脱ぎて女に取らせて帰りぬ。

(分析例)

きよげなり … さっぱりとして、きれいな男性、女性、風景などに使うほめ言葉。
いみじ … very much
かしこし … 恐れ多いこと、頭や行いが良いことを示す。
うれしげなり … 現代語とほぼ同じ。うれしそうな様子を表す。

なお、分析が正しいか心配な場合は、古文の先生か下の単語集で確認します。

古文勉強法⑤ 古文文法の応用(頻出度21位~40位)

最後に古文文法・応用の勉強法です。文法問題として単独出題されることが多く、頻出かつ確実な得点源となります。読解問題は極めても落とすことがあると思いますが、文法はここ数十年、変化なく上位40傑を中心に出題されています。英文法のベスト40項目を覚えても、得点力の変化はわずかですが、古文では大きな飛躍になります。

なお、21位~25位に関しては、「古文勉強法④ 読解演習」の物語の学習に入る前に済ませたほうが効果的です。多くの人が挫折する敬語を、1時間程度でマスターできるようにまとめています。

古文文法 頻出ベスト40(敬語・助詞)【応用編】

 


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