小論文・志望理由書の語尾・文体は「だ・である調」|ですます調や敬語はダメ?

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小論文の語尾は、論文にならい「だ・である調」が絶対です。志望理由書や自己PRエントリーシートは、「です・ます調」で提出する人が8割を超えますが、「だ・である調」でも間違いではありません。

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フジテレビ ニュースJAPAN出演時

著者 加藤純
早大卒。予備校講師を経て国家資格・キャリアコンサルタント(登録番号20022587登録証)。高校での講演に年80回出講(出講例①出講例②出講例③)。プロフィール詳細

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小論文の書き方・構成を分かりやすく!|高校生・初心者向き

小論文の語尾・文体は「だ・である調」。志望理由書は「です・ます調」。

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筆者は、元予備校講師で、現在は高校内講義を担当しています。その情報網から、下が結論です。

種別語尾・文体根拠
小論文だ・である調
(です・ます調は、減点もありえる)
客観性を重んじるのが小論文。読み手との距離を縮める丁寧語(です・ます調)は不自然です。
志望理由書・自己PR・エントリーシート等です・ます調が主流
(だ・である調での提出も2割程度見られる)
です・ます調での提出が8割程度を締めます。ただし、難関大では、だ・である調がやや増え、書き方によっては、だ・である調が合う場合もあります。(後半で説明)

※大学生になって取り組みたいこと(東京農業大)、本学工学部情報システム創成学科に入学して、特に学びたいと思っていることは何か。(神奈川大) のように、実質的な作文が、小論文として出題されることがあります。この場合、小論文遠いう区分ですので「だ・である調」を推奨します。

小論文の「だ・である調」を例文で見る

だ・である調で書かれた、小論文の例文を示します。

【設問】選択的夫婦別姓制度に関して、自由に論じなさい(神戸大・改)

選択的夫婦別姓制度とは、夫婦の同意があれば、夫婦とも元からの姓を名乗ることができるしくみである。私は、この制度の採用に賛成である。

(例文の全体は、小論文の例文 400字・600字・800字の例文を一挙紹介にあります)

上の小論文は、「だ・である調」で書かれています。です・ます調の語尾を比較してみます。

  • だ・である調(言い切り) … 選択的夫婦別姓制度とは、夫婦の同意があれば、夫婦とも元からの姓を名乗ることができるしくみ。私は、この制度の採用に賛成である
  • です・ます調(敬語、丁寧語) … 選択的夫婦別姓制度とは、夫婦の同意があれば、夫婦とも元からの姓を名乗ることができるしくみと言えます。私は、この制度の採用に賛成です

なぜ、小論文の文末は、「だ・である調」(言い切り)が望ましいのでしょうか?

「だ・である調」とです・ます調を比べると、です・ます調は親しみを感じさせます。しかし、小論文は、書き手と読み手の間の人間関係を抜きに、客観的な立場で読んでも説得力を感じることが必要です。そのため、「だ・である調」が適切で、です・ます調は不適切です。

試験で、です・ます調の小論文を提出したら不合格?

大学入試では、不合格につながる大幅な減点はないと予想します。ただし、違和感や練習不足のイメージから、多少採点官の印象に響く可能性はあります。なお、大学生の論文の場合、教授の考え方次第ですが、再提出となる場合もあります。

です・ます調が許される小論文は、実質作文(=人柄を知るための出題)に区別できるもの。

NEW です・ます調が許される小論文もわずかにあります。大学によっては、小論文の試験名称で、実質的な作文(自己PRの要素が強いもの)を出題する場合があるからです。また、大学生が就活で課される小論文も、実際には作文(自己PRの要素が強いもの)であることが目立ちます。

関連 小論文とは? 作文との違いを分かりやすく説明

例えば、東京農業大では、一部の学科で、小論文として実質的な作文が出題されます。この場合、です・ます調でも構いません。

醸造科学科醸造科学科で学ぶ意義と卒業後の将来計画について述べなさい。
国際農業開発学科あなたが目指す海外農業開発について述べなさい。

就活の場合、以下のような例があります。ただし、就活の場合、大人が書く文章という位置づけのため、どちらかと言えば、「だ・である調」をおすすめします。

就活・10年後、どのような人材になりたいですか?
・あなたが今まで最も努力してきたことを教えてください。
・今気になっている社会問題について、自分の考えをまとめなさい。

志望理由書・自己PR・ES(エントリーシート)・作文は「です・ます調」が主流。活動報告書、学修計画書は「だ・である調」が自然。

種別語尾・文体根拠
小論文だ・である調
(です・ます調は、減点もありえる)
客観性を重んじるのが小論文。読み手との距離を縮める丁寧語(です・ます調)は不自然です。
志望理由書・自己PR・エントリーシート等です・ます調が主流
(だ・である調での提出も2割程度見られる)
です・ます調での提出が8割程度を締めます。ただし、難関大では、だ・である調がやや増え、書き方によっては、だ・である調が合う場合もあります。(後半で説明)

志望理由書・自己PR・エントリーシート等は、です・ます調にすべきなのでしょうか? 傾向として大学入試ではほとんど全ての人がです・ます調を利用しています。

しかし、小論文がだ・である調が絶対の原則であるのとは異なり、志望理由書・自己PR・エントリーシート等ではどちらにもメリットがあります。

  • です・ます調 …採点者への敬意が伝わる。
  • だ・である調 …内容に自信があるように感じさせる(権威性)。

以上から、志望理由書・自己PR・エントリーシート等では、とくに自信があり差をつけたい場合を除き、です・ます調が無難です。ただし、内容が平凡にも関わらず、だ・である調を使用すると、上からの目線を感じさせますので注意します。

小論文の書き方は以下の記事にあります。

Qまずどれを見たらいいですか?
A「【簡単に書ける】小論文例文と構成の裏ワザへ」がおすすめです。

Qとくに苦手なのですが?
【図解一発】小論文の書き出しや「考えを述べよ」の書き方を知るを見てください。

Q例文集はありますか?
【簡単に書ける】小論文例文と構成の裏ワザ

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Qよく出るテーマを知りたいのですが?
小論文 2023年度予想テーマ・例題一覧(学部別)がおすすめです。

Q参考書や勉強法を調べています。
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