テーマ型小論文は、具体例・体験から考えれば簡単に書ける

      2018/05/01

課題文やグラフ・図表のない、テーマ型小論文。この記事では、テーマ型小論文の書き方を説明します。テーマ型小論文は、2タイプありますが、漠然としたテーマの場合、具体例や体験から考えるのがコツです。

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テーマ型小論文とは?

入試の小論文には、大きく分けて2タイプがあります。

  • 課題文や図表・グラフがある小論文
  • 書くべきテーマだけ示された小論文[テーマ型小論文]

テーマ型小論文には、次のようなものがあります。

例1 選択的夫婦別姓制度に関して、自由に論じなさい(神戸大・改)
例2 電子メディアが台頭する現在、書籍の意義はどこにあるのか、論じなさい。(首都大・改)

テーマ型小論文は、主に賛否を問うもの(夫婦別姓など)、深く掘り下げることを求めるもの(書籍の意義など)の2方向があると言えます。いずれも、問題提起と結論から入ってゆきます。

書き方の詳細:【予備校直伝】小論文の書き方はこの1パターン!~落ちない7つのコツを大公開~

【例文】選択的夫婦別姓制度に関して、自由に論じなさい(神戸大・改)

  • ①概要 夫婦が自らの意志によって別姓を名乗ることができる選択的夫婦別姓制度の導入は、必要なのだろうか。私は、この制度の導入に賛成である。
  • ②具体的説明(体験) 私の友人の母親は、結婚後も旧姓を名乗っている。プロのライターの仕事をしており、姓が変わらないことで、若い頃の実績をうまく生かすことができたと話していた。
  • ③具体的説明(理由) 姓名は公共的な利便性の観点もあり、完全に自由にすることは難しい。しかし、片方の姓を強制的に変えるような仕組みは、人権の観点からも問題であり、男女共同参画社会にも合わない。
  • ④結論 以上から、私は選択的夫婦別姓制度の導入に賛成である。

このように、テーマ型の小論文は、①概要(問題提起+結論)、②具体的説明、③具体的説明、④結論の構成が望ましいと言えます。これは、課題文型の小論文の構成と、全く同じです。

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テーマが漠然とした、テーマ型小論文の攻略

「日本の音」について800字程度の小論文を書きなさい。(日本大学芸術学部)

一方、上の例のように、漠然としたテーマを与えられた場合、テーマ型小論文は難度が跳ね上がります。

  • はっきりしたテーマ:比較的書きやすいテーマが多く、課題文型より容易。
  • 漠然としたテーマ:課題文からヒントを得られない分難しく、点差が開く可能性も。

漠然としたテーマを与えられても、書き方自体は同じです。ただし、「日本の音」について800字程度の小論文を書きなさい、のようなテーマに対し、すぐに結論を思いつくことは難しいため、まず具体的説明(具体例)から考えてゆきます。以下、小論文を書き始める前の、段落のプランニングを示します。

【プランニング(1)】「日本の音」について800字程度の小論文を書きなさい。(日本大学芸術学部)

  • ①概要 日本の音とは、どのような性質を持っているのだろうか。[ 結論は空欄にしておく ]
  • ②具体的説明(例) 日本の音と言えば、太鼓、琴、風鈴の音、お寺の鐘の音などが挙がる。太鼓を除けば、物悲しい響きが共通するところだ。風鈴の音やお寺の鐘の音に限っては、はかなさも感じられる。
  • ③具体的説明(内容)
  • ④結論

日本の音とは、という抽象的観点から論じるのは難しいですが、具体的に日本の音を挙げることは、簡単です。小論文でつまずいた時には、具体例を先に考えることが打開策になります。

あとは、具体例の共通項をまとめて抽象化したり、別の具体例(比喩)を思い起こしたりします。

【プランニング(2)】「日本の音」について800字程度の小論文を書きなさい。(日本大学芸術学部)

  • ①概要 日本の音とは、どのような性質を持っているのだろうか。[ 結論は空欄にしておく ]
  • ②具体的説明(例) 日本の音と言えば、太鼓、琴、風鈴の音、お寺の鐘の音などが挙がる。太鼓を除けば、物悲しい響きが共通するところだ。風鈴の音やお寺の鐘の音に限っては、はかなさも感じられる。
  • ③具体的説明(内容) 物悲しく、はかないものと言えば、日本人が好む桜、それも散り際の桜が挙げられるだろう。もちろん、日本の音のなかには、太鼓や祭りの喧騒のように勇ましく、活気あふれるものもある。しかし、日本の音の中核には、時間の移ろいのなかでいつか消えゆく響きがあるように感じる。
  • ④結論

最後に結論を設定します。

【プランニング(3)】「日本の音」について800字程度の小論文を書きなさい。(日本大学芸術学部)

  • ①概要 日本の音とは、どのような性質を持っているのだろうか。私は、その刹那性に、大きな特徴があると感じる。
  • ②具体的説明(例) 日本の音と言えば、太鼓、琴、風鈴の音、お寺の鐘の音などが挙がる。太鼓を除けば、物悲しい響きが共通するところだ。風鈴の音やお寺の鐘の音に限っては、はかなさも感じられる。
  • ③具体的説明(内容) 物悲しく、はかないものと言えば、日本人が好む桜、それも散り際の桜が挙げられるだろう。もちろん、日本の音のなかには、太鼓や祭りの喧騒のように勇ましく、活気あふれるものもある。しかし、日本の音の中核には、時間の移ろいのなかでいつか消えゆくような、繊細な響きがあるように感じる。
  • ④結論 以上から、日本の音は多岐に渡るのだが、大きな特徴にその刹那性がああると考えられる。

上のプランニングをもとに、原稿用紙に広げてゆきます。なお、実際の試験や論文模試で、時間が足らないと感じた場合には、①段落は、問題提起だけに留めます。②、③段落を具体的に書き進めながら、結論を確定し、④段落で結論を書くと時間内に収まります。

(補足)2語から成る、テーマ型小論文の攻略

自己理解と他者理解について。600字程度。(久留米大学)

一方、上の例のように、2語からなるテーマも存在します。一見難しそうですが、2語から成る場合、関係性を聞くことが多いので、設問を書き直してみると良いでしょう。なお、関係性には、(A)一般的な相関関係、(B)矛盾した関係、(C)矛盾しているように見え成り立つ関係(逆説)の3つがあります。

自己理解と他者理解は、矛盾するようなものではないので、一般的な相関関係と言えます。

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