【新入試】で、大学・短大の指定校推薦はなくなるのでしょうか? 制度はどう変わるのでしょうか? 専門家がわかりやすく説明します。
- 筆者:管理者(加藤)は元予備校講師。現在は東日本の高校で、年に80回の講演活動を行っています。キャリアコンサルタント(国家資格)養成講座修了。
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大学・短大の指定校推薦は、学校推薦型選抜に統合され、名前がなくなる!

定期試験さえがんばれば、指定校推薦で大学行けたはずなのに、オレの人生を返せ!
定期テストをがんばり、宿題をしっかり提出し、評定平均をある程度高くしておけば、ほぼ100%合格できたのが、大学の指定校推薦でした。しかし、入試改革の余波で、学校推薦型選抜に統合されてしましいます!
(旧)指定校推薦 | 学校推薦型選抜 | |
調査書 | 評定平均が基準を上回っていればOK | ・評定平均が基準を上回る必要 ・総合的な学習の時間、特別活動、部活動、資格などの充実が必要 |
推薦書 | なくてもよい | 必ず必要。思考や表現を伴う、主体的で協働的な学習の評価を高校の先生が書く。 (例)地域の高齢化について、社会の先生や地元の方の協力を仰いで調べていた。 |
学力検査 | ないことが多い | いずれかを必ず採用 ・大学入学共通テスト、 ・各大学独自の評価方法(小論文、プレゼンテーション、口頭試問、実技、各教科・科目に係るテスト、資格・検定試験の成績等) |
上のように、ある程度の評定平均と面接だけで済んだ指定校推薦は、木端微塵(こっぱみじん)に。
推薦書が必要だった、公募制推薦もあわせて統合されたのですが、公募制推薦にもなかった学力検査が必須となり、ハードルは2段階上がったと言えます。
指定校推薦は、名前がなくなるが制度自体は残る

上で見てきたように、大学・短大の指定校推薦は、学校推薦型選抜に統合され、名前はなくなります。
指定校推薦+公募制推薦→学校推薦型選抜 |
しかし、大学や短大側が、「あなたの高校から、評定4以上の方を2名以内」のように、学校推薦型選抜の枠内で、高校を指定することができます。そのため、指定校制度自体は残ります。
高校生から見た、これまでの流れ(指定校推薦)。
- 高3になって担任から配られる、指定校一覧を確認。大学・短大名のほか、評定基準が載っている(例:評定平均3.5以上)
- 担任を通して、指定校の利用を申請。人数制限以内であれば、原則高校の推薦を受けられる。
- 11月に入試があり、面接でほぼ100%合格できた。
高校生から見た、2020年からの流れ(指定校的な要素を利用する場合)。
- 高2から、成績(評定)だけではなく、思考や表現を伴う主体的で協働的な学習に取り組み、総合的な学習の時間、特別活動、部活動、資格などの充実を心がける。
- 高3になって担任から配られる、指定校一覧を確認。大学・短大名のほか、評定基準が載っている(例:評定平均3.5以上)
- 担任を通して、指定校の利用を申請。人数制限以内であれば、原則高校の推薦を受けられる。
- 担任に依頼し、推薦書を書いてもらう。推薦書には、思考や表現を伴う主体的で協働的な学習などが書かれる。同時に、志望理由書、自己PR、活動報告書などの資料を、自分で準備する。
- 11月に入試があり、面接のほか、学力検査(小論文、試験、口頭試問など)がある。合格率は、下がると予想される。
結論を言うと、学校推薦型選抜のなかの指定校的要素を利用するには、2年生からの準備が必要になります。
実はすでに難化している、指定校型の入試

大学・短大の指定校推薦は、少し上の先輩の頃までは、全員が比較的かんたんに合格できる入試でした。しかし、新入試開始前の現在(2019年)では、徐々に難しくなっているのが実情です。
背景に、人気大学の合格者絞り込みがある
指定校推薦が難しくなってきたのは、人気大学の合格者数の絞り込みのしわ寄せです。背景には、国が合格者数を絞るように指示していることがあります。
2015年合格者数 | 2019年合格者数 | 割合 | |
早稲田大 | 18281人 | 14566人 | 79.7% |
明治大 | 24909人 | 22040人 | 88.5% |
専修大 | 10871名 | 8355名 | 76.9% |
この結果、指定校推薦に積極的な中堅大学に受験生が流れました。
中堅大学は、指定校推薦で厳選採用にシフトする(落ちる生徒が少なからずいる)、偏差値が低めの高校の、指定校の枠をなくしたり、少なくしたりするという動きになっています。
新入試でさらに難しくなる! どうすれば良い?

これまで早慶上智、MARCHや日東駒専が受け入れてきた受験生が、中堅大学(大東亜帝国など)に流出し、指定校推薦の合格が難しくなりつつあるなか、新入試では、さらに負担が増える形となります。
そのため、指定校の制度で合格したい方は、早い段階から、学校推薦型選抜の準備を始めることが必要です。
新入試に受かる人が答えられる5つの質問
学校推薦型選抜の準備は、まず5つの質問に答えられるように、考え方を変えてゆきましょう。
- ①高校の勉強は定期試験前だけで、間に合いますか?
- ②自己理解、職業理解、進学後に学ぶ内容の理解を進めてきていますか?
- ③親戚に自慢できる高校生活を送っていますか?
- ④授業、宿題以外に自分でテーマを見つけて調査、研究しレポートに書いたことがありますか?
- ⑤資格や、特別な経験はありますか?
詳しい対策は、次のページをご覧ください。
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