小論文

【経済・経営・商学部】小論文の例文・書き方・対策

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この記事では、経済・経営・商学部の小論文について、例文、書き方や対策方法をわかりやすく公開しています。

  • 管理者(加藤)は、早大法学部卒。高校生のキャリア支援企業を経て、予備校国語科講師(歴7年)。現在、高校主催の生徒・保護者向け講演会に年80回出講(歴5年)。

経済・経営・商学部 小論文出題の傾向

経済・経営・商学系の小論文の代表的な出題例です。時間がない場合、太字だけ読んでください。

番号
現在、ワーキングプアや派遣労働者・パートタイマー・アルバイトなどの非正規労働者の増加と貧困が話題となっている。このような背景を受けて、最低賃金の引き上げが議論されている。最低賃金の引き上げを行った場合の、企業、労働者への影響を踏まえ、あなたは最低賃金制度引き上げに賛成か、反対か、主張を論じよ。(東洋大・改)
教育格差と所得格差について、その関係に注意しながら、自由に論じなさい。(北海道大・改)
日本国内の畜産業を保護する政策が必要である」という意見について、自分の意見を述べなさい。(神奈川大)
電子メディアが台頭する現在、書籍の意義はどこにあるのか、論じなさい。(首都大・改)
『ルポ 貧困大国アメリカ』(堤未果)を踏まえ、特定の食品を摂れば健康になれると思い込む流行「フード・ファディズム」に対するあなたの意見を述べよ。(立命館大・改)

出題は、広い意味でお金の関係する時事問題が中心

経済・経営・商学部の小論文では、例題の1、2、3のように、広い意味でお金が関わる時事問題が中心となります。ニュースや各種情報のなかで、お金に関係する時事問題は特に注意します。2019~2020年度は、AI(人工知能)に特に注意が必要です。

ただし、例題4、5のように社会・文化・科学が関係する題材も無視できない割合で出題されます。2019~2020年度は、教育改革(センター試験の廃止、AO入試の廃止)に特に注意が必要です。

経済・経営・商の小論文対策

テーマ対策問題番号
広い意味でお金が関わる時事問題現代用語の基礎知識で関連内容を読んでおきます。1、2、3
社会・文化・科学が関係する題材新聞かニュース週刊誌AERAでなるべく幅広い記事を読んでおきます。4、5

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経済・経営・商学部の小論文 書き方と例文

小論文の段落構成は、600~800字の場合、上の4段落が標準です。くわしくは、次の記事で説明してあります。

【注意】例文は、生徒作品に最小限の添削を加えたものです。講師による論文レベル手本でなく、高校生に手が届く例文という位置づけです。

小論文の例文【最低賃金制度引き上げ】

「現在、ワーキングプアや派遣労働者・パートタイマー・アルバイトなどの非正規労働者の増加と貧困が話題となっている。このような背景を受けて、最低賃金の引き上げが議論されている。最低賃金の引き上げを行った場合の、企業、労働者への影響を踏まえ、あなたは最低賃金制度引き上げに賛成か、反対か、主張を論じよ。(東洋大・改)」

 最低賃金とは、各都道府県別に定められている、最低限の時給のことである。現在、働いていても貧しい労働者の存在が課題となっており、最低賃金制度引き上げが議論されている。私は、これに賛成である。
 最低賃金の引き上げによるコストの増大によって、特に中小企業の経営が苦しくなることが予想される。しかし、これは、企業経営の見直しや、AIやロボットによる必要な自動化の契機となり、必ずしも悪いことではない。今後は少子化が進み、賃金の引き上げは免れないのだから、現時点から対応を進めてゆくことは、むしろメリットになる可能性もある。
 最低賃金の引き上げによって、労働者の生活は大きく変わる。現状の賃金では、生活を成り立たせるのが精一杯で、自己投資の時間もお金もないのが現状だろう。生活に余裕が出ればスキルも上がり、結局は雇用する企業にも還元されることになる。経済が停滞し人口減も襲いかかる我が国では、ひとりひとりの能力を向上させることでしか、事態は打開できないと考える。
 以上から、私は、最低賃金制度引き上げに賛成である。最低賃金の引き上げにより、企業も個人も、経営改革を実現でき、日本全体としての国力が増してゆくはずである。(501字)

書き方のポイント(賛否が分かれるテーマ)

経済、経営、商学部の小論文は、賛否が分かれるテーマと解決すべき課題が示されるテーマに分類されます。

分類
賛否が分かれるテーマ・最低賃金の引き上げ
・保護政策(関税等で国内産業を保護)
解決すべき課題が示されるテーマ・地域の活性化
・インバウンド(海外からの旅行)の今後

経済、経営、商学部の場合、賛否が別れるテーマでは、まずメリット、デメリットを説明し、それぞれを分析しながら結論を導く比較衡量という手法が、比較的好まれます。

メリット、デメリットを批判的に分析する場合、次のような観点が有効です。

メリット・デメリット批判
証拠がない/関連性があいまい最低賃金の引き上げは、労働者に余裕が生まれスキルの向上につながる。労働者は、時間やお金を余暇につぎ込むかもしれない。
議論の逆転最低賃金の引き上げによるコスト増大による中小企業の経営悪化・逆に自動化を促し、経営を改善する。
・労働者にスキルがつき、逆に経営効率は良くなる。
どのみち避けられない最低賃金の引き上げによるコスト増大少子化によりどのみち避けられない

小論文の例文【地元の産業の振興】

「地元の産業の振興に関して、あなたが考えるところを書きなさい」

 私の住む地域では、産業が活性化しているとは言えない。地元の産業の振興に、何が必要なのであろうか。私は、伝統工芸品を新しい形で観光客にアピールすべきだと考える。
 私の住んでいる町は、山からの雪溶け水が湧き、きれいな水があることが有名だ。その水を利用して、染め物産業が発達してきた。しかし、染め物自体の知名度は低く、地元の人でさえ知らない人がいる。現状では、染め物が一大産業に育つ可能性は低いと言わざるをえない。
 認知度を上げる対策として、まず子どもや若者向けに染め物の体験講座を開き、学校単位での社会科見学として訪れてもらう。すると、家庭を介し、徐々に地元の人たちに、この町は染め物が自慢だとの自覚が生まれてゆくはずだ。具体的には、染め物を現代風にアレンジした小物や、多くの人が使用し話題になりやすいスマートフォンアクセサリーなどを目玉に置くことが望ましいだろう。地元の商店が協力し、ほかの地域や海外に向けてアピールすれば、観光客を呼び込むことができる。
 このように、まず地元の子どもや若者から、伝統産業に新しい形で親しみを持ってもらい、徐々に地域に根づかせ、観光客にアピールすることで、産業を活性化させていくことが可能である。(510字)

書き方のポイント(解決すべき課題が示されるテーマ)

経済、経営、商学部の小論文は、賛否が分かれるテーマと解決すべき課題が示されるテーマに分類されます。

解決すべき課題が示されるテーマでは、課題の指摘、原因の分析、解決策の提示が必要です。段落構成は次を目安としてください。

通常の段落構成解決すべき課題が示されるテーマの場合
序論(前置きと結論)課題を指摘地元産業が活性化していない
本論(根拠)課題の原因を分析染め物産業の認知不足
本論(根拠)解決策(原因解消の方法)を極力具体的に提案社会科見学を有効活用し、徐々に浸透させる
結論全体のまとめ

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