教育問題

キャリアコンサルティングとは

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キャリアコンサルタントとは、どのような意味なのでしょうか。このページでは、木村周『キャリアコンサルティング 理論と実際 5訂版』第1部第1章に基づいて、説明いたします。

キャリアガイダンスは、学校から就職支援・職業能力開発へ

キャリアガイダンスは、アメリカの学校教育のなかで発展してきたものです。現在は、就職支援、就労後の職業能力開発(キャリア・コンサルティング)の基礎となっています。下のように定義するのが明快かつ包括的です。

個人が職業やキャリアを選び、準備し、就職し、その中で効果的に機能するように援助するプロセスであり、それは個人の発達に応じて、生涯を通じて繰り返され、継続される。

『キャリアコンサルティング 理論と実際 5訂版』p14

キャリアガイダンスは、小学校から大学院まで進路指導として実施するよう、学校教育法に定められています。さらに行政による職のあっせんや、事業主による職業能力開発も、法に定められています(雇用対策法)。

キャリアカウンセリングは、キャリアガイダンスの一部として行われる

キャリアガイダンスの一環として、キャリアカウンセリングが行われます。代表的な定義は、以下のようになります。

職業及びキャリア・カウンセリングとは、職業(occupation)、キャリア(career)、生涯にわたるキャリア(life career)、キャリアの意思決定、キャリア計画その他のキャリアは開発に関する諸問題やコンフリクトについて、資格を有する専門家が個人または集団に働きかけ、援助するカウンセリンングである。

全米キャリア開発協会 1982

キャリアコンサルティングは、労働者への相談や援助

キャリアガイダンスは、学校教育、就業時(就職活動)、就業後のいずれでも行われますが、キャリアコンサルティングは、就業後の相談や援助を指します。21世紀に入ってからの、技術、職場環境、働き方の大きな変化に対応するために生まれてきたものです。

以下、キャリアガイダンスの3つの理論を説明します。


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①職業選択理論(職業はどのように決められるか)

特性・因子理論(自己理解と職業マッチング)

特性・因子理論は、パースンズが『職業の選択』のなかで示したものです。

①自分自身、自己の適性、能力、興味、希望、資質、限界、その他諸特性を明確に理解すること。

②さまざまな職業や仕事に関して、その仕事に求められる資質、成功の条件、有利な点と不利な点、報酬、就職の機会、将来性などについての知識を得ること。

③上記の2つの関係について、合理的な推論を行いマッチングすること。

『キャリアコンサルティング 理論と実際 5訂版』p23

この自己理解から、職業調べを経て、職業決定へ至る方法は、全国の高校の進路指導で取り入れられてきました。しかし、自己理解は、社会に出て経験を積んで、一定の年齢になりようやく可能になるもの。また職業の数は無数にあります。このことから、高校生が自己理解と職業マッチングを正確に行うことは、ほとんどできていません。

意思決定・期待理論

職業選択は、職業に関する意思決定の連鎖的プロセスであるとする立場です。その人自身の選択する行為に注目します。

社会的学習理論

職業選択は、学習の結果であるというものです。外的な要因である、学習経験(自身がやってみた経験、他人の観察であられた経験)を1つの要素と見ます。学習という言葉のなかの、習うという文字に注目すると理解しやすいでしょう。

②構造理論(キャリアは個人と環境の相互作用)

人間と環境の相互作用を重視するもの。環境には、物理的、心理的、社会的、文化的な環境があり、空間や時間によって変化しています。個人と環境の相互作用のなかで、職業選択やキャリア形成が行われるという考え方です。その力点を個人に置くものと、社会に置くものとに分かれます。

心理学的構造理論(個人に力点を置く)

無意識を提唱したフロイトの精神分析に端を発したものが、もっとも古くからある理論です。

社会学的構造理論(社会に力点を置く)

社会学的構造理論は、キャリアの決定には家族の影響が大きいと考えます。また、社会学的構造理論には、機会遭遇理論があり、これはキャリアの選択は機会に出会うこと(偶然)が主な要因とするものです。

高校で進路指導を行うのは、教員免許を持った先生です。自己理解、職業調べ、マッチングという典型的な特性・因子理論のルートを経たわけではないにせよ、どちらかというと、早い段階で職業を意識してきた人たちです。しかし、とくに文系の民間企業人には、偶然その仕事に就いたという人が多くいます。

③職業発達理論

個人のキャリア発達過程、発達段階に応じた課題の解決を支援することが、キャリアガイダンスの目的であるという理論です。幼児期から老後まで、全ての段階にまで理論立てたものです。

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