教育問題

大学入学共通テスト 英語民間試験見送り! 高2・高1生はリスニング対策が合否を決める

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文科省は、2020年4月から順次実施を予定していた、英語民間試験の大学入学共通テスト(新センター試験)への採用を見送りました(NHK報道)。記事内で詳しく説明しますが、結果的に、リスニング対策が合否に大きな影響を与えることとなります。

  • 筆者:管理者(加藤)は、元予備校講師。教務部長として、英語を含む受験対策を立案してきました。現在は東日本の高校で年に80回の講演を行っています。
  • 監修者:予備校英語科講師を経て、大手英会話塾講師。
このページのまとめ
  • 大学入試への英語外部試験(書く、話すを含む)採用を見送り。大学入学共通テストが重要になります!
  • なかでも、2割から5割に比重が増える、リスニング対策が大きな差を生みます。
  • リーディング(読解)の比重も4割から5割に増えますが、長文読解を重視し過ぎると、伸び悩むことになります。
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文科省が英語民間試験の採用を見送った理由は?

文科省は、なぜ新入試の目玉ともいえる、英語民間試験の採用を見送ったのでしょうか? 直前の萩生田大臣の「身の丈にあわせて」(=お金に応じて試験を受けるチャンスは変わる)という発言の炎上が思い出されますが、実際には次の3つの影響が大きいでしょう。

  • 初年度不採用の大学が約4割にのぼった … 7つの異なる英語民間試験は、得点互換表により評価される予定だった、北大、東北大を代表とする、多くの大学が方式に不信感を持った。
  • 2019年に7月に有名資格のTOEICが、英語民間試験から撤退。
  • 実施にさいして問題が多く、試験実施側が日程や場所など、基本的なスケジュールすら発表できず、高校側から心配の声が相次いだ。

英語民間試験の採用見送りで、高2・高1生はどう対策すればよい?

英語民間試験の採用見送りで、高2・高1生はどう対策すればよいのでしょうか? 結論はリスニング対策です。

英語民間試験採用見送りで、私大入試を除けば、大学入学共通テストに英語の試験は1本化されます。これにより高2、高1生は、どの民間試験を選ぶのか、またどう対策するのかという負担がなくなり、大学入学共通テスト対策に専念できます。

ところが、2021年1月に初実施される大学入学共通テストでは、リスニングの配点が大きく加算されます。

大学入試センター試験大学入学共通テスト
・読解、文法等200点
・リスニング50点
・リーディング(読解)100点(80分)
・リスニング100点(30分)

大学入学共通テストでは、リスニングが20%から50%に、大幅増加します。そのため、リスニング対策が合否を分ける可能性があります。

(参考)大学入試センター試験に比べ、大学入学共通テストの試行テストでは文法・語彙(ごい)語法問題、整序(並べ替え)問題、 発音・アクセントの出題は見送られています。リスニングと並び、リーディング対策も重要となります。

リスニングの対策方法

リスニング(=ヒアリング)の比重が50%に増えることで、多くの高校生や受験生がリスニング専用の対策を探し出すはずです。しかし、よく考えればわかることですが、リスニングで出題された英文を、普通に読む力がなければ、聞き取って問いに答えることはできません。

(出題例)Burning or burying such a large amount of textile waste adds to our present environmental crisis. Burning non-natural fibers such as polyester and nylon can produce air pollution including a huge amount of CO2.

英文のレベルは高1程度ですが、音声で読み上げられるため、文字情報では、かなりの速さで1読だけで読み取れる力が必要です。

まず始めたいのは、通常の英語対策です。リスニング対策に時間をかけず、徹底的に英語の基礎力を鍛えることに力を入れている予備校もあるほどです。

1番初めにすべきことは、単語力の増強です。目安として、中学レベルの単語に加え1500語(英単語ターゲット1900のPART2まで)をマスターすれば、大学入学共通テストレベルには対応できます。なお、単語学習の段階でも、リスニングを見すえ、音声学習を行うと効率的です。

このほかの対策については、記事の最後にもリンクを張りますが、偏差値45からの英語勉強法|MARCH国立を狙うをご覧ください。

リーディング(読解)の対策方法

リスニングがカギになると言っても、リーディング(長文読解)の配点は50%。しかも、試行テスト通りに、「文法・語彙(ごい)語法問題、整序(並べ替え)問題、 発音・アクセント」の出題が見送られると、大学入試センター試験に比べ、リーディングの比重が増えます。

大学入試センター試験大学入学共通テスト
・読解、文法等200点
(読解は100点前後、全体の約4割)
・リスニング50点(全体の2割)
・リーディング(読解)100点(80分)=全体の5割
・リスニング100点(30分)
=全体の5割

リスニングの比重が、2割から5割に大きく伸びるのに対し、リーディングの比重も4割から5割に伸びます。

一般的に考えれば、長文読解の勉強時間を増やせばよいのですが、そこに落とし穴があります。

文法の学習は依然重要!

高校生や受験生のなかには、文法の学習を軽視し、長文学習に走る動きが予想されます。しかし、中学校で習うbe動詞の文法が分からない人が長文を読める可能性がゼロであるように、高校でも英文法の知識はリーディングに不可欠です。

特に差がつくのは、以下の単元です。

  • 5文型
  • 時制
  • 関係代名詞、関係副詞
  • 不定詞
  • 現在分詞、過去分詞、分詞構文

特に偏差値40~50台の受験生は、抜け道・早道のようなものを好む傾向も見られ、文法を軽視する流れが考えられます。意図的に裏をかき、上に挙げた項目を中心に、英文法を学ぶことが決定的な差になるでしょう。

(注)偏差値60台の受験生 … ライバルは文法もいとわずに、黙って完成させてきます。文法の完成は当然の課題であり、早めに長文に踏み出すことが重要です。
(注)偏差値30台の受験生 … 中学分野の単語と文法の復習が重要です。 なお、偏差値40~45の受験生も同様の観点は必要です。

私大、推薦へのシフトは損得をよく考えて!

大学入学共通テストの英語の迷走で、私大英語の対策に特化する受験生も出てきそうです。一見理にかなった作戦であり、予備校や高校でもこの対策を打ち出すところがあるかも知れません。

しかし、大学入学共通テスト(センター試験)の作問は、全国でも有数の作問能力を持つ人が集まっています。大学入学共通テスト(センター試験)を目標に学べば、根本的な力がつきどのような問題にも対応できるようになります(ただし、共通テスト対策だけをすればよいのではなく、同時に私大対策も必要)。

私大の入試対策に絞ることは、一見早道・近道に見え、そうでない可能性が大きいです。高校によっては、全員が大学入学共通テストを受けるように指示を出しているはずですが、この点が背景にあります。

推薦へのシフトは担任に相談して決定を

一方、大学入学共通テストの英語の迷走で、推薦(学校推薦型選抜、総合型選抜)に絞る生徒も多く出そうです。例えば偏差値45以下で有力な資格(全商簿記1級など)を持っている生徒など、推薦の方が得と言える場合もあります。

高校の先生は、過去の経験から、この生徒が一般選抜(旧一般入試)に臨んだ場合はこの辺まで受かるだろうという予測が立ちます。場合によっては、推薦が明らかに好パフォーマンスの場合もあります。まず、担任の先生に相談してください。担任の先生がかなり若手の場合は、進路指導室のベテランの先生にも相談してみてください。

なお、推薦の場合は、貴重な学習経験をパスすることになります。例えば、私は現在キャリアコンサルタント(国家資格)の勉強をしていますが、少し勉強するだけで、この資格は受験の日本史や世界史よりかなりボリュームが小さく政治・経済と同じくらいだと気づきます。すると、勉強に必要な時間や勉強法がイメージでき、過去の経験から突破は可能だと分かります。

このように、一般選抜は、大学進学、就活、資格取得などに大きな効果を発揮しますので、高校の先生から一般選抜を勧められた場合、努力してみることがおすすめです。もし推薦 (学校推薦型選抜、総合型選抜) を勧められた場合は、小論文対策を早く始めることが、合否を分けます。

英語の勉強法については、 偏差値45からの英語勉強法|MARCH国立を狙う をご覧ください。


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