
2021年度大学入試から、大学入試の仕組みが大きく変わりました! このページでは、高校生や保護者が理解しておきたい、学校推薦型選抜、総合型選抜、一般選抜の仕組み、違い、どっちがいいのか(選び方)を分かりやすく説明します!
・

予備校講師経験者が、全国80の高校での指導実績をもとに説明しているため、最新・最善の合格対策が可能です!
動画版もあります。便利な方をご利用ください!
新入試について知っておくべきことはこれだけ!

去年の入試から、仕組みが変わったと聞いたんですが、大学に行けなくなっちゃわないか心配です!
はい。新入試は、3つの入試から成り立ちますが、かんたんに言うと次のような内容です。
- 一般選抜 …試験の点数で決まる。評定、書類等の比重はゼロに近い。
- 学校推薦型選抜 …学校の先生から見える範囲の力(評定、部活動、係、委員会、探求の時間の成果)が重視される。
- 総合型選抜 …本人にしかわからない力(地域活動、ボランティア、趣味、大学の学問への深い興味)が加味される。
また、旧入試、新入試の大きな違いは、「学力検査が必須になったこと」というのも、押さえたいポイントです。なお、学力検査は、小論文や口頭試問が多く、一般選抜のようなテスト形式は、そこまで多くありません。
なぜ新入試に変わったのか?という出発点(学力検査がない入試がある!、暗記重視という批判)を理解しておくと、分かりやすくなります。

字が多過ぎて混乱してしまった方は、下の色のついた部分を押さえてください!


「学力検査がない入試がある!」 確かにいとこは、指定校推薦で面接だけで大学に受かったと言っていたような💦
はい。かつての指定校推薦やAO入試は、面接だけという入試も多く、高校生活を遊んで過ごし、大学生活が充実せず、就職後も上手くいかないないのではないかという声がありました。


その結果が、知識に偏らない、主体性、協働性、思考力とかいうやつなんですね? 幅広く頭を使えってこと?
はい。例えば、高校では「総合的な探究の時間」があると思います。今後、各自がテーマを決めた調べ学習が増えていきます。「総合的な探究の時間」は、部活動等の活動歴とともに、学校推薦型に必須の「推薦書」に書かれることになっています。
総合型選抜でも、プレゼン、講義聴講レポート、読書レポートなどがよく採用されています。
一般選抜でも、共通テストの国語の複数の文章を比較させる問題、数学の難問は、いずれも思考力を重んじたものです。入試全体として、記述式も増える傾向です。

なるほど。理屈は分かりましたが、自分はどの入試が向いているんでしょうか?

はい。まず、定期試験の成績がよいなど、学校の先生から見て、活躍が分かるタイプの人は「学校推薦型選抜」向きです。総合的な探究の時間や、部活動、係、委員会、生徒会活動なども評価対象です。
逆に、志望校を早く決めて、それに向けた準備をしているなど、自分自身の活動を進めている人は、総合型選抜向けです。評定基準がない大学も多く、勉強が多少苦手でも通用します。
ポイント 学校推薦型選抜、総合選抜は、互いに似ている部分もあります。とくに評定平均B段階(4.2~3.5)を目標にすると、両方の入試が候補になります。
最後に、勉強、とくに模試に強い人は一般選抜向けです。一般選抜は、高校入試に比べずっと厳しいので、準備が間に合いそうか、担任に相談するのが重要です。例えば、マーク模試の英語で、半分前後は取れていることが、1つの目安になります。
- 1総合型選抜|9月1日以降出願、11月1日以降に合格発表AO入試から変更。評定基準がないことが多く、課外活動、将来像、大学との相性などがカギ。
- 2学校推薦型選抜|11月1日以降出願、12月1日以降に合格発表指定校制・公募制推薦入試 からの変更。評定基準が最低でも3.0以上であることが多く、定期試験、高校生活、総合的な探求の時間を頑張った生徒に合う。
- 3一般選抜|(共通テストを除き)2月1日以降実施、3月31日までに発表一般入試からの変更。変更点は少な目だが、思考力を問う問題や記述式が重視される。
学校推薦型、総合型選抜、一般選抜が決まらない人はどうすればよい?

自分は、学校推薦型選抜、総合型選抜、一般選抜のどれを選ぶかはわからないのですが、今からやっとくことありますか?
- 高2以下の人
- 高3だが、指定校の関係で、どの入試を受けるか決まらない人。
- 高3だが、志望校未定で、どの入試を受けるか決まらない人。

はい。学校推薦型選抜、総合型選抜、一般選抜に共通することをやっておけばOKです。1つ目は、高校の授業の復習。調査書に書かれる評定平均(全教科の成績の平均)にもつながりますし、一般選抜の英数国理社の試験にもつながります。
絶対にやるべきことは、学年+1の勉強時間です(土日祝日は倍、高3は+2)。例えば、高2なら、平日は3時間の勉強が必要です。部活動がある人も、入試は考慮してくれません。そのため、スタディサプリや河合塾Oneの動画授業で、通学などのすきま時間を活用し、勉強時間を伸ばします。

学校推薦型選抜、総合型選抜、一般選抜に共通することの2つ目は、高校生活の充実。生徒会、係、委員会、部活動、課外活動(地域活動など)、大学進学後に向けての勉強、総合的な探求の時間など、勉強以外の活動でも、勉強関係でもよいので、親戚に自慢できる高校生活を送るのがポイントです。
お盆やお正月に、親戚から「高校はどうなの?」と聞かれた場合に、例えば次のように即答できることが重要です。
- 部活でレギュラーになって、県大会をめざしてるよ。
- 総合的な探求の時間の授業で、地元の商店街を盛り上げる方法を研究してるよ。
- 地域でボランティアに参加し、障害のある子どもを助けてるよ。
- 将来税理士を目指すことにしたから、簿記の資格を取ったよ。

学校推薦型選抜、総合型選抜、一般選抜に共通することの3つ目は、文章の書き方の勉強です。小論文、自己PRなど、学校推薦型や総合型では、書類がほぼ必須です。小論文は、一般選抜でも科目に入ることがあります。
具体的には、作文(中学の思い出等)→自己PR(調書等)→志望理由書→小論文の順で進めてゆく高校が多いですが、自分自身でも対策しておかないと、入試に間に合わないこともあります。次のページにわかりやすく説明してあります。

予備校講師経験者が、全国80の高校での指導実績をもとに説明しているため、最新・最善の合格対策が可能です!
学校推薦型選抜をめざすには? 受験対策、スケジュール


学校推薦型選抜の特徴は、「学校」の文字があるように、高校先生の目から見えるような活躍が重要。評定平均の高さは必須。係、委員会、生徒会活動なども評価につながりやすいです。
また、学校推薦型選抜は、「学」の文字があるように、勉学重視の選抜方法です。総合型選抜にはない推薦書は、従来は部活動などの記載が中心でしたが、現在は幅広い学力を中心に書かせるよう、文科省は求めています。なお、推薦書は、高校の先生が記述します。
また、総合型選抜同様、学力検査が必ずあり、書類(資料)の審査があることが大半です。
旧制度 (概要) | 学校推薦型選抜 | 説明 | |
学力検査 | なし※ | 必須 | ①大学入学共通テスト、②各大学独自の評価方法(小論文、プレゼンテーション、口頭試問、実技、各教科・科目に係るテスト、資格・検定試験の成績等)のいずれかの学力検査。 参考 小論文、口頭試問、資格・検定試験の成績が、多く採用される傾向。 |
調査書 | 必須 (1枚) | 必須 (制限なし) | 高校生活や幅広い学力の記入欄が細かくなり、枚数制限を撤廃。 |
推薦書 | 必須 | 必須 | 幅広い学力を必ず書くように定められた。 書き方 【学校推薦型選抜】推薦書の書き方・例文|高校教員向け |
書類(資料) | ない場合もあった | 積極的に活用 | 生徒が書く、志望理由書・自己PR・活動報告書・学修計画書などの資料(書類)を積極的に活用する(必須ではないが、採用校が大半)。 |
※旧制度は「原則として学力検査を免除し」という決まりがあり、学力検査はない場合も多く、小論文が学力検査代わりに用いられることも多かった。
表の根拠 学校推薦型選抜における評価方法(文部科学省)
書類(資料)には、主に以下のようなものがあります。ただし、大学によって名称はバラバラです。
書類名 | 内容、書き方 |
志望理由書 | 大学を選んだ理由を書くもの。どの大学・短大でもほぼ必須となると予想される。 書き方 志望理由書の書き方 |
自己PR | 活動(部活動、係、委員会、生徒会、資格、地域、ボランティア、趣味、アルバイト等)から得たもの、または、生まれながらの長所を書くもの。進学後の生かし方の記載も求められる。 書き方 自己PRの書き方 |
活動報告書 | 高校時代の活動実績(部活動、係、委員会、生徒会、資格、地域、ボランティア、趣味、アルバイト等)に絞って書くもの。 書き方 活動報告書の書き方 |
学修計画 | 大学・短大進学後に、どんな研究内容をテーマに、どんな講義を取り、どんなゼミ(研究室)を候補として考え、また大学外を含め、どんな取り組みをしてみたいかを具体的に書くもの。 |
学校推薦型選抜の日程です
- 1総合型選抜|9月1日以降出願、11月1日以降に合格発表AO入試から変更。評定基準がないことが多く、課外活動、将来像、大学との相性などがカギ。
- 2学校推薦型選抜|11月1日以降出願、12月1日以降に合格発表指定校制・公募制推薦入試 からの変更。評定基準が最低でも3.0以上であることが多く、定期試験、高校生活、総合的な探求の時間を頑張った生徒に合う。
- 3一般選抜|(共通テストを除き)2月1日以降実施、3月31日までに発表一般入試からの変更。変更点は少な目だが、思考力を問う問題や記述式が重視される。
学校推薦型選抜の対策スケジュールです。
主に高2まで 「評定平均値」「高校生活」「幅広い学力」「文章力」
① 学校推薦型、総合型が未定の場合が多く、共通項である「評定平均値」を上げつつ、「親戚に自慢できる高校生活」を送ることがカギとなります(係、委員会、生徒会、部活動、地域、ボランティアなど)。
② 学力重視の制度のため、「総合的な探求の時間」などを使い、思考力、協働性、表現力などを意識した幅広い学力をPRできる準備が必要です。なお、資格取得も有効です。
③ 書類(資料)提出や小論文が課される可能性が高いため、作文→自己PR→志望理由書・活動報告書→小論文の順で準備を進めます。
※なお小論文は、準備に時間がかかり間に合わないケースが多いため、自己PRの時期から並行して準備する高校も多いです。
高3 平日は5時間の準備(書類、小論文など)を進め、先を見て準備を!
① 志望校、利用する入試を決め、書類や学力検査の準備を進めます。授業の復習とあわせ、学年+2の勉強時間(土日祝日は倍)が必要です。
② 目安として、3月(高2)に自己PR、春休みに志望理由書・活動報告書、4月に小論文をスタートしておくのがギリギリの線です。5月に3者面談、6月以降には高校での面接練習が始まります。
③ 夏休みは、書類を時間をかけ仕上げ、小論文(大学によっては、口頭試問、プレゼンテーション、課題作文等)の仕上げを行ってゆきます。
※指定校型の場合、夏休みの時期などに、校内選考があります。

5~6月に高校で日本学生支援機構の奨学金の予約があるので忘れずに! また、7月頃までには、保護者が、日本政策金融公庫の国の教育ローンを借りる準備を開始しておく必要があります。
※浪人生の場合、奨学金は出身校に予約を依頼します。
学校推薦型選抜合格のカギとなるのが、幅広い学力!

幅広い学力は、新入試全体で問われていますが、先生が書く「推薦書」が必須となる学校推薦型選抜では特に意識が必要です!
これまでの学力 | 指示された内容を | ひとりで | 暗記型で | 覚えこむ |
幅広い学力 | 自ら(主体性) | 協力し(協働性) | 頭を使って(思考力) | 伝えよう(表現力) |
幅広い学力(自ら、協力し、頭を使って、伝えよう!)は、新入試のキーワードになりますので、頭の片すみに置いておいてください! 書類などの狙いを理解していることで、合格率の高い内容を書くことができます。
総合型選抜をめざすには? 受験対策、スケジュール


総合型選抜は、高校側の評価を表す、評定基準や推薦書がないことも多くなります。そのため、志望理由・自己PR・活動報告など、自分自身で表現できる内容がカギになります。
総合型選抜は、「総合」の文字があるように、勉学面と活動面を総合的に評価します。やや学習面に重きを置いた学校推薦型選抜と、異なります。
総合型選抜は、かつてはAO入試と呼ばれたもので、文科省の 「知識・技能の修得状況に過度に重点を置いた選抜基準とせず」という方針もあり、学科試験はほとんどありませんでした。しかし、総合型選抜では、学力検査は必須となりました。
旧制度 (概要) | 総合型選抜 | 説明 | ||
学力検査 | 必須も重点を置かない※ | 必須 | ①大学入学共通テスト、②各大学独自の評価方法(小論文、プレゼンテーション、口頭試問、実技、各教科・科目に係るテスト、資格・検定試験の成績等)のいずれかの学力検査。 参考 小論文、口頭試問、資格・検定試験の成績が、多く採用される傾向。 | |
調査書 | 必須 (1枚) | 必須 (制限なし) | 高校生活の記入欄が細かくなり、枚数制限を撤廃。 | |
推薦書 | 必要なし | 必要なし | ||
資料(書類) | 採用多数 | 積極的に活用 | 生徒が書く、志望理由書・自己PR・活動報告書・学修計画書などの資料(書類)を積極的に活用する(必須ではないが、採用校が大半)。 |
※AO入試と呼ばれたもので、文科省は 「知識・技能の修得状況に過度に重点を置いた選抜基準とせず」という方針。
表の根拠 総合型選抜における評価方法(文部科学省)
総合型選抜の日程です
- 1総合型選抜|9月1日以降出願、11月1日以降に合格発表AO入試から変更。評定基準がないことが多く、課外活動、将来像、大学との相性などがカギ。
- 2学校推薦型選抜|11月1日以降出願、12月1日以降に合格発表指定校制・公募制推薦入試 からの変更。評定基準が最低でも3.0以上であることが多く、定期試験、高校生活、総合的な探求の時間を頑張った生徒に合う。
- 3一般選抜|(共通テストを除き)2月1日以降実施、3月31日までに発表一般入試からの変更。変更点は少な目だが、思考力を問う問題や記述式が重視される。
総合型選抜の対策スケジュールです。
主に高2まで 「評定平均値」「高校生活」「幅広い学力」「文章力」
① 学校推薦型、総合型が未定の場合が多く、共通項である「評定平均値」を上げつつ、「親戚に自慢できる高校生活」を送ることがカギとなります(係、委員会、生徒会、部活動、地域、ボランティアなど)。
② 書類(資料)提出や小論文が課される可能性が高いため、作文→自己PR→志望理由書・活動報告書→小論文の順で準備を進めます。
※なお小論文は、準備に時間がかかり間に合わないケースが多いため、自己PRの時期から並行して準備する高校も多いです。
③ 総合型選抜に推薦書はありませんが、幅広い学力(思考力、協働性、表現力)が問われることも多く、志望学部に関連づけて、1つは取り組んでおきます(書類に書くことができます)。
高3 平日は5時間の準備(書類、小論文など)を進め、先を見て準備を!
① 志望校、利用する入試を決め、書類や学力検査の準備を進めます。授業の復習とあわせ、学年+2の勉強時間(土日祝日は倍)が必要です。
② 目安として、3月(高2)に自己PR、春休みに志望理由書・活動報告書、4月に小論文をスタートしておくのがギリギリの線です。5月に3者面談、6月以降には高校での面接練習が始まります。
③ 夏休みは、書類を時間をかけ仕上げ、小論文(大学によっては、口頭試問、プレゼンテーション、課題作文等)の仕上げを行ってゆきます。

5~6月に高校で学習支援機構の奨学金の予約があるので忘れずに! また、7月頃までには、保護者が、日本政策金融公庫の国の教育ローンを借りる準備を開始しておく必要があります。
※浪人生の場合、奨学金は出身校に予約を依頼します。
総合型選抜合格のカギとなるのが、書類選考!

総合型選抜は、評定基準や推薦書が原則としてない分、自作の書類(資料)が合否のカギを握ることがあります。学力検査対策とあわせ、書類にも時間をかけてください。
書類(資料)には、主に以下のようなものがあります。ただし、大学によって名称はバラバラです。
書類名 | 書式例 | 内容、書き方 |
志望理由書 | 大学を選んだ理由を書くもの。どの大学・短大でもほぼ必須となると予想される。 書き方 志望理由書の書き方 | |
自己PR | 活動(部活動、係、委員会、生徒会、資格、地域、ボランティア、趣味、アルバイト等)から得たもの、または、生まれながらの長所を書くもの。進学後の生かし方の記載も求められる。 書き方 自己PRの書き方 | |
活動報告書 | 高校時代の活動実績(部活動、係、委員会、生徒会、資格、地域、ボランティア、趣味、アルバイト等)に絞って書くもの。 書き方 活動報告書の書き方 | |
学修計画 | 画像 | 大学・短大進学後に、どんな研究内容をテーマに、どんな講義を取り、どんなゼミ(研究室)を候補として考え、また大学外を含め、どんな取り組みをしてみたいかを具体的に書くもの。 |
学校推薦型選抜と総合型選抜の違いは?

学校推薦型選抜と総合型選抜の違いがわかりにくいのですが?

はい。個性や幅広い学力を見るという点に違いはなく、共通している部分も多いです。そのため、まず学校推薦型選抜の指定校制をめざし、校内選抜に合格しなかった場合、入試のスタートが早い総合型選抜から受けてゆく、という生徒も多くいます。
学校推薦型選抜にのみある要素は「評定基準」「推薦書」です。これは、成績や幅広い学力に関係します。つまり、学校推薦型選抜は、総合型選抜よりも学力重視と言えます。ただし、総合型選抜でも、学力はチェックしていますので、誤解のないようにしましょう。

予備校講師経験者が、全国80の高校での指導実績をもとに説明しているため、最新・最善の合格対策が可能です!
一般選抜をめざすには? 受験対策、スケジュール

一般選抜は、新入試のなかでは変化が少ない制度です。ただし、一部の大学では、幅広い学力について、出願時に記入を求めるなど。変化も出てきています。
これまでの学力 | 指示された内容を | ひとりで | 暗記型で | 覚えこむ |
幅広い学力 | 自ら (主体性) | 協力し (協働性) | 頭を使って (思考力) | 伝えよう (表現力) |
また、学習院大、上智大が新たに共通テストに参加するなど、多少の変化が見られます。
共通テストでは、複数の資料を比較し思考力を問う問題が、増加しました(資料のなかには、実社会で用いられている素材も登場します)。私大の個別試験が、この傾向を後追いする可能性がありますので、共通テストの模試などで、新形式に慣れておく必要があります。
旧制度 | 一般選抜 | |
学力検査 | 大学側が自由に実施 | ①大学入学共通テストを積極的に活用 参考 センター試験に参加しなかった、学習院大、上智大が新たに参加するなど、変化も見られますが、従来通りの個別試験が定員上は主流です。 ②個別試験では、幅広い学力や、実社会で活用できる能力を問うように努力。具体的には、国語を中心とした記述式、英語4技能評価(外部試験含む)の導入など。 (文科省23ページに記載) |
調査書 | 1枚まで。開封しないことが大半。 | 評定平均値を記載。高校生活を記す部分は、枚数制限を撤廃。積極的に活用。 参考 現時点では、合否判定への利用や得点化を行わない大学も多い。 |
資料(書類) | 原則なし | 志望理由書・活動報告書・学修計画書などを、積極的に活用。 参考 現時点では、合否判定への利用や得点化を行わない大学も多い。 |
調査書が得点化される可能性は?

下は、2020年7月3日現在の、一般選抜に関する公表内容の例です。
- 難関大 東京理科大 … 調査書は合否判定には利用しない方向(公式4番に記載)
- 難関大 成城大 … 調査書については合否判定に用いることはせず、入学後の学習指導上の参考資料としてのみ活用(公式3段落目に記載)
- やや難 駒沢大 … 活用を検討するが、得点化はしない方向(駿台予備学校調べ)
- やや難 東京農業大 … 調査書は合否判定には利用しない方向(公式3番に記載)
- 中堅 駿河台大 … 調査書を書類審査に組み入れる方向(公式)
- 中堅 明海大(浦安C) … 調査書の「指導上参考となる諸事項」の記載項目を合否判定のさいに重視(さらに出願申請書の志願理由等を評価対象)。(公式)
もともと一般選抜は、学力を最重視するしくみのため、調査書や書類(資料)の比重が急激に高まることはない傾向です。試験での得点力を上げることが、優先課題です。ただし、もともと推薦を積極的に行ってきた中堅大学では、調査書の評価に積極的な部分も見られます。
一般選抜の日程です
- 1総合型選抜|9月1日以降出願、11月1日以降に合格発表AO入試から変更。評定基準がないことが多く、課外活動、将来像、大学との相性などがカギ。
- 2学校推薦型選抜|11月1日以降出願、12月1日以降に合格発表指定校制・公募制推薦入試 からの変更。評定基準が最低でも3.0以上であることが多く、定期試験、高校生活、総合的な探求の時間を頑張った生徒に合う。
- 3一般選抜|(共通テストを除き)2月1日以降実施、3月31日までに発表一般入試からの変更。変更点は少な目だが、思考力を問う問題や記述式が重視される。
一般選抜合格のカギは、英語を一刻も早くスタートし、1時間でも多く勉強!
一般選抜の対策方法は、まず英語から取り組むことが重要です。英語は、基礎部分が抜けていると、いくら時間をかけても伸びない仕組みのため、受験の失敗の最大要因です。一刻も早くスタートし、1時間多くの時間をかけるべき科目です。
- 英語 … 一刻も早く、1時間でも多く。文法、単語からスタートし、中文全訳へ進む。手順を誤ると全く伸びない、苦手には鬼門ともいえる科目。
- 数学 … 公式や定理を使って「解く」のではなく、解法を理解のうえ「暗記」する勉強法への転換が最大のカギ。
- 理科 … 物理は数学に近い勉強法で、生物は社会に近い勉強法。化学は勉強法が複雑で、やり方が合否を分けやすい。
- 社会 … 歴史は、通史暗記をベースに、幹枝葉の体系を組み立てられるかがコツ。
- 国語 … 古文は、単語ではなく常識・文法からスタートする。ほとんどの人が、英語の勉強法をなぞり、伸びずに嫌いになってしまう。
各教科の勉強法については、次のページをご覧ください。
推薦書対策は、どのように行うの?

推薦書は、幅広い学力(思考力、協働性、表現力など)を中心に、おもに高3の担任が詳しく書くものです(学校長印が必要)。
総合型選抜にはなく、学校推薦型選抜にのみ採用されます(自己推薦書を除く)。旧制度では、人物、活動歴などを記入するものでしたが、新入試では必ず「幅広い学力」の記入を求めることとなっています(文科省指示)。なお、旧制度の書式のままの大学も多くあります。
新形式の例 推薦理由、学力の3要素に関する評価(知識技能、思考力判断力表現力、主体性多様性協働性)
国士舘大学 画像で見る
古い形式の例 人物、学力、課外活動、総合所見
新形式の(記述式でない)例 (学力の3要素)本人の学習歴や活動歴を踏まえて、該当する評価にチェックを記入してください。
幅広い学力については、「集団授業、宿題以外に自分でテーマを見つけて調査、研究しレポートに書いたことがありますか?」という質問に答えられるかどうかがカギとなります。総合的な探求の時間のグループ学習や個別課題でクリアできる高校もあれば、取り組みを行っていない高校もあります。
取り組みがない高校では、以下を参考に、自主的に学習を進めるとよいでしょう。その場合、志望学部や進学先の大学で学びたい内容に、関連づけると有利です。
教科 | レポート例 |
英語 | 英語圏から地域に観光に来る人のために、ガイドブックを作る。観光案内所を訪ね、外国人が地域で困ったことや興味があることを尋ね、資料を入手する。 |
地歴 | 京都へ行き、豊臣秀吉が京都に残した痕跡を探してくる。高校の歴史の先生や、博物館の係の人に協力をお願いする。 |
公民 | ある社会問題について、各政党でどのように考え方が異なるのかを、実際に地元の議員に聞いて調べてみる。 |
理科 | 興味のある単元の化学実験を、化学の先生の協力を得て、実際に行ってみる。また、関連して自分で工場見学を申し込み、インタビューもする。 |
国語 | 百人一首の和歌をいくつか選び、詠まれた場所(歌枕)を実際に見ることで、当時の人の心のあり方を考えてみる。国語、図書館の先生に協力してもらう。 |
調査書対策は、どのように行うの?

学校推薦型選抜では、評定平均値が、出願条件になります(例えば4.0以上など)。このほか、高校生活や幅広い学力が、細かく記録されます。
定期試験対策、幅広い学力対策に加え、どの学年でも勉強、課外活動、資格取得をバランスよく行うことが大切です。学年+1(土日祝日は倍)の勉強時間を確保しつつ、宿題や言われたことだけにとどまらない活動が必要です。
※高3以降は、学年+2(土日祝日は倍)。
① 氏名・現住所・高校名・課程(全日制等)・学科(普通科等)・入学年と卒業見込年
② 各教科・科目等の学習の記録
学年ごとの評定平均値が記載されます。保健体育、芸術等も含みます。
③ 各教科の学習成績の状況
おおむね高3の1学期までの、通算評定平均値が、教科ごとに記載されます。保健体育、芸術等も含みます。
④ 学習成績概況
全教科、3年間(定時制等では4年間)通算の評定平均値が記載されます。
⑤ 総合的な探求の時間の内容・記録
幅広い学力(知識・技能、思考力・判断力・表現力、主体性・多様性を尊重・協働性)に沿った内容が、主に記載されます。
⑥ 特別活動の記録
授業時間内の、係・委員会・生徒会活動等が記載されます。

ここまでは、学習成績概況が、まず注目されます。ほかに、総合的な探求の時間で幅広い学力を伸ばしているか、目立った係・委員会・生徒会活動があるかも、見られます。定期試験対策、幅広い学力対策が重要です。
総合的な探求の時間で、グループ課題、個別課題の研究や発表を行っていない場合、自主的に研究や調査を行い、担任に伝えておきましょう。備考欄に書いてもらえます。
==ある高校では、ここまでが1枚半==
⑦ 指導上参考となる諸事項
以下の6項目が、学年ごとに記録され、スペースはかなり大きめです(ある高校ではこれだけで1枚)。
- 学習における特徴等
- 行動の特徴、特技等
- 部活動、ボランティア活動、留学・海外経験等
- 取得資格・検定等
- 表彰・顕彰等の記録
- その他

「参考」の文字がありますが、相当大きなスペースです。勉強、課外活動、資格などが、学年ごとにしっかり記録されますので、サボった時期はすぐ分かります。どの学年でも、勉強、課外活動、資格取得をバランスよく行いましょう!
➇ 備考
かなり大きなスペースです。ある高校では、4分の3枚あります。
⑨ 出欠の記録
学校名、所在地、校長名と捺印、記載教諭名と捺印
書類(資料)対策は、どのように行うの?

書類(資料)は、受験する生徒自身が書きます。内容は、大学側に任されていますが、次のようなものが含まれます。
書類名は大学によって異なり、複数が1つにまとまっている場合があります。
書類名 | 内容、書き方 |
志望理由書 | 大学を選んだ理由を書くもの。どの大学・短大でもほぼ必須となると予想される。 書き方 志望理由書の書き方 |
自己PR | 活動(部活動、係、委員会、生徒会、資格、地域、ボランティア、趣味、アルバイト等)から得たもの、または、生まれながらの長所を書くもの。進学後の生かし方の記載も求められる。 書き方 自己PRの書き方 |
活動報告書 | 高校時代の活動実績(部活動、係、委員会、生徒会、資格、地域、ボランティア、趣味、アルバイト等)に絞って書くもの。 書き方 活動報告書の書き方 |
学修計画 | 大学・短大進学後に、どんな研究内容をテーマに、どんな講義を取り、どんなゼミ(研究室)を候補として考え、また大学外を含め、どんな取り組みをしてみたいかを具体的に書くもの。 |
(参考)ポートフォリオ | ポートフォリオとは、高校の学習を記録する、紙またはウェブ上の仕組みを指します。幅広い学力、特別活動、資格取得などを記録することが期待されています。提出は少な目です(※)。 書き方 【新大学入試に採用】ポートフォリオとその対策をわかりやすく |
※ポートフォリオは、高校の先生が推薦書を書くときに使ったり、生徒自身が資料(活動報告書など)を書くときに使ったりします。また、大学側は、入試に使うほか、学生の追跡に利用し、教育内容の改善に利用する計画です。現段階では、提出を求める大学はまだ限られ、合否に使わないケースも多く見られます。

志望校未定の方のために、東京都の人気私立10大学の特定の学部学科の入試内容(書類、学力検査)を見てみます。半数が学校推薦型選抜、半数が総合型選抜です。
- 調査書は、全入試に必須のため採用率は100%です。
- 推薦書や評定基準は、学校推薦型選抜の特色ですので、約半分の採用率です。
- 書類では、志望理由書の採用率が100%であり、ほかは同程度でした。
- 学力検査では、小論文の採用率が高く、ほかは同程度でした。
- 書類と学力検査は、志望理由書と小論文の対策が優先ですが、その2つだけで済む割合は2割程度しかなく、早めの志望校決定が重要です。
サンプルは少ないため、参考程度の割合となります。
※青字が書類(資料)、赤字が学力検査です。
※グレーの列が総合型選抜、青の列が学校推薦型選抜です(交互に記載)。
実施数 | 6 | 10 | 6 | 10 | 2 | 2 | 2 | 1 | 7 | 3 | 2 | 0 | 2 | 10 |
大学名 | 評定基準 | 調査書 | 推薦書 | 志望理由書 | 自己PR | 活動報告書 | 学修計画書 | その他 | 小論文 | プレゼン | 口頭試問 | 教科テスト | 検定(資格) | 面接 |
青山学院大 地球社会共生学部 地球社会共生学科 自己推薦(総合型選抜に近い) | 3.8 海外修学経験者除く | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 英語 | 〇 | ||||||||
桜美林大 リベラルアーツ学群 学校推薦型選抜(専願の場合) | 3.3 または英語系資格 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 読書リポート | 〇 読書リポートの内容 | 〇 | |||||||
國學院大 法学部 自己推薦(総合型選抜に近い) | なし | 〇 | 〇 エントリーシート | 〇 エントリーシート | 〇 事前提出 | 〇 自己PR(動画提出) | 〇 オンライン | |||||||
国士舘大 政経学部 一般公募制推薦選抜(学校推薦型選抜に近い) | なし | 〇 | 〇 | 〇 面接票 | 〇 画像 | 〇 | 〇 | |||||||
駒澤大 自己推薦選抜・総合評価型(総合型選抜に近い) | あり | 〇 | 〇 自己推薦書 | 〇 自己推薦書 | 〇 | 〇 | 〇 | |||||||
駿河台大 学校推薦型選抜 公募制推薦 | 3.0 3.2 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||||||
芝浦工業大 AO入学者選抜(総合型選抜に近い) | なし | 〇 | 〇 自己推薦書 | 〇 自己推薦書 | 〇 自己推薦書 | 〇 事前提出 | 〇 英語 数学 | 〇 | ||||||
専修大 経営学部ビジネスデザイン学科 学校推薦型選抜 | 3.8 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 ビジネスアイデア等 | 〇 | |||||||
玉川大 教育学部 総合型選抜 | 3.5 または資格所持 | 〇 | 〇 総合型選抜だがあり | 〇 コミュニケーションシート | 〇 コミュニケーションシート | 〇 | ||||||||
東京都市大 学校推薦型選抜 指定校制 | 高校に通知か | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 志望動機 | 〇 | ||||||||
大学名 | 評定基準 | 調査書 | 推薦書 | 志望理由書 | 自己PR | 活動報告書 | 学修計画書 | その他 | 小論文 | プレゼン | 口頭試問 | 教科テスト | 検定(資格) | 面接 |
学力検査対策は、どのように行うの?

学力検査は、すぐ上の表にあるように、小論文の採用が多めです。ただし、小論文以外の採用も、サンプル10のうち7割にのぼりますので、早めの志望校決定と対策が必要です。
小論文対策
小論文対策は、当サイト(受験ネット)、でほとんどできるようになっています。筆者は、予備校(7年間)に加え、高校での小論文指導も7年間行っていますので、分かりやすく、確実に伸びる方法となっています。
わかりやすく【小論文】書き方・構成を分かりやすく教えてください
プレゼンテーション対策
プレゼンテーションとは、与えられたテーマに基づき、パワーポイントや模造紙なども用いて分かりやすく発表することです。自己PR型と、研究発表型があります。
- (自己PR型の例)経営学をどのような視点で学び、将来どう生かしたいか。
- (研究発表型の例)近年伸びている企業を取り上げ、その戦略の成功点、失敗点を紹介せよ。
出題テーマが決まれば、高校の先生に指導してもらうことができますが、それまでは、小論文の勉強が有効です。
小論文は、文章で書くと同時に、話の流れを分かりやすく示す図や、根拠となるデータなどの図表を、同時に作成しておくとプレゼンテーション向けの力がつきます。書いた小論文の内容をある程度記憶したうえで、高校の先生の前でプレゼンテーションの練習を重ねてゆきます。
わかりやすく【小論文】書き方・構成を分かりやすく教えてください
口頭試問対策
口頭試問とは、面接のなかに、英語・数学・理科など、教科の基本的な知識を問う質問が入ることです。口頭で答えるほか、ホワイトボード等を使用しての説明を求められることもあります。
基本事項に強い、河合塾Oneでの学習がおすすめです。
検定(資格)対策
求められる検定(資格)は、大学によって異なりますが、英検など、英語系資格採用が多くなると見込まれます。スタディサプリの資格講座がもっともおすすめです。
(勉強法がよく分からない場合、このページのコメント欄をご利用ください)
先着5名|元予備校講師が推薦一般対策をご相談します 現在独立し、年80校の高校から講演を依頼されています。面接対策
面接対策は、当サイト(受験ネット)で進められます。筆者は、6年間に渡り、高校で面接指導を担当してきていますので、最新の大学入試に対応した内容となっています。
わかりやすく 【面接質問ベスト18】回答例・裏ワザも完全公開! 大学・短大・専門学校対応

予備校講師経験者が、全国80の高校での指導実績をもとに説明しているため、最新・最善の合格対策が可能です!
[特設コーナー]山梨県・M高校の皆様へ|頂いた質問への回答集

最近頂いた、質問例です。ここにないものは、コメント欄にご投稿ください。原則48時間以内に、お答えします。
Q 自分に合う学校の選び方は?
A 大学の雰囲気(学生の雰囲気が自分と合うか、キャンパスの様子)は、やはりオープンキャンパスが必須となりますので、感染対策に気をつけて、出かけてください。学ぶ内容については、文系ならゼミ、理系なら研究室を調べます(パンフかWebサイト)。わかりにくい用語も出てきますが、得るものが大きいので、ネット等で調べながら読んでみてください。
Q プレゼンテーションの勉強法
A [文化・社会・科学がテーマの場合]小論文の構成と展開が似ていますので、まずは5本程度小論文を書いてみてください(小論文の書き方)。その後、PowerPointの使い方を学び、総合的な探求の時間の先生に相談し、発表を5回程度練習してみてください。
[志望理由等がテーマの場合]志望理由書等(志望理由書の書き方)を実際に書き、5分間程度で発表する練習をしてください。担任の先生に発表の機会を作ってもらうとよいです。なお、いずれの場合も、スマホで録音し、自分で聞くことでも相当上達します。
Q 勉強は何をモチベーションとすべきか → 👉 一般選抜の勉強法
Q 返さなくて良い奨学金について知りたいです
A 給付型奨学金と呼ばれ、学生支援機構のものが代表格です。まずは、奨学金の制度(給付型)を読んでみてください。ただし、家計の基準は厳しめに設定されています。このほか、大学短大独自のものや県・市町村のものが第2候補です。これは、志望校のWebサイトで調べたり、お住まいの県や市町村に電話して聞くとよいです。山梨県内の高校生の進学・自立を応援する情報サイトも参考になります。最後に第3候補として、企業や団体が実施する給付型奨学金もありますが、これは採用数が少ないため、まず第1、第2をしっかり調べてみてください。
Q 大学短大どちらがよいか
A 文学、経営系など、大学と短大の両方にある系統については、費用が許せば、大学の方が深く学べ、就職の選択肢も広がると思います。ただ、近年の短大は、幼児教育、栄養、福祉、看護医療など、就職に直結する学部が大半となっています。つまり、短大は専門学校に近い役割を持ち始めています。そのため、将来像がしっかり定まり「狭める・身につける」という方向がよい場合は短大が向いています。一方、将来像が定まらない場合は、「広げる・深める」要素が強い大学が向いています。
Q 学費と奨学金について
A 学費については、お渡ししたプリントに平均が掲載されています。ただし、入試合格時(早いと高3秋)に支払う、初年度納入金を掲載しました。掲載した額は、入学金を含んでいますが、1年生の後期授業料は後払いとしてあります。なお、多くの方が、本人が学生支援機構の奨学金を借り、保護者が国の教育ローンを借りています。奨学金は、進学資金シミュレーターをさわってみると、すぐ理解できます。
大学文系生の学費相場と奨学金・教育ローンの借り方/私立大学理系生の学費相場と奨学金・教育ローンの借り方も参考にしてみてください。
Q 国立理系に進学する場合、「学生」として楽しむことはできますか?
A はい、できます。とくに1~2年生の段階では、文系とそこまで差がない学生生活も不可能ではありません。ただ、教科によっては、復習、定期試験対策、レポート等が大変で、総じて文系よりは少し忙しく、3年生以上はその傾向が強まります。その分、就職活動は、文系よりスムーズなことも多く、やった分だけ還ってくることになります。
Q 短大と大学の試験内容は違うのか
A 一般選抜は、短大のほうが教科数や出題内容など、少し軽めになる傾向がありますが、基本的には学校ごとの差となります。学校推薦型、総合型は、完全に学校ごとの差となりますので、志望校次第です。結論としては、大学/短大でくくるより、学校によってかなり異なると考えると、間違いありません。
Q 奨学金はどれ程最高もらえるのか
A もっともよく使われている奨学金は、日本学生支援機構のものです(旧育英会)。そして、日本学生支援機構の奨学金は、もらえるものではなく、返済が必要なものが多いです。そのなかでは、利息が付く第2種は、高額にも対応しており、月額12万円まで貸してくれます(返済は卒業後)。第二種(利子が付くタイプ)。なお、借り過ぎると、就職した後で返済できなくなります。そのため、進学資金シミュレーターで、月の返済額を確認してみてください。就職後、月2~3万円程度が、安全な額だとは思いますが、資金が不足の場合、多めに借りて、就活での成功をめざします(例えば、公務員に就くことができれば、ある程度の金額なら返済はできるはずです)。
なお、成績基準等が厳しくなる第1種では、進路により借りられる額が決まっており、月5万円前後が最高額となります(平成30年度以降入学者の貸与月額)。また、1種・2種は併用できますので、例えば1種(約5万円)に合格した場合、不足分を2種で借りることもできます。
一般選抜関係 👉 一般選抜の勉強法|英語、数学、社会、古文、理科の勉強法裏ワザを完全公開!

予備校講師経験者が、全国80の高校での指導実績をもとに説明しているため、最新・最善の合格対策が可能です!
コメント