古文が読めないを解決! 共通テスト本文、20分以内で解ける裏ワザを公開


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共通テストの古文、今ひとつ意味が分からず、点数も半分でした💦 制限時間内に読み切る方法はあるのですか?


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古文が読めない! 速く読む方法はあるの?

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共通テストの古文、意味が分からなくて、何度か読んで、結局時間不足でした💦

はい。2021年度共通テストの古文は、文章は短めで、過去のセンター試験よりは読みやすい文章です。どちらかというと、設問が紛らわしいタイプに分類されます。しかし、それは古文がある程度得意な人の話で、苦手な人には読みづらかったはずです。


実は、専門的に研究している学者の中でも、古文をノ―ヒントで読める人は少ないと言われます。そのため受験生は、読む前に合法的にヒントを得る必要があります

リード文、設問、注を見て「いつどこで、だれがなにを」のメモを取る

リード文を活用する

次の文章は、『栄花物語』の一節である。藤原長家(本文では「中納言殿」の妻)が亡くなり、親族らが亡骸をゆかりの寺(法住寺)に移す場面から始まっている。これを読んで、後の問い(問1~5)に答えよ。

まずはリード文です。面倒だからと読み飛ばす人もいますが、そもそもリード文は、このヒントがないと読めないだろうという判断を前提に書かれています。

リード文からは、とき、場所、人物、状況(いつどこで、だれがなにを)を読み取ります。下は、ある受験生が実際に取ったメモです。


人物、とき、場所はとくに重要です。もし友だちが「食 べ た ら お い し い」とLINEを送ってきたら、どう思いますか?

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誰が何をどこでだよ? 馬鹿なの?と思います💦

そうですよね。とき、場所、人物、状況(いつどこで、だれがなにを)の情報がないと、人は頭がパニックになる性質を持っています。リード文から、とき、場所、人物、状況(いつどこで、だれがなにを)を読み取ります。

ところで、上の受験生のメモには「屋敷」とありますが、なぜ「家」と書かなかったのでしょうか?


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大きな家なんて、どこにも書いてないが。

はい。これは、中納言が上位の貴族であるという古文常識によります。現在でいうと、かなり偉い国家公務員です。実際には、国家公務員をまとめる国会議員というポジションですが、麻生太郎財務大臣ぐらいのイメージがちょうど良いです。(2021年1月現在)

麻生大臣
麻生大臣

お呼びか?

麻生財務大臣クラスなら、自宅というよりは屋敷でしょうし、お手伝いさんもいるかも知れません。古文常識の学び方は、後から記します。

設問を活用する

リード文を確認したあとは、設問からもヒントを得ます。前半の設問は時間をかけずに、よく出てくる単語を一瞬だけ見ます。後半は少し時間をかけます。


問2画像) さらっと見て「おくやみの手紙」「返事」といった表現が、複数出てくることをつかむとよいでしょう。麻生大臣クラスなら、おくやみの手紙が殺到するはずです。

問3画像) 「妻の描いた絵」が複数回出てきます。亡くなった妻は絵がうまかったのかも知れません。(ヒントを得る場合決めつけないように注意します)

問4画像) 後半の設問ですので、少し時間をかけます。ここでは、人物をチェックするとよいでしょう。注に人物図(画像)があるので照合すると、「大北の方」は妻の母親、「僧都の君」は妻の父の弟でお坊さんと分かります。この辺りが存命ということは、中納言(長家)の妻は、比較的若くして亡くなったのかも知れません。

ある受験生のメモです。「進内侍」は、家系図に出ていませんので、仕えていた人(今で言うとお手伝いさん)かも知れませんね。

問5画像) 後半の設問ですが、選択肢の文が長く時間を取られそうです。このような場合は、飛ばしても構いません。

注を活用する

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注は、字が小さいし面倒だから、飛ばしちゃいますよね~

はい。高校入試や、やさしめの現代文では、注は飛ばしても損がないことがありますが、古文では「大損」になります。必ずチェックしてくださいね。

本文は、冒頭で、人物・心情・原因をつかむ

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ようやく本文! 訳しながら読めばいいですか?

はい。共通テストで古文を解く人は、現代文も解きますので、最低3問。すると、持ち時間は26分程度となり、訳しながらでは厳しいです。古文のまま読むのがおすすめです。ただし、

  1. 冒頭は、流れをつかむのに重要なため、訳しながらでよい。
  2. 途中、話がまったく理解できなくなったら、その少し前から訳してみてもよい。

このような、スタンスがおすすめです。

とき、場所、人物、状況(いつどこで、だれがなにを)については、リード文、設問、注である程度終えているはずです。本文冒頭では、①人物、②心情、③その原因をつかむのがコツです。(物語、随想とも共通ですが、説明文に近い文章の場合は、筆者の強調したい気持ちをつかむと良いです)

大北の方も、この殿ばらも、またおしかへししまろばせたまふ。これをだに悲しくゆゆしきことにいはでは。また何事かはと見えたり。さて御車の後に、大納言殿、中納言殿、さるべき人々は歩ませたまふ。いへばおろかにて、えまねびやらず。

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大北の方、つまり妻の母親が、ふしている。娘が死んでしまって、悲しいのですね。

はい、それでOKです。「大納言殿、中納言殿、さるべき人々」たち、つまり主人公やその「上司」も当然同じ心情のはずです。

古文(物語調、随想調)は、①人物、②心情、③その原因をつかむと、効率よく読み進めることができます。これは、余り習うことがないかも知れませんが、古文(物語調、随想調)はもちろん、小説を読むときに1番重要な観点です。

詰まったときや傍線部でも、人物・心情・原因をつかむ

内裏うちわたりの女房も、さまざま御消息、聞こゆれども、よろしきほどは、「今みづから」とばかり、書かせたまふ

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順調に読めたんですが、ここで意味がわからなくなりました💦

なるほど。「書かせたまふ」の主語は、前の文からの流れや敬語があることから、主人公の中納言(長家)と分かりますよね? さきほど、麻生大臣に例えた人です。

女房(身分は高くない)が手紙(御消息)を出したけれど(「ども」)、「そのうちに自分から」とだけ、中納言(長家)は、返事を書いたのです。心情、その原因を探ってください。

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原因も心情も書いてないよ~💦

付近には、見当たりませんが、文章は段落も変わることなく、続いてゆきますよね。すると、和歌に心情が書かれているかも知れません。(心情は同じ場面では変わりません。急に変わったとしたら、その人はメンタルということになります)

中納言殿の御返し、

  起き臥しの契りはたえて尽きせねば枕を浮くる涙なりけり

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涙=悲しい! 何と簡単な。妻が亡くなったばかりで、悲しさに包まれているんですね。

はい。妻が亡くなったばかりで悲しい気持ちに包まれているため、中納言(長家)は「そのうちに自分から」とだけ返事を書いた、のです。

すると問2は解けてしまいます。

問2 傍線部A「『今みづから』とばかり、書かせたまふ」とあるが、長家がそのような対応をしたのはなぜか。その理由として最も適当なものを、次の①~⑤のうちから一つ選べ。回答番号は[ 25 ]。

① 並一通りの関りしかない人からのおくやみの手紙に対してまで、丁寧な返事をする心の余裕がなかったから。
④ 見舞客の対応で忙しかったが、いくらかの時間ができた時には、ほんの一言ならば返事を書くことができたから。

「悲しい気持ちに包まれている」心情は、①の丁寧な返事をする心の余裕がなかったがよいでしょう。④は、「見舞客の対応で忙しかった」に絞っており、悲しさを含んでいません。

※①は、悲しい気持ち、多忙によるせわしなさの両方を含むと見ることもでき、安全な解釈です。

このように、入試問題自体が①人物、②心情、③その原因をつかむの法則を駆使して作られていますので、この法則は、読解だけでなく正答にもつながります。

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なるほど! でも自分なら「並一通りの関りしかない人」が書いてないから切っちゃうかも?

はい。それは「女房」が基本的には使用人という立場だという、古文常識を使います。この問題では、確かに単語(消息)、読解力(逆接の「ども」)も関わるのですが、古文常識は、学ぶのに時間がかからない割には破壊力があります。とくに人物(身分)は、国語便覧の身分表(官位表)も参考に、しっかり押さえてください。

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確かに麻生大臣が、国会の書記みたいな人からわんさかお手紙をもらっても、「どうも。そのうちにごあいさつでも」となりますよね。悲しみの中ならなおさら!

古文(物語調、随想調)を早く読み、理解できる方法のまとめ

読む前

まず、リード文、設問、注を読む。いつどこでだれがなにを(人物、場所、とき・状況)をつかみ、メモも取る。

読むとき

冒頭では、①人物、②心情、③その原因をつかむ。理解が詰まっ場合や、傍線部でも、①人物、②心情、③その原因をつかむように意識する。

事前の勉強

単語、文法、敬語、古文常識のなかでは、古文常識、敬語が学習時間の割に効果が出やすい。ただし、単語や文法も、非常によく問われるので、必ずやってください。
(文法は、独立問題がなくても、問1ウの「里に出でなば」はじめ、再三、設問や読解に関与しています)。

①古文常識の勉強方法 … 苦手な人の立場に立った『マドンナ古文常識』がおすすめです。ただし、国語便覧の官位表は、必ずカラーコピーし、本に挟んでおくようにしてください。

② 敬語の勉強方法

古文文法ランキングの22~25位に基本がまとまっています。まず基本を完璧に押さえ、つぎに枝葉をつけると、忘れにくい強固な知識になります。

③ 単語の勉強法

古文単語の本は、どれでも構いません。名詞・動詞は丸暗記、形容詞・形容動詞は例文中心にニュアンスを研究することが重要です。まずは、消息=手紙、のように丸暗記でOKな、名詞・動詞から始めましょう。最初の目標は、名詞・動詞100語、形容詞・形容動詞100語程度です。

④ 文法の勉強法

文法は、単語以上に現古の変化が激しく、読解にかなり影響します。下のランキングで、高速学習が可能です。

共通テスト 第3問古文の全文

転載はご自由にどうぞ。当サイトへのリンクか、生徒様への簡単なご紹介を賜れれば幸甚です。

第3問 次の文章は、『栄花物語』の一節である。藤原長家(本文では「中納言殿」の妻)が亡くなり、親族らが亡骸をゆかりの寺(法住寺)に移す場面から始まっている。これを読んで、後の問い(問1~5)に答えよ。

 大北の方も、この殿ばらも、またおしかへし臥しまろばせたまふ。これをだに悲しくゆゆしきことにいはでは、また何ごとをかはと見えたり。さて御車の後に、大納言殿、中納言殿、さるべき人々は歩ませたまふ。いへばおろかにて、えまねびやらず。北の方の御車や、女房たちの車などひき続けたり。御供の人々など数知らず多かり。法住寺には、常の御渡りにも似ぬ御車などのさまに、僧都の君、御目もくれて、え見たてまつりたまはず。さて、御車かきおろして、つぎて人々おりぬ。

 さて、この御忌のほどは、誰もそこにおはしますべきなりけり。山の方をながめやらせたまふにつけても、わざとならず色々にすこしうつろひたり。鹿の鳴く音に御目もさめて、今すこし心細さまさりたまふ。宮々よりも思し慰むべき御消息、たびたびあれど、ただ今はただ夢を見たらんやうにのみ思されて過ぐしたまふ。月のいみじう明きにも、思し残させたまふことなし。内裏わたりの女房も、さまざま御消息聞こゆれども、よろしきほどは、「今みづから」とばかり書かせ給ふ。進内侍と聞こゆる人、聞こえたり。

  契りけん千代は涙の水底に枕ばかりや浮きて見ゆらん

中納言殿の御返し、

  起き臥しの契りはたえて尽きせねば枕を浮くる涙なりけり

また東宮の若宮の御乳母の小弁、

X 悲しさをかつは思ひも慰めよ誰もつひにはとまるべき世か

御返し、

Y 慰むる方しなければ世の中の常なきことも知られざりけり

 かやうに思しのたまはせても、いでや、もののおぼゆるにこそあめれ、まして月ごろ、年ごろにもならば、思ひ忘るるやうもやあらんと、われながら心憂く思さる。何ごとにもいかでかくとめやすくおはせしものを、顔かたちよりはじめ、心ざま、手うち書き、絵などの心に入り、さいつころまで御心に入りて、うつ伏しうつ伏して描きたまひしものを、この夏の絵を、枇杷殿に持てまゐりたりしかば、いみじう興じめでさせ給ひて、納め給ひし、よくぞもてまゐりにけるなど、思し残すことなきままに、よろづにつけて、恋しくのみ思ひ出できこえさせたまふ。年ごろ書き集めさせたまひける絵物語など、みな焼けにし後、去年、今年のほどにし集めさせたまへるもいみじう多かりし、里に出でなば、とり出でつつ見て慰めむと思されけり。




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