早稲アカ盗難 見えてきた犯人像と補償内容 続報のまとめ

      2016/04/09

早稲田アカデミー(早稲アカ)の夏期合宿で起きたスマホや財布の大量盗難事件。この記事では見えてきた犯人像と補償内容を中心に続報をまとめます。


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事件概要(2015年8月)

・関東の高校受験の第一人者で、大学受験も扱うのが「早稲田アカデミー」(通称早稲アカ)。
・長野県の志賀高原で大々的な夏期合宿を実施。約1万2千人が大型バスを連ねて参加。うち中3は4174人。
・実施宿舎のひとつ「ホテルサニー志賀」で8月8日に中3生325人分のスマホ、財布を塾側が預かり段ボールに保管し「施錠を失念」(その後施錠できないロビーの一角だったと明らかに)。翌朝紛失に気づいた。

事件概要(2016年1月)

桐光学園高校の事件は下のリンクから。

志賀高原ホテル盗難 長かった!犯人逮捕までの道のり

早稲アカ盗難 見えてきた犯人像と補償内容 続報のまとめ

 

早稲アカ 夏期合宿でスマホ・財布盗難 ホテル名と意外な犯人像の後追い記事です。

ほかのホテルでの財布・スマホの管理状況

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✔ 今回の盗難事件。該当宿舎の講師陣のミスなのか、早稲アカ全体の問題なのかを判断することも再発を防ぐポイントです。インターネット上には「早稲田アカデミー夏期合宿に参加した中3女子」とする声が投稿されています。

あくまで私の泊まっていたホテルの話ですが、貴重品はホワイトボードで仕切られた中にはありませんでした。普通に段ボール箱に入れられ、台車に乗せて自動ドアのすぐ前に置いてありました。生徒の私たちから見ても、誰でもスッと盗めるところにある思ってましたし、塾の管理不十分だったと思います。

✔ もしこの証言が正しいとすれば、「ホテルサニー志賀」の中3合宿以外のホテルでも管理の不行き届きがあったと予想されます。

盗難への早稲アカ側の補償内容

✔ お子さんを早稲アカの中3合宿に参加させたという母親のツイートです。盗難にあったスマホや財布については、全額補償のうえスマホの機種変更にかかる費用も保障とのこと。さらに本来は負担する必要がない、お土産代や交通費も保障するということです。お土産代は通常合宿最終日に、宿への感謝も込めて宿舎内売店で購入するため財布がなければ買うことができません。また東京などのバスの到着地からの交通費も必要になってきます。このあたりは生徒思いの判断だと思います。

✔ しかしながら、個人情報や特に中学生が大切にしている写真データの損失に関してプリントに言及されていない点は気になります。

報告の遅れと紛失場所の「偽装」

✔ 今回の早稲アカの盗難騒ぎでは、保護者への報告の遅れを問題視する人もいます。保護者と名乗る方がツイッターで「土曜夕方回収→日曜午前2時の見回りまでは無事→日曜朝7時前発覚→報告が日曜22時」と説明。17時間も遅れたと批判されています。しかし塾業界では働く人の大半が講師職。世間が考えているほど事務職を雇ってはいません。特に合宿地では講師陣が生徒管理など一手に請け負っていきます。朝方に財布やスマホの紛失が判明した8月8日(日)も授業がびっしり入っていたはずです。

✔ 一般企業ならその日のイベントを中止し対応に当たりますが、受験生を抱えた合宿で授業を1日中止することは、受験業界の価値観としては許されることではありません。報告が遅れた背景には、授業の進行もあったはずで一方的に批判するのは当たらないでしょう。

✔ 問題点は、当初紛失場所は「会議室」でカギをかけ忘れたと報道されていたはずが、いつの間にか「ホテルのロビーをホワイトボードで区切っただけの場所で紛失」にすり替わっていることです。通常ホテル等で学習合宿を実施する場合、授業に使うため職員室専用の部屋は取れないことも多く、ロビー等をつい立てで区切った簡単なものとすることは珍しくありません。

※そこに財布やスマホを置いておいたのはまずいとなり早稲アカ側が「会議室」と発表したのか、あるいはマスコミが誤報したのかは分かりませんが気になる点です。

犯行時間帯は深夜 犯人像は?

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事件発生直後上の記事で、以下のように記しました。

犯人像

・教育業界はアルバイト講師も含め真面目な人材が多い。特に合宿は熱心な講師が選抜される。内部の犯行の可能性は低い。
・志賀高原のホテルは冬季はともかく、夏季はアルバイトをそれほど多くは使わないはず。ただし使っていればアルバイトの犯行の可能性も多少はある。
・同一日程で集団行動するため盲点ができやすい学生、生徒を狙った専門的な窃盗犯の可能性が考えられる。

✔ 新たに分かった情報もあります。ある保護者の次のツイートです。「土曜夕方回収→日曜午前2時の見回りまでは無事→日曜朝7時前発覚→報告が日曜22時(筆者注・警察への届け出は午前10時頃)」。これが正しいとすると犯行時間は深夜3時〜6時ごろの可能性が高くなります(学習合宿では講師の睡眠時間はかなり短く、すべての講師が就寝しているのはこの3時間と思われます)。

✔ もし深夜3時〜5時の犯行だとすると、ホテルの玄関は施錠されていたはずです。昼間は開け放たれて出入り自由となるのが、団体貸切の日の志賀高原のホテルですが、深夜は施錠されます。確かに従業員用の裏口(勝手口)やスキー板の搬入口など多少ガードが甘くなる場所もあるはずですが、懐中電灯一つで裏口から侵入するのは、宿舎の設計に相当詳しい人でないと難しそうです。

以下のような犯人像が予測されます。

・外部の窃盗団(または単独犯)だとすると相当ホテル内の設計に詳しい人物。例えば生徒が寝静まった客室を狙ったところ、たまたまロビーで大物を発見したような流れか。
・消灯されたホテル内部を自由に動き回るという点では、ごくわずかに①ホテルの(元)従業員、②よく出入りしている業者、③過去に合宿に参加した元生徒の可能性も。
・講師の犯行という線は、盗んだ段ボールを処理できないという点から依然可能性はほぼゼロ。

✔ 講師の犯行だとすると、盗んだ段ボールをコンビニ等から発送するか自家用車のトランクに隠す必要があります。しかし志賀高原にはコンビニがありません(昼間のみ営業の小さなコンビニ風ショップしかない)。また講師は生徒管理の関係上、大型バスで移動しているはずです。

✔ 外部からは疑われている講師の犯行ですが、合宿の受験学年担当は塾内で選抜された講師である意味では名誉職。さらに早稲アカの看板である高校受験を担当するのは非常な名誉であるはずです。そういった熱意ある講師が、短い睡眠で明日の授業に備えるべき深夜にうろうろするということは極めて考えにくいのが実情です。

✔ 事件を考え犯人を追及しながらも、講師や中3の生徒がこの事件の影響を受けず夏休みの受験学習を継続できるように、保護者や社会は見守る必要があります。今後の社会の基盤を作っていく生徒たちにとって、中3受験期は大きく成長する時期だからです。

(追記)早稲田アカデミーが事件を踏まえ「夏期合宿のリスク管理に関する委員会」を設置することを8月14日発表しました。


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