小論文の例文 400字・600字・800字の例文を一挙紹介

      2018/04/13

小論文の例文を紹介します。この記事では、400字・600字・800字の例文を一挙に紹介します。例文は、生徒作品に最小限の添削を加えたものです。講師による論文レベルのお手本でなく、高校生に手が届く例文という位置づけです。

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小論文 400字の例文(1)入門レベル

400字の例文は、概要ー具体的説明ー具体的説明ー結論の4段落の構成がおすすめです。ただし、結論の証明である、具体的説明を1つしか思いつかない場合は、概要ー具体的説明ー結論の3段落も可能です。

【設問】小学生にスマートフォンを使用させることについて、あなたの意見を書きなさい。

小学生にスマートフォンを使用させるできであろうか。私は、そのことには反対である。

高校生になって、私はスマートフォンを使用するようになった。入学したばかりの頃は、生活に慣れるのに必死だった。しかし、心に余裕が出てくると、家に帰ってからスマートフォンが手放せなくなり、勉強時間を上手くとることができず定期テストで失敗したことがある。小学生なら、もっと高い確率で失敗してしまうはずだ。

何かに夢中になると、上手に自分をコントロールできないのが小学生である。そんな小学生がスマートフォンを使用すると時間を気にせず、ゲームや動画などを見てしまうだろう。すると、勉強時間や睡眠時間、友達と遊ぶ時間が減ってしまう。小学校はこれから生きていくための基礎を作っていく場にも関わらず、スマートフォンの使用によって学ぶ時間を削るのは問題である。

以上のことから、私は小学生のスマートフォン使用は反対である。(390字/生徒作品を最小限添削

 

①この例文の構成:概要ー具体的説明(体験)ー具体的説明(理由)ー結論

②ワンポイント 概要(問題提起+結論)を書き、その結論を出した背景にある自分の体験を書き、それを推し広げて理由にする。これは、初めて小論文を書く人でもスムーズに書ける構成です。例を挙げます。

  1. [概要]健康に生活を送るために、必要なことは何だろうか。1つには、十分に野菜を採ることである。
  2. [具体的説明(体験)]かつて私は、風邪をよく引く時期があった。しかし、野菜を摂取することで、体質を改善できた。
  3. [具体的説明(理由)]野菜は、ビタミン、ミネラルなどが多く含まれ、1日に350グラムの野菜を摂取することで、健康が維持できる。
  4. [結論]野菜は健康を維持するために、不可欠と言える。

③この例文(小学生とスマートフォン)の欠点:第2段落と第3段落は、体験を一般化しただけで、内容は同じです。するとこの例文は、1つの証拠から結論を証明することになります。可能な場合は、第2段落と第3段落で角度を変え、2つの証拠から結論を証明するとより強固になります。

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小論文 400字の例文(2)入門レベル

【設問】地元の産業の振興に関して、あなたが考えるところを書きなさい。

地元の産業の振興に、何が必要なのであろうか。私は、伝統的な工芸品等を新しい形で観光客にアピールすることで産業振興をしていくべきだと考える。

私の住んでいる町は、山からの雪溶け水が湧き、きれいな水があることが有名だ。そのきれいな水を利用して、染め物産業が発達してきた。しかし、染め物自体の知名度は低く、地元の人でさえ知らない人がいる。

その対策として、染め物の体験講座を開き、学校単位で社会科見学として訪れてもらう。すると、地元の人たちが、この町は染め物が自慢だと自覚できる。そして、それを他の地域の人に伝えれば、より観光客を呼び込むことができる。具体的には、染め物を利用したアジアンテイストな小物や、多くの人が使用し話題になりやすいスマートフォンアクセサリーなどが望ましいだろう。

こうして、伝統産業を地元の人にも知ってもらい、観光客に新しい形でアピールすることで、産業を活性化させていくことが可能である。(400字/生徒作品を最小限添削)

 

①この例文の構成:概要ー具体的説明(例)ー具体的説明(内容=考え)ー結論

②ワンポイント 抽象論はあまり得意ではないという生徒の作品です。第2段落では地元の具体的な事例を挙げ、第3段落でそれに関連した考えを書く形式です。

③この例文(小学生とスマートフォン)の欠点:第2段落と第3段落は、事例から考えを導いただけで、同一線上の内容です。しかし、よく分析すると、第2段落では課題と原因を挙げ、第3段落で解決策を示す構成となっており、なかなか高度な構成とも言えます。難関大受験者なら、2・3段落を1つにまとめ、その次の段落で一般化して論じると良いでしょう。

  • 小論文が比較的得意、難関大志望の方:具体性を維持しつつ、思い切って議論を一般化し、広い視野で論じ、高得点を狙う。
  • 小論文がやや苦手、推薦AO入試で中堅大学を志望の方:よほど得意なテーマ以外は、時間内に書き切れるように、なるべく具体的な体験や事例を展開してゆこう。

小論文 600字の例文(1)標準レベル

小論文の600字の例文は、概要ー具体的説明ー具体的説明ー結論の4段落の構成がおすすめです。

【設問】選択的夫婦別姓制度に関して、自由に論じなさい(神戸大・改)

私は、選択的夫婦別姓制度の採用に賛成である。

選択的夫婦別姓制度に反対する人の意見として、家族の絆が弱まり、離婚が増えるというものがある。この議論は、アメリカで夫婦別姓の導入が進んだ後に、離婚が増えたことを根拠にしている。しかし、この時期には世界的に離婚が増えており、夫婦別姓の影響とは言い切れない。また、北欧では夫婦別姓による離婚増加の傾向はない。よって、家族の絆が弱まり、離婚が増えるというのは、根拠に乏しい。死刑が重大犯罪を抑止するというイメージ同様、多くの人が先入観や単純な理屈から信じてしまうような議論こそ、きちんと過去の統計を見る必要がある。

一方、選択的夫婦別姓制度には、目に見える確かなメリットがある。特に女性にとって注目すべき点が多い。現在、女性は就職し社会的に活躍をしても、姓が変わることで、それまでのつながりや評価が途切れてしまうことがある。2つの姓を使い分ける選択肢もあるが、煩雑さは否めない。そもそも、なぜ女性にだけ、これまで慣れ親しんできた姓の変更を強いることができるのであろうか。憲法の法の下の平等に反するという点は、どう論じても否定が難しい。

以上から、私は選択的夫婦別姓制度の採用に賛成である。今後の少子化のなか、女性が男性と対等に扱われ、社会でスムーズに活躍してゆくことの、1つの契機になり、日本経済の発展にもつながる可能性がある。(581字/生徒作品を最小限添削)

 

①この例文の構成:概要ー具体的説明(データ:デメリットの否定)ー具体的説明(理由)ー結論

②ワンポイント この小論文は、宿題として書かれたものです。そのため、自宅で調べたデータが使われています。本来、小論文は、根拠として統計的なデータや、専門家の文章からの引用を挙げるのが最も望ましいと言えます。入試小論文では、試験時間内にデータや書籍を調査することができないため、理由(自分で考えた理由)、具体例、体験を多用せざるを得ないのですが、本来はデータや引用が重要ということは、覚えおきましょう。志望校の過去問を見て、学部の研究内容に沿った出題がされている場合、小論文のネタ集で、データや引用できる内容を暗記しておくと高得点につながります。

③この例文の欠点:大きな欠点はないでしょう。

  • 出題テーマが広い学校:AERAやはてなブックマークを活用(詳細→→【超裏技】小論文 書き出しとコツを一挙公開!
  • 毎年学部の研究内容に関連した出題の学校:小論文のネタ集で、データや引用できる内容をノートにまとめ暗記しておく。

小論文 600字の例文(2)難関大レベル

【設問】「日本語の難しさ」について論じよ。(上智大)

日本語は難しいと、諸外国からよく指摘されるが、本当だろうか。私は、英語など西洋言語を絶対視する世界観が影響しているのではないかと考える。

先日、現代文の授業で、興味深い話を聞いた。日本語が主語を明示しないというのは誤りで、動詞や付属する助動詞などの形態によって主語を示す構造なのだという。例えば、「食べます」という日本語は、丁寧の助動詞によって、私が主語であることを明示している。「食べて」なら、あなたが主語であることは明確だ。英語などは主語を動詞の先に置くことで示すが、日本語は方法が違うだけである。難しいと言えば難しいのかもしれないが、単に少数の言語だからやっかいだと決めつけられているのではないだろうか。このほか、心情表現が豊かな点も、日本語が難しいと指摘される理由だが、英語にも牛や馬の表現が多数あり、文化の違いが本質にある。

見てきたように、日本語は難しいというのは、日本の文化が世界のなかでは少数派に位置づけられることによる物言いだと言える。日本人がこれに同調してしまうのは、むしろ日本人であるがゆえに、日本語の仕組みを学んでいないことが背景にある。

結論として、まず、日本人が日本語について学ぶことが重要である。最近は、入試に古典がない大学が増え、古典を学ぶ高校生が減っていると聞く。私たちは、古典や現代語の仕組みをしっかりと学び、外国人に自信を持って説明できるように準備してゆく必要がある。(600字/生徒作品を最小限添削)

 

①この例文の構成:概要ー具体的説明(理由)ー具体的説明(理由)ー結論

②ワンポイント 文章が得意な生徒の作品です。一見結論が明らかでないように見えますが、全体を通じて、日本語は決して難しくない(まず日本人がそのことを学ぶべきだ)、という主張が読み取れます。その理由として、第2段落で文化の違いに過ぎないことを指摘し、第3段落で日本人が少数派ゆえそう見られることを指摘しています。

③この例文の欠点:ワンポイントで指摘したように、この例文は、結論は明快で根拠も複数挙がっており論の構成に問題はありません。しかし、小論文が得意でない方や、難関大までは狙わない方は、まずは結論を分かりやすく提示した方が良いでしょう。例文では、「日本語は難しいと、諸外国からよく指摘されるが、本当だろうか」と書き、反語的に、いや本当ではない、難しくはないのだと伝えますが、これは多くの文章を読んだ経験値がないと、難しいテクニックです。

小論文 800字の例文(1)標準レベル

小論文の800字の例文は、概要ー具体的説明ー具体的説明ー結論の4段落の構成で書くことができます。ただし、字数に余裕があることから、概要ー具体的説明ー具体的説明ー具体的説明ー結論のように、具体的説明を1段落増やした5段落構成も可能です。

【設問】あなたは「地産地消」の取り組みをどのように評価するか。根拠を示して述べよ。(新潟大)

地産地消の取り組みは、地方が自らの手で活性化を図るうえで、大枠では有効な手段ではないかと考える。

食べ物は、海外や国内の産地から買いつけるよりも、地産地消の方が、地元に対する経済効果は当然大きい。輸送を抑制することで、環境保護にもつながる。生産者の顔が見えるという点で、安心材料にもなるし、学校の食育にも採用しやすい。さらに、地産地消を軸として、販売所やさまざまな企画を軸に、地元住民同士の交流の場を作ることができる。さらには、観光客へのアピールにもつながる。地産地消は、本来の意味からは外れるが、観光客に消費してもらうという波及効果が大きいだろう。純粋な地産地消、つまり地元のスーパーに地元産の野菜等が並んでいる場合、価格や見栄え、栄養素などに敏感な消費者は必ずしも地元産を選ぶとは限らない。しかし、観光客が土地のものを消費したいという意欲は強く、ここにビジネスチャンスがあると考える。

一方、余りにも地産地消にこだわりすぎれば、その土地の土壌や気候に合わないものも生産することとなる。わざわざ温室栽培を導入するくらいなら、ほかからの輸送を行った方が、資源の浪費を防ぎ環境にも優しいと言える。地産地消は、あくまで地元の土壌や気候に合ったものに留めることが原則である。

このように見てくると、地産地消は、その土地の土壌や気候に合い、ほかでは手に入らないものの開発が大前提であることが分かる。ほかで手に入らないなら、観光客はもちろん、地元の住民の消費意欲も高まるはずだ。石川県では、ラーメン店と提携し、ラーメンに合うキャベツが栽培され人気を得ているという。これなら、観光客も興味を持つし、地元客もほかのキャベツと比較して、選ぶ理由があると言える。

地産地消の取り組みの本質は、商品開発にある。ただ、地元のものを売るだけでは、長続きしない。地元住民が、少々高くても買ってみたいと思うような商品開発が必要なのだ。(799字/生徒作品を最小限添削)

 

①この例文の構成:概要ー具体的説明(理由)ー具体的説明(理由/別の意見への配慮)ー具体的説明(例)ー結論

②ワンポイント この小論文は、標準レベルとしましたが、朝日新聞社の『AERA』をしっかり読むなど、社会・文化の知識を十分に身につけた高校生が書いたものです。そのため、小論文を勉強中の方には少し難しく見えるかも知れません。地産地消のメリットを列挙でき、問題点も学んだことがある、さらに石川県のラーメン向けキャベツ栽培という、具体的な事例を知っていたことで、書きやすくなったはずです。このように800字の小論文では、体験や知っている事例、その場で考えた理由では字数が埋まらず、予備知識がある受験生が強い傾向にあります。

  • 出題テーマが広い学校:AERAやはてなブックマークを活用(詳細→→【超裏技】小論文 書き出しとコツを一挙公開!の最後の項目)
  • 毎年学部の研究内容に関連した出題の学校:小論文のネタ集で、データや引用できる内容をノートにまとめ暗記しておく。

③この例文の欠点:地産地消の取り組みをどのように評価するかという出題です。設問をよく読まないと、評価する/しない、つまり賛成・反対で論じてしまいがちですが、「どのように」にポイントがある出題です。例文では、「地産地消の取り組みの本質は、商品開発にある」と、本質を指摘することで、出題意図をよく満たしています。全体に大きな欠点は、ないと言えるでしょう。

小論文で問われていることへの答え方

  • 賛成か反対で答える。(例)夫婦別姓について
  • 設問から課題を読み取り、その原因を突き止め、解決策を提示する。(例)小学校でのいじめについて
  • 深く掘り下げ本質に至る。(例)いじめという行為について

深く掘り下げ本質に至る書き方は、非常に難しいですが、上手く書けた場合には印象に残る小論文となります。

【まとめ】小論文の例文 400字・600字・800字の例文を一挙紹介


(1)400字の場合 … 基本通りの4段落構成。または、概要ー具体的説明ー結論の3段落構成。
(2)600字の場合 … 基本通りの4段落構成。
(3)800字の場合 … 基本通りの4段落構成。または、概要ー具体的説明ー具体的説明ー具体的説明ー結論の5段落構成。

  • 400字の例文(1)入門レベル … 概要(問題提起+結論)を書き、その結論を出した背景にある、自分の体験を書き、それを推し広げて理由にした例文です。小論文が苦手でも書きやすいパターンです。
  • 400字の例文(2)入門レベル
  • 600字の例文(1)標準レベル … 具体的説明としてデータ(または引用)を使用した例です。データ(または引用)は、もし記憶していれば、非常に説得力のある小論文となります。
  • 600字の例文(2)難関大レベル … 一見結論が不明確ですが、文章力があり、実は明快な論旨が読み取れます。
  • 800字の例文(1)標準レベル … 朝日新聞社の『AERA』をしっかり読むなど、社会・文化の知識を十分に身につけた高校生が書いたものです。社会・文化の知識の貯金は、とくに字数が長めの小論文で大きな差となります。

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① 【予備校直伝】これが小論文の書き方!~落ちない7つのコツ~の記事は、小論文のすべてが分かるように書かれている必読の記事です。

② もし、本当に書けるかなと不安になったら、初心者向けの【超裏技】小論文 書き出しとコツを一挙公開!を読んでみてください。

③ 今お読みのこの記事で、今回お探しでなかった字数の例文も、上から順に読んでみてください。それだけで、小論文のイメージが湧くように書かれています。


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