山梨大学の小論文 傾向と対策

      2018/04/16

山梨大学では、推薦入試、一般入試とも小論文が課されます。この記事では山梨大学の小論文の、傾向と対策を分かりやすくご説明します。

筆者:元予備校講師(国語科)。独立に成功し、現在は年80回高校で文章指導等の講義。

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山梨大学で小論文を課す入試

山梨大学で小論文を課す入試は以下のようになります。

  • AO入試 … 出題なし
  • 推薦入試 … 教育学部(学科により小論文を課す)、工学部(小論文を課すが、実質学科試験の学科もある)、医学部(看護学科では小論文を課す)。
  • 一般入試 … 医学部(日程により小論文を課す)。

※データは、過去の入試のもので、記載漏れの可能性もありますので、受験時には必ずご確認ください。

教育学部、工学部とも、評定基準が3.8~4.0に設定されていますので、高校の成績が優秀な方は、推薦入試→一般入試と両方を受験してゆくはずです。センター試験や2次対策もありますので、時間をかけ過ぎず小論文対策をしてゆく必要があります。

小論文の書き方:【予備校直伝】これが小論文の書き方!~落ちない7つのコツ~

 

 

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受験ネットから進呈

山梨大学の小論文出題傾向(過去問)と対策

推薦入試 … 教育学部

言語教育コース 平成29年度の出題

  • 設問趣旨:毎日新聞の記事を読み3つの論点を要約しなさい(箇条書き)。うち1つの論点を選び、あなたの意見を述べなさい(全体で600~800字)。
  • 課題文要旨:NHKが貧困問題を扱ったさいに登場させた女子高生について、裕福であるとして、ネット上で捏造批判が起きた。①テレビ番組における捏造の基準と、②ネットによる人権侵害が問題となった。同時に、持ち物などから読み取りにくい、③相対的貧困の問題が浮き彫りになった。

小論文出題の分析:新聞記事が課題文として採用された。新聞記事は、段落分けがひんぱんで、具体例が多用されるため、論点(要旨)の読み取りはやや難しかったかもしれない。逆に読み取りさえできれば、書きやすい課題を論述することができ、論述部分は対応しやすかったはずだ。

対策:言語教育コースということで、一見易しいものの読み取りが難しい課題文が選ばれています。要約の練習が必要です。例えば、つまりを探すといった、小手先のテクニックではなく、具体と抽象を根本から理解することが必要です。また、読み取りを高速化するために、社会・文化の知識が不可欠です。新聞を読んでも良いですが、AERAを毎週読む(可能ならバックナンバーも読む)ことで、かなりの部分がカバーできます。

  • その他の学科について:生活社会教育コース、科学教育コースの小論文は、比較的取り組みやすい課題でした。障害児教育コースは、標準的。

推薦入試 … 工学部

機械工学科 平成30年度の出題

  • 設問:近年、インターネット技術の目覚ましい発展とその利用方法の拡大から、ネットワークを活用した技術・開発が積極的に推進されている。そこで、そのような近年の技術・開発を一つ挙げ、それが社会へ浸透するとき、社会へ与える影響の功罪を論じ、「罪」の部分をいかに抑えるか、技術的な解決手法を述べなさい。

小論文出題の分析:インターネットに関して具体的な技術の知識も求める問題で、あまり関心を持っていなかった受験生は苦労したと思います。前年は、A. リニアモーターカー B. 自動車の自動運転 C. ドローン D. 宇宙エレベータのなかから1つを選ぶ形式でしたが、やはり技術的な知識への言及が求められています。

対策:技術的な知識が点差につながります。機械工学科が扱う、ロボット、機械、自動車、宇宙などについて、最新の知識を幅広く学んでおくことが必要です。書き方については、指示が出ることが多いため、段落構成については基本を押さえておけば良いでしょう。

  • その他の学科について:機械工学科、応用化学科は、通常の小論文の出題が続きますが、土木環境工学科では講義をもとに小論文を論述する形式が続いています。その他の学科では、数学・理科を中心とした、実質的な学科試験が続いています。

推薦入試 … 医学部(看護学科)

医学部看護学科 平成29年度の出題(2問必答のうち1問目)

  • 設問趣旨:文章を踏まえて、「人を育むこと」について考えを書く(600字以内)。
  • 課題文要旨:日本人はみな桜を好むが、満開のあとの桜について何も知らない。佐野藤右衛門の『桜守のはなし』には、観察により得た桜の意外な生態(必ず下を向いて咲く、傷口を自力では埋められないなど)が説明されている。

小論文出題の分析:課題文がありながら要約問題がない小論文ですので、オープンキャンパス等で指示がない限り、全体の4分の1~3分の1程度の分量を要約とするのが無難です。読み取り自体は難しくないですが、課題文の後半は具体例しかなく、頭のなかで抽象一般化する能力が問われており、点差につながりそうです。なおグラフ・図表が出題されることもありますが、読み取り内容の要約が必要です。

対策:看護医療系の知識ではなく、文化・社会全般を対象とした知識や思考体験を問う出題です。一見取り組みやすい設問ですが、文化(人文)系に関しては深い思考体験を、社会系に関しては社会問題の知識を問います。

新聞を読んでも良いですが、AERAを毎週読む(可能ならバックナンバーも読む)ことで、かなりの部分がカバーできます。その際に、①どの見方が正しいのか、理由は何なのかを深く考えたり、②課題は何なのか、その原因と解決策はあるのかを深く考えたりする作業が必要です。

幅広い出題が特徴で、看護・医療系の小論文のネタ集のような本以外の範囲が要注意です。ただし、面接があるため、ネタ集も1度は読んでおくことがおすすめです。


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