【専門学校と大学卒】給料・年収の違い

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専門学校給料、大卒との年収の差が気になるという方のためのページです。キャリアコンサルタント(国家資格)が、大学と専門学校の給料の違いをわかりやすく説明いたします。

専門卒の給料がやや低いのはなぜ?

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専門卒の月の給料は、例えば初任給だと月約2万円低いと試算されるみたいですね。なぜ少し低くなってしまうのですか?

はい。専門学校から進む業界の例として、介護福祉、美容分野を考えてみます。介護福祉士の登録者は181万人にのぼります(法務省)。また、美容業界は、小規模の店舗が大半となっています。

大卒比べ、資格取得者が多く給与の相場が下がりやすい、あるいは、個人事業や小企業が多いなどの理由で、給与はやや低めになる傾向が考えられます。アニメーションのように、給与水準が低めの業界も抱えています。

また、声優やミュージシャンなど、才能を問われる分野を抱えるのも専門学校の特徴。少数の大成功者もいる反面、平均すれば、給与水準は低くなってしまいます。

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う~ん、専門はやめようかな?

いいえ。だからと言って、大学に行けば良いのかというと、とくに文系は就職状況に個人差が大きく、結果的に、看護・医療系、情報・工学系などの専門学校にすればよかった、と後悔するケースも考えられます。

一応の平均値としては、専門卒の月の給料は、生涯平均で、大卒より月7万円程度は安いと試算されます。

ただし、仕事の満足度と給料の額は、必ずしも直結しません。例えば、長年続けているある美容師さんは「給料少なめ、休みも少なめだけど、この仕事がいちばん合っているよ」と語っています。

専門卒と大卒の給料の差は、月給で約7万円だが、初任給は約2万円の差しかない

専門学校卒と大卒が、定年までに稼ぐお金のヒントになるのが、ユースフル労働統計 2022年度版です。グラフを見ると、大卒(院卒を含む)と短大卒(高専卒を含む)の賃金の差は、男性で5230万円、女性で3990万円です。(参考 2017年のデータ

専門学校卒のデータはありませんが、幼児教育、看護医療、栄養など共通の分野も多く、短大卒と大差はないと考えられます。

仮に45年間働くとすると、男性で年116万円、女性で年89万円の差となります。ボーナス(年に月給3か月分と試算)を除き、月給を計算すると、男性で約7万7千円、女性で5万9千円程度の差が予測されます。

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う~ん、意外と差があるんですね?

はい、大卒は、専門卒より7万円前後、月の給料が高いと考えておけば、大きくずれることはないでしょう。ただし、初任給差は2万円程度とされており、大卒の方が、年齢や経験に伴う伸び幅が大きいと考えられます。

年齢が高い人の給与は、あくまで現在のデータであり、今後、日本の経済力を考えると、この「差」にに変化が生じる可能性もあります。

大卒の方が得と言えるの?

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専門学校卒だと、初任給差が2万なのは早く働き始めればカバーできるけど、生涯平均で月給が7万前後安いのは、見逃せませんね! 迷ったら、大学に行った方が得だと考えていいですか?

はい。確かに、7万円前後は大きな差ですが、あくまで平均となります。例えば、男性の方が平均身長は高いですが、背の低い男性も数多くいます。

例えば、30歳大卒の会社員の月給を29万円とします(実際の手取りはずっと少なくなります)。そのとき、専門学校卒の同級生の月給は、22万円前後と予測されます。

しかし、大卒の人が30歳になったときの状況として、かなり著名な企業で収入を伸ばしている人、平均的な収入のひと、そして、就活に失敗し、派遣社員やアルバイトを続けている人など、さまざまな事例が考えられます。

専門学校卒の場合、国家資格を伴う分野や情報系などを選択すれば、就職先が全くないということは少なく、良い意味でローリスクローリターンと言えるかもしれません。

また、給与が高く合わない仕事をするよりは、給与が多少低くても、自分に合った仕事をした方が、充実した暮らしを送ることができるとも言えます。

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なるほど! 大学文系は、弁護士にだってれるし、逆にフリーターの場合もある、ハイリスクハイリターンとも言えるんですね。

はい、その通りです。専門学校を出て働く人たちは、小さなお店や企業で社会を支えている人が多く、その生き方は素晴らしいものです。しかし、いまの時代、生きてゆくのに、実に多くのお金がかかりますので、給与を参考に進路を選ぶこと人がいても、決して間違ってはいないのです。

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