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【コミュニケーション・社会学・総合政策系】小論文の例文・書き方・対策

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この記事では、 コミュニケーション・社会学・総合政策系など、従来の学問にとらわれず広く学ぶ学部の小論文について、例文、書き方や対策方法をわかりやすく説明しています!

  • 管理者(加藤)は、早大法学部卒。高校生のキャリア支援企業を経て、予備校国語科講師(歴7年)。現在、高校主催の生徒・保護者向け講演会に年80回出講(歴5年)。

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コミュニケーション・社会学・総合政策系の小論文の過去問

コミュニケーション・社会学・総合政策系の小論文

コミュニケーション・社会学・総合政策系の小論文の代表的な出題例です。時間がない場合、太字だけ読んでください!

番号概要
1今、若者の間には、インターネットや携帯電話などの通信手段が、大いに普及している。しかしその一方で、現代の若者には「コミュニケーション能力が不足している」とよく言われる。このことについて、あなたの考えを述べよ。(旧カリタス女子短大)
2現在から30年後におけるわが国の環境問題と社会との関係について、自分なりの題名を考え論述しなさい。なお、下記に記載されている15のキーワードの中から、少なくとも4つを使用しなさい。解答した文中のキーワードの箇所全てに波線を記しなさい。
【キーワード】地球温暖化/低炭素社会/カーボン・オフセット/放射能汚染/原子力発電/再生可能エネルギー/スマートシティー/環境税/汚染者負担の原則/人口増加/生物多様性/森林の減少/砂漠化/資源枯渇/持続可能な発展(大妻女子大学)
3人口減少が止まりません。急激な人口減少は、社会や地域に影響を及ぼします。人口減少にともなう地域社会への影響について論じてください。(徳島文理大学)
スポーツ報道において、女性選手は実力よりも容姿が注目されやすい、ニック・ネームや「ちゃん」づけで子ども扱いされる、母親・妻としての役割が強調される、という傾向が従来指摘されている。そうした現象がどのような社会的原因によって生じるのか、考察せよ。(同志社大)
雑居性、複合性、多義性を特色とする江戸の住環境に対し、近代都市計画の分離主義は非人間的環境をもたらすため、これからの都市計画は、高密度で、様々な世代や階層の共生する江戸のコミュニティが大きなヒントとなるだろうと述べた『共生の思想』(黒川紀章)を読み、あなたの意見を述べよ。(立命館大)

コミュニケーション学は、研究に沿った出題

コミュニケーション系の学部に関しては、若者のコミュニケーション(番号1)、異世代や地域のコミュニケーション(番号5)を例に挙げましたが、新しい学問のため、大学によってかなり捉え方が異なります。過去問や、教授の研究テーマをよく調べ、志望大学の研究の方向性をつかむことが、対策のポイントです。

社会学・総合政策は、社会・人文科学が中心

社会学部は、基本的には、社会科学全般をカバーする学問です(番号2、3)。ただし、人文科学系に関係するテーマ(番号1、4、5)もひんぱんに扱います。ほかの学部より対策すべき範囲が広く、早めの準備が必要です。なお、自然科学分野でも、人工知能(AI)は出題の可能性があります。

総合政策学部は、狭い範囲を扱う政治学とは異なり、社会科学全般を土台に、より優れた政策を考えてゆく分野です。そのため、社会科学全般の知識を前提とした小論文が出題されます(番号2、3)。ただし、人文科学、自然科学も視野に入る学問です。


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コミュニケーション・社会学・総合政策系の小論文の対策

コミュニケーション学部は、学校ごとに傾向が異なるため、志望校が早く決まると有利です。社会学、総合政策は、勉強すべき範囲が広いため、早めの準備開始が必要です。なお、社会学、総合政策は、今後数年は、平成時代を振り返るという観点からの出題に注意してください。

テーマ対策問題番号
コミュニケーション学過去問や教授の研究テーマを確認したあと、新聞、週刊誌AERA、インターネットで、コミュニケーションをテーマにした記事を集めてゆくと良いでしょう。1、5
社会学高校の政経の便覧や参考書で戦後の社会の課題をつかみ、
現代用語の基礎知識学習版(楽天ブックス)や、新聞または週刊誌のAERAで近年の課題を把握するのがおすすめです。社会学も、大学によって力点に差がありますので、志望校が決まり次第、講義や教授の専門分野を確認しておきます。
2、3、4、5
総合政策高校の政経の便覧や参考書で戦後の政治課題をつかみ、
現代用語の基礎知識学習版(楽天ブックス)や、新聞または週刊誌のAERAで近年の政治課題を把握するのがおすすめです。
2、3

コミュニケーション・社会学・総合政策系小論文 例文と書き方

小論文の段落構成は、600~800字の場合、上の4段落が標準です。くわしくは、次の記事で説明してあります。

小論文の例文【若者とコミュニケーション】

今、若者の間には、インターネットや携帯電話などの通信手段が、大いに普及している。しかしその一方で、現代の若者には「コミュニケーション能力が不足している」とよく言われる。このことについて、あなたの考えを述べよ。(旧カリタス女子短大)

現代の若者には、コミュニケーション能力が不足していると言われるが、本当だろうか。世代間でコミュニケーションの質が変化していると言えるのかもしれない。
最近、ある若手の女性議員が、選挙でお互いに批判しあうのはやめようと発言し、インターネット上で炎上を引き起こした。議論の場である選挙において、批判を控えるとはあり得ないという反応である。選挙はまさに議論の場であり、非常に正しい意見である。しかし、高校生の視点でこの発言を聞くと、彼女は、批判という言葉を、ののしる(あるいは単刀直入に言う)という意味で使っていたようにも思える。現代の若者は、批判を嫌うが、これは強い言葉でののしること(あるいは単刀直入に言うこと)を避けるという意味にすぎない。
現代の若者は、他人と適切な距離を保つことを好み、争いを避ける傾向にあると感じる。結果として、価値観が近い者同士のコミュニケーションを重視する傾向が強まり、価値観が異なる人々や、上の年代との交流を苦手とする傾向がある。背景にはインターネットの普及により、価値観が近い者同士が結びつきやすくなった点がある。一方、LINEなどのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)において若者は、絵文字などを駆使し、大人には真似ができないほどの、幅広い表現をすることも得意としている。
結論として、若者のコミュニケーション能力が不足しているわけではなく、単にコミュニケーションを取る相手が、変化してきたのではないかと考える。以前は、地域や場所などで括られていたのが、現在は、価値観のみで括られるようになった。背景にはインターネットの普及がある。若者にとっての真の課題は、コミュニケーション力の低下よりも、価値観の違いに臆病になっていることである。(734字)

書き方のポイント

若者のコミュニケーションは、コミュニケーション学部、社会学部で出題される可能性があります。出題者の年齢層から、若者にはコミュニケーション力が欠けているという前提で出題されることがあります。真っ向から反論すると、感情的に見えてしまうことがあります。自省的なスタンスで記述したり、上の小論文のように、観点を変えて答えを返したりするのが良いでしょう。

上の小論文も該当しますが、このテーマではデータや根拠を以って論じることが難しいため、体験談を持ちつつも、客観性を崩さないように論じてゆきます(どの世代の味方もせず、あくまで中立の立場から)。もし、若者のコミュニケーションに関するデータを見かけたら記憶しておくと役立つ可能性があります。

小論文の例文【人口減少】

人口減少が止まりません。急激な人口減少は、社会や地域に影響を及ぼします。人口減少にともなう地域社会への影響について論じてください。(徳島文理大学)

急激な人口減少は、産業の衰え、税収の減少を経て、生活インフラの破壊にまで行きついてしまう可能性がある。この文章では、人口減少の影響と対策について論じてゆきたい。
急激な人口減少は、モノやサービスが売れなくなることを意味する。商店街が寂れ、バスやタクシーの台数が減り、ますます不便になってゆく。同時に、企業や工場などの立地も減り、働く場が失われてゆく。このような状況では、若者は都会に出てゆくこととなり、ますます人口は減ってゆく。日本には、地方交付税交付金という制度があり、国税の一部は、過疎の自治体に配分されるが、それでも税収のじり貧は否めない。税収が減れば、生活インフラである水道料金が上がり、道路整備が遅れるなどの弊害も出てくる可能性がある。
人口減少の要因は一概には言えないが、利便性や生活環境としての魅力のなさが要因である。生活環境とは、買い物、教育、医療などの利便性と、自然環境の双方が要求される。例えば、群馬県では、全域を見ると過疎に悩んでいる地域も多い。しかし、私が住む高崎市は、地方都市としては珍しく、人口は減っておらず、魅力度の調査でも上位に入ったと聞く。新幹線で東京に出ることが容易で利便性がよく、生活環境も整い山々が美しいことが背景にあると考えられる。
急激な人口減少を食い止めるには、利便性や生活環境の向上が必要である。日本全体の人口も減りつつある現状では、全ての地域を活性化することは難しい。各道県で中核となる都市を決め、そこに財力を集中させるしか道はないと考える。(643字)

書き方のポイント

地方の人口減少は、現在の日本の大きな課題であり、社会学、総合政策系の小論文で出題の可能性があります。 現代用語の基礎知識学習版(楽天ブックス)や、新聞または週刊誌のAERAを読んでいれば必ず目にする話題であり、全く知らない受験生はかなり不利になります。

一方、ある程度知識があれば、書く内容は似通ってくるでしょう。上の小論文も、特別に新しいことは書かれていません。しかし、地方交付税交付金の内容を盛り込み知識をPRし、具体例に高崎市を出したことで、入試ならほかの受験生に差をつけられたはずです。いずれにしても、 高校の政経の便覧や参考書、
現代用語の基礎知識学習版(楽天ブックス)や、新聞または週刊誌のAERAなどの、早期からの学習で差がつきます。

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