【簡単古文】助動詞「なり」意味の識別と活用 | 受験ネット

【簡単古文】助動詞「なり」意味の識別と活用


受験ネット
受験ネット

古文助動詞「なり」の識別を、形容動詞、動詞との区別も含めて説明しています。

筆者:元予備校国語科講師。現在、フリーの講演会講師。

筆者プロフィール、お問い合わせ

重要 終止形 + なり … 伝聞推定

重要 連体形(体言)+ なり … 断定

差がつく 状態+なり … 形容動詞

※動詞「なる」の連用形もときどき聞かれるが、日本語の感覚で処理できる。

助動詞「なり」の識別の重要度と前提の知識

助動詞「なり」の識別は、文法のなかでの重要度は第16位です(文法ランキング ベスト40)。上手に理解するためには、文法ランキング第2位(ラ変動詞)、第6位(終止形接続)、第14位(形容動詞型)の理解が必要です。

受験ネット
受験ネット

助動詞「なり」の識別は下の順番で身につけると失敗がありません

古文文法第2位 ラ変型動詞の活用
(ラ変)ら・り・り・る・れ・れ

古文文法第6位  終止形接続の助動詞
(終止形接続) らむ・べし・まじ・らし・なり・めり(歌で覚える

古文文法第14位 形容動詞型の活用
形容動詞の活用表は なら・なり/に・なり・なる・なれ・なれ

まず「なり」には、断定と伝聞推定があることを、覚えます

受験ネット
受験ネット

まず真っ先に助動詞「なり」には、断定と伝聞推定があることを覚えます。

アニメのコロ助は武士ですので、古文(擬古文)でしゃべります。「ワガハイはコロ助なり!」の「なり」は、コロ助だと訳すことができ、断定(~だ、~である)の助動詞です。

一方、伝聞推定(~そうだ、~ようだ)の意味は、ライバルの助動詞「らし」に吸収され現代語では「らしい」に変化しています。

ポイント 助動詞「なり」には、断定と伝聞推定があることを覚えます。

終止形接続の助動詞を覚えていれば、一生間違えない

受験ネット
受験ネット

助動詞の接続を暗記せず、よく出るから、試験範囲だからと「なり」の識別を勉強している方はいませんか?「なり」の識別は、助動詞の接続をマスターすれば、それで終わったも同然です。

終止形接続の助動詞は、いまここで覚えてください。終止形接続は、上に動詞などが来た場合、終止形にするという意味です。

(終止形接続) らむ・べし・まじ・らし・なり・めり

「うさぎとかめ」の歌の、「どうしてそんなにのろいのか」で覚えます。「どうらむ してべし そんまじ なにらし のろいなーり のかーめりー」(歌で覚える

終止形接続の助動詞を見れば「なり」の識別はほぼ終了

受験ネット
受験ネット

「らむ・べし・まじ・らし・なり・めり」が終止形接続であることを覚えました。ではこの「なり」は伝聞推定でしょうか?それとも断定でしょうか?

古文 なり 識別

ヒントは、周りのメンツです。「らし」は、現代語のらしいに残っていますから、推量系と分かります。したがって、終止形接続の「なり」は伝聞・推定(~そうだ、~ようだ)です。この導き方を覚えていれば、試験会場で、思い出せなくなることがありません。

断定の助動詞「なり」は、少数派の接続

一方、断定の助動詞「なり」は、かなり少数派の連体形接続(名詞など体言も可)です。上に連体形や名詞などが来るということですね。「ワガハイはコロ助なり!」でもコロ助という名詞に接続しています。

コロ助は、「ワガハイはロボットではないナリ」とも言います。「ない」は現代語の形容詞「なし」の連体形です(中3のときに、かろ・かっ/く/う・い・・けれ で暗記した人もいるはず)。

「なり」の識別の基本

受験ネット
受験ネット

「なり」の識別の基本です!

  • 終止形 + なり … 伝聞推定
  • 連体形(体言)+ なり … 断定

女子高生タイプの「受験ネット」は、めったに出てきません。それほど、重要なのです!

音には聞けども、いまだ見ぬなり。… 「なり」の直前の「ぬ」は文脈から打消と分かります。活用はず・ず・ず・・ね・〇です。すると「ぬ」は連体形となります。この「なり」は断定の助動詞です。[訳]噂には聞いているけれど、まだ見ていないのである。

夜明けぬなりと、思さるるほどに … 「なり」の直前の「ぬ」は文脈から完了と分かります。完了の助動詞「ぬ」はナ変型(な・に・ぬ・ぬる・ぬれ・ね)ですので終止形となります。この「なり」は伝聞・推定の助動詞です。[訳](人の声あるいは物音から)夜が明けたようだと自然とお思いになられるうちに

「なり」の識別の応用

受験ネット
受験ネット

基本をマスターしたあと、3番目に「状態+なり は形容動詞」も押さえてください。あはれなり、きよげなり、つれづれなり などがあります。

以上でも十分ですが、動詞「なる」の連用形も、ときどき聞かれます。通常の日本語の感覚で区別できることが多いので必死に覚え込む必要はないでしょう。

例えば「子となり給ふべき人なめり」なら、訳せば「成る」と分かります。

例題 伝聞推定の助動詞、断定の助動詞、形容動詞のどれか選びなさい。

(1)笛をいとをかしく吹き澄まして、過ぎぬなり

(2)おのが身はこの国の人にもあらず。月の都の人なり

(3)殊勝のことは御覧じとがめずや。むげなり

(1)「なり」の直前の「ぬ」は、文脈から完了と分かります。完了の助動詞「ぬ」はナ変型(な・に・ぬ・ぬる・ぬれ・ね)ですので終止形となります。よって伝聞推定。(2)断定。
(3)やや難しいですが無下むげは、これ以上は下がない状態を表す言葉です。形容動詞の一部です。

重要 終止形 + なり … 伝聞推定

重要 連体形(体言)+ なり … 断定

差がつく 状態+なり … 形容動詞

※動詞「なる」の連用形もときどき聞かれるが、日本語の感覚で処理できる。


コメント

タイトルとURLをコピーしました