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【専門家記事】専門学校と大学の違いは?就職率、学費、デメリットを分かりやすく

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専門学校と大学の違いは? 就職率、学費、デメリットを徹底比較します。

  • 管理者(加藤)は、高校生のキャリア支援企業で多数の専門学校関係者と交流。その後、予備校国語科講師(歴7年)。現在、高校主催の講演会に年80回出講(歴5年)。
専門学校と大学の違いは?
  • 大学には、東大から、ほぼ無試験で入れる大学まで幅広くあります。
  • 専門学校にも、全員が就職できる看護分野から、夢に挑戦する声優やミュージシャンの学校まであります。
  • 収入は大卒が月6万程度有利ですが、就職状況の良い専門学校なら、大学で努力をしていない人を上回ります。同時に、向き不向きも考える必要があります。
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大学と専門学校の違い

大学、専門学校には、次の表のような違いがあります。記事の信頼度を確保するために載せましたので、ざっと読み流しても構いません。

大学専門学校
目的幅広い教養を深め、専門的な研究を行う。就職に必要な知識・技能を身につける。就職予備校に近い存在。
校数780校(平成30年文科省3172校 (平成30年文科省
年数4年制(医・歯・獣医と薬の一部は6年制)2年制が多い(1・3・4年制も増加傾向)
基準卒業単位が124単位以上(4年制)授業時間が年間800時間以上
授業時間1単位の学修時間は45時間だが、うち授業は約11時間。年約350時間。 年間800時間以上
卒業時の資格学士(大卒以上を求める企業に応募可能)専門士(2年以上等の条件)
高度専門士(4年以上等の条件)…大学院入学も可能
入試制度・総合選抜型 … 9月以降出願
・学校推薦型 … 11月以降試験
・一般選抜 … 2月以降試験
都道府県によって異なる
初年度の学費・私立文系平均 116万5千円
・私立理系平均 154万1千円
・国立大 81万8千円
※理系は医歯薬除く。データは平成29年文科省
平均125万3千円
※データは平成30年東専各
生涯賃金3億2920万円(ユースフル労働統計

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就職はどちらが有利 大学VS専門学校

専門学校と大学では、就職はどちらが有利なのでしょうか? 政府(文科省)が2019年4月に発表した、最新の就職状況調査の結果は以下の通りです。

就職率(翌4月)就職率(12月)就職率(10月)
大学98.0%86.0%75.2%
専門学校94.7%68.9%55.0%

テレビのニュースでは、大卒就職率が98%、例年以上の高水準だと報じられます。ところが、政府が調査対象とする大学は、わずか62校。しかも、調査先は非公表ですので、就職率が高い難関大学が多く含まれている可能性があります。実際に、62校のうち24校は国公立で、「高めの数字が出るように行われる調査」とも言えます。

さらに、4月時点での調査であることにも注目してください。大企業の内定式が行われる10月から、半年もたった時期ですので、就職をあきらめて就職希望を取り下げている人も多くいます。

もし政府(文科省)の数字を見るなら、10月の数値が目安になるでしょう。人気のある大企業が採用を終えている時期ですので、この時期の就職率は、「ある程度納得のゆく就職ができた割合」に近くなります。就職活動のスケジュールが、大学に比べて遅めとなる専門学校は、12月の数値が目安になるでしょう。

大卒である程度納得ゆく就職ができる目安 … 約75%

専門卒である程度納得ゆく就職ができる目安 … 約69%

大卒でも就職が良い場合と悪い場合がある!

大卒で、納得できる就職ができる割合は、約75%と予想されます。しかし、これはあくまで平均です。なかには、納得できる就職をした人が3〜4割にとどまる大学があるはずです。

納得就職率が高いのは、大学の理工系・医療系

納得できる就職の率が高い大学の代表が、理工系と看護医療系です。

就活では、文系生が平均16社に正規エントリーしたのに対し、私大理系生は平均11社で済んでいます。国立理系生は、わずか6社です(全国求人情報協会、2016年卒データ)。就活中の文系生がスケジュール手帳にびっしり書き込んで走り回っているのに対し、理系生は、研究室の推薦で何もせずに就職が決まる人もいます。これは、なぜなのでしょうか?

日本の産業のなかで、現在とくに安定しているのは、理系や医療系の分野が多いからです。

領域求める学歴(主なもの)
インフラ・IT発電、石油、化学、非鉄金属、鉄道、自動車、IT産業、商社など大学理系
医療・製薬医師、薬剤師、製薬会社など大学理系
法に守られた職業官僚、国家公務員、弁護士、公認会計士、政府系金融機関など大卒

理系生は、日本の大学生の17.7%に過ぎませんが、安定した会社からの求人が集中する形です。なお、理工系とひとくくりにされますが、理学系の学部のなかで、産業に関連しづらく研究色が高い学科は、就職にはやや苦戦します。

納得就職率が高いのは、文系の努力層

文系は、人数が多い割には優良企業が限られ、競争が激しくなります。しかし、高校生活や大学在学中に努力を重ねた人は、就活に成功しています。

納得就職率が低いのは、文系の非努力層

大卒全体で、納得ゆく就職ができる人は、約75%と予想されるのですが、文系だけを見れば、もう少し低い数値になるでしょう。文系のなかでも十分な努力をしなかった層が、納得できる就職をするのは、非常に難しくなります。

大卒とひとくくりにしてはダメ
  • 理系・看護医療系は、納得できる就職に結びつきやすい。
  • 文系で努力を重ねた層も、激しい競争を突破できる。
  • 文系で努力を怠った層は、専門学校未満の結果になることも。
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専門卒でも就職が良い場合と悪い場合がある!

専門学校は、就職に有利なように授業を組み、資格を取らせるため、就職に有利な面はあります。しかし、声優、ミュージシャンなど就職率が厳しい分野を扱う専門学校もありますし、介護福祉、美容師のように就職できても待遇が厳しい分野も抱えます。

(注)介護福祉、美容の分野でも、待遇以上にやりがいを感じ、長く続けている人も多くいますので、いちがいには言えません。

芸能・芸術系は、低就職率の問題を抱える

芸能・芸術系の専門学校は、就職率や就職後の待遇に問題を抱えるケースが大半です。例えば、音楽系の専門学校にはボーカルコースがありますが、就職は厳しいことは明らかです。ボーカルとして難しいと感じた場合、レコード会社、音楽出版、プロダクション等に就職する道もありますが、大卒生との競争になってしまいます。

このように、音楽、声優、アナウンサー、絵画など、芸能・芸術系の専門学校は、もともと実力勝負でリスク承知で夢を追う面があり、就職率に問題を抱えている場合が多くなります。

希望の分野をよく調べることが必要!

芸能・芸術分野でも、アニメーションのように人手不足で就職しやすいが、待遇(収入・休暇)が悪いケースもあります(アニメ業界の給与明細)。また、音響系の裏方のように、就職先がある程度安定しているケースもあります。さらに、ゲーム系のように、プログラマーコースは就職しやすいが、ゲームプランナーコースは就職が難しいという、複雑なケースもあります。

このように、芸能・芸術系といっても、さまざまな場合がありますので、調べてみることが必要です。

介護福祉・美容・保育などは、高就職率・低待遇

介護福祉の分野は、勤務が厳しい割に待遇が低いことは、報道でよく知られるようになりました。月4回の夜勤をこなしても、月収が15〜17万円というケースも多く見られます。美容師、保育・幼児教育、トリマーなどの分野も、勤務と給与が十分に見合っていないことは、よく知られています(保育士の給与明細)。

ただし、介護福祉、美容師、保育・幼児教育、トリマーなど、待遇が厳しい分野でも、やりがいを感じ長く続けている人もいるのは事実です。いちがいには言えない部分があります。

専門卒とひとくくりにしてはダメ
  • 生活必需といえる看護医療系は、就職率が高く、待遇も比較的良い。
  • 生活に不可欠とまではいえない芸能・芸術系は、低就職率の問題を抱える。
  • 生活に密着した身近な技術である介護福祉・美容・保育などは、高就職率だが低待遇。
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(参考)専門学校の宣伝に惑わされない

就職率を知るためには、専門学校の宣伝に惑わされないことが重要です。

就職率を専門学校に聞く場合は、卒業生全員の名前と就職先のリストを見せてもらえるか聞きます。このリストを出せる学校は、就職率に問題はありません。就職率しか示さない専門学校の場合は、計算方法が法で定められていないため、高めの数値となっていることがあります。高校の進路室に聞くと確実です。

学費はどちらが安い? 大学VS専門学校

大学と専門学校を学費の面で比較するとどちらがお得なのでしょうか? 初年度(1年生)の学費の平均値を見てみます。2年目以降は、入学金はかかりません。

入学金授業料設備施設費等合計
私立大学理系25万5000円110万2000円18万4000円154万1000円
私立大学文系23万2000円78万1000円15万2000円116万5000円
専門学校18万1000円69万1000円38万2000円125万3000円
国立大28万2000円53万6000円学校による81万8000円

※文科省 2017年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額調査 ※私立大学理系に、医歯薬系は含みません。※2018年度東京都専修学校各種学校協会調査統計部調べ(合算は合計と一致しません)※文科省令による標準額(国立大)

大学の4年分と、専門学校の2年分で比較してみます。

4年分2年分平均生涯賃金(ユースフル労働統計
私立大学理系539万9000円2億7000万円(男性、大学・大学院全体)
私立大学文系396万4000円2億7000万円(男性、大学・大学院全体)
専門学校232万5000円2億1340万円(男性、推定)
国立大242万6000円2億7000万円(男性、大学・大学院全体)
大学、専門どっちが得?
  • 大学理系は、専門より約300万円高い上に、院進学者の可能性も。それでも、就職率やその後の安定性を考えると、払う価値があります。
  • 大学文系は、専門より160万円高くなります。標準以上の大学に進学し自主的に努力ができるタイプなら、もとは取れるでしょう。
  • 自主的に努力するよりも、目標資格が決まっている方が良い人や、専門学校にしかない分野に適性がある人は、専門学校を選ぶべきでしょう。
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関連するページ:専門学校と大学卒 給料の違い

文系大学のメリット、デメリット

メリット・大学生活に余裕があり、様々なチャレンジが可能。
・基礎学力を評価されるため、ほぼすべての業種に就職の可能性がある。
・理系よりは親しみやすい勉強内容が多い。
デメリット・就職で、成功する人と失敗する人の差が激しい。自己責任。
・武器を身につけ、自分で道を開くタイプでないと成功できない。
・難度が低い大学では、熱心な学生が少な目で影響を受ける。

理系・医療系大学のメリット、デメリット

メリット・インフラ、医療、製薬など安定した業界からのニーズが強い。
・よほどサボらなければ、就職先はかなり見つけやすい。
デメリット・大学生活に余裕がない。
・数学や理科の知識が必要。苦手な人は長続きしない。
・学費が高く、理系は大学院進学者も多い。MARCHクラスでも半分程度は院進学を検討する。早慶国立では大半が院進学を検討する。

専門学校のメリット、デメリット

メリット・芸能、芸術系を除けば、就職率は高い場合が多い。
・授業についてゆけば活路が開けることが多い。
デメリット・芸能、芸術系、動物園・水族館など、就職率が低い分野がある。
・介護福祉、美容、保育など、高就職率でも低待遇の分野がある。高就職率の背景に、離職率の高さがある。
・分野ごとにある程度就職率や将来の待遇を見通すことができ、個人差は少ないものの、収入面で伸び悩むケースも多い。

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