[識別・助動詞・敬語]古文文法 重要ランキングベスト40


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古文文法を、8割少ない時間でマスターできる、古文文法重要ランキングベスト40です。動詞・助動詞・識別・敬語を完全網羅。
高校カリキュラムに比べ、入試問題読解に必要な要素に絞り込み、さらに体系化し、素早く頭に入るように工夫されています。

筆者:予備校講師として古文の授業を7年間担当。

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なぜ識別は、やってもやってもマスターできないのか?

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古文の識別が難しく感じられるのは、基礎の確認をすっとばして、丸暗記しようとするからです。

このページの1~10位で、5分もあれば基礎を確認できます。識別は、基礎を組み合わせているだけです!

この記事の信頼性、なぜ8割の時間削減に成功したのか

この記事は、予備校で古文の授業を7年間担当した筆者が、教材として利用していたものです。国語科の教務部長を務めていた時期もあり、全校舎で利用しました。

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古文を苦手とする生徒は多く、1番のつまずきは、助動詞の暗記で挫折してしまったケースです。生徒に、高校で渡された助動詞表を見せてもらうと、非常に無駄が多く驚きました。その後、研究し、従来の8割減の時間でクリアできる、文法ベスト40が完成しました。

ある生徒は、ベスト40を、たった1日でマスターしましたが、この教材の体系を考えれば不思議なことではありません! 

  1. 古文文法第1位 下二段型・四段動詞の活用
  2. 古文文法第2位 サカナ変・ラ変動詞の活用
  3. 古文文法第3位  形容詞型の活用
  4. 古文文法第4位  未然形接続の助動詞
  5. 古文文法第5位 連用形接続の助動詞
  6. 古文文法第6位 終止形接続の助動詞
  7. 古文文法第7位 助動詞 ず き の活用表
  8. 古文文法第8位 下二段型に活用する助動詞
  9. 古文文法第9位 語尾が む り し(じ)の助動詞
  10. 古文文法第10位 過去の助動詞
  11. 古文文法第11位 完了の助動詞
  12. 古文文法第12位 推量系の助動詞(英語の未来形)
  13. 古文文法第13位 係り結びの基本
  14. 古文文法第14位 形容動詞の活用表
  15. 古文文法第15位 助動詞「む」「べし」の識別
  16. 古文の識別を、得意にするための映像授業
  17. 古文文法第16位 「なり」の識別
  18. 古文文法第17位(に の識別)「にき・にけり」と「に・・・あり」
  19. 古文文法第18位 つべし、ぬべし、てむ、なむ は強意+推量系
  20. 古文文法第19位 e段+らりるれ の「ら」「り」「る」「れ」は 完了
  21. 古文文法第20位 ば…まし は仮定法
  22. 【まとめ】古文文法ベスト20 1~20位
  23. 古文文法第21位 「なめり」などの理解
  24. 古文文法第22位 敬語の敬意の対象
  25. 古文文法第23位 丁寧語は2語
  26. 古文文法第24位 尊敬語は身体系の6系統
  27. 古文文法第25位 謙譲語は神社系の6語
  28. 古文文法第26位 接続助詞を・に・が・ど・ばの用法
  29. 古文文法第27位 已然+ば
  30. 古文文法第28位 助動詞る・らる と す・さす
  31. 古文文法第29位 願望want to(約4語) 
  32. 古文文法第30位 願望want A to do(1語)、wantA(1語)
  33. 古文文法第31位 序詞、掛詞、縁語の基本用法
  34. 古文文法第32位 枕詞
  35. 古文文法第33位 な~そ、え~ず 
  36. 古文文法第34位 「だに」の用法(2用法)
  37. 古文文法第35位 「つよいおすさかだつ」 は 完全否定(まったく)
  38. 古文文法第36位 係り結びの応用(逆接、懸念) 
  39. 古文文法第37位 同格の「の」
  40. 古文文法第38位 AをBみ
  41. 古文文法第39位 サ・カ・ナ変、ラ変、上一段の動詞
  42. 古文文法第40位 四段、下二段があれば、下二段は使役か謙譲
  43. 参考書の紹介
  44. 古文文法 21位~40位のまとめ

古文文法第1位 下二段型・四段動詞の活用

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古文文法のヤマ場は、助動詞ですが、助動詞を効率よく暗記し、入試問題を解くためには、動詞の知識が必要です。しかし、上一段、上二段、下一段は、すぐには必要ありません。もっとも破壊力があるのは、下二段型、四段型、次いで変格活用、この3つだけです!

下二段型、四段型動詞の活用表

① 下二段型(あいうえお の中心「う」から下2つを使う)

活用形未然連用終止連体已然命令
下二段型うるうれえよ

② 四段型(あいうえお のうち四段を使う)

活用形未然連用終止連体已然命令
四段型

動詞とは、待つ、会ふアウなど、言い切ると「ウ段」で終わるものです(例外もあり)。頻出度や助動詞学習との関係から、下二段、四段活用にまずは絞ってください。

どうせ後から覚えるなら、一緒に覚えたいという人もいますが、大学受験の知識は、そのような「網羅型の暗記」では通用しません! 原則をガッチリと固め、応用を軽めに覚えていくのが最大のコツです。

下二段活用は、まず「あいうえお」と書き、中心から下二つの「う・え」を主に使うということを覚えていると忘れたときに思い出しやすくなります。四段は「あ・い・う・え」の四段を使います。

識別 動詞に「ず」をつけて、直前にエ段が出てくれば下二段、ア段なら四段です。「」は、え(e)ずとなるので下二段。「待つ」は、また(a)ずとなるので四段。

確認テスト

下二段型 〇 〇 〇 うる うれ えよ
四段型 〇 〇 〇 う え え

古文文法第2位 サカナ変・ラ変動詞の活用

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変格活用は、めんどくさいですよね……。でも、英語では不規則変化動詞にあたるもの。go、come、sayなど、日常で使いまくるものが多いですよね? 古文でも、変格活用は、文章に非常によく出てくるものです。そのため、暗記すると、コスパが良いのです!

サ・カ・ナ変動詞の活用表

① サ変 … まず下二段(せ・せ・す・する・すれ・せよ)にあてはめて、連用に注意し変形。

活用形未然連用終止連体已然命令
サ変するすれせよ

② カ変 … まず下二段(け・け・く・くる・くれ・けよ)にあてはめて、未然・連用に注意し変形。

活用形未然連用終止連体已然命令
カ変くるくれこ・こよ

③ ナ変 … まず下二段(ね・ね・ぬ・ぬる・ぬれ・ねよ)にあてはめて、未然・連用に注意し変形。

活用形未然連用終止連体已然命令
ナ変ぬるぬれ

変格活用には、何種類あるか知っていますか? 4種類です、まずは「サカナ ラ変」と覚えてしまうと楽ですよ!

サカナ変は、(文法学上は多少異なりますが)下二段の変化形と考えるとスムーズです。特に未然・連用が変化しやすくなります。例えば「サ変」を聞かれたら、まず下二段で「せ・せ・す・する・すれ・せよ」と言ってみて、次に連用を「し」と言いなおすのが忘れにくいコツです。

ヒント 正確にはナ変は四段活用の仲間です。

ラ変動詞の活用表

① ラ変 … 四段(ら・り・る・る・れ・れ)の終止形を変形。

活用形未然連用終止連体已然命令
ラ変

ラ変は、強いて言えば、四段活用が終止形のみ変形したものですが、シンプルですので丸暗記も可能でしょう。終止形が「ウ段」でないのはラ変だけということを覚えておくと、後から便利になります。

古文文法1位の下二段、四段動詞は、最終的に4種の動詞、15種の助動詞の活用表の基礎となります。第1位、第2位を、瞬時に口をついて出るレベルにマスターすれば、覚えるべき助動詞の活用表が15も減り、しかも絶対に忘れないようになります。

従来の丸暗記型の古文学習法は、個別に暗記するため、かなりの無駄を含んでいると言えます。

確認テスト

サ変 〇 〇 〇 する すれ せよ
カ変 〇 〇 〇 くる くれ こ・こよ
ナ変 〇 〇 〇 ぬる ぬれ ね
ラ変 〇 〇 〇 る れ れ

ヒント 入試でよく使うのは、未然・連用・終止形です。命令形は、はじめはうろ覚えでも構いません。

古文文法第3位  形容詞型の活用

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美人は、「美しい人」とも「きれいな人」とも言えます。美しいは、現代語の形容詞、きれいなは、形容動詞です。

形容詞の活用表

① 形容詞 … ク活用の本活用(縦書きで右の列)に絞ることで、暗記地獄から解放されます。

活用形未然連用終止連体已然命令
形容詞けれ

形容詞とは、うつくし、白しなど、終止形(言い切り)が「し」で終わるものです。

辞書や教科書では、縦書きの場合、左側に補助活用(から、かり、〇、かる、〇、かれ)が出てきますが、これは実は「ラ変型」です。第2位の知識を応用できるので、すぐに覚えなくても大丈夫です。

また、形容詞には「シク活用」もありますが、右の「ク活用」に「し」を乗せるだけなのでこれも後回しで構いません。

参考 なお、ク活用・シク活用の判別方法は、「て」をつけて「しく」が出てきたらシク活用です。例えば「うつくし」(→うつくしくて)はシク活用です。

確認テスト

形容詞 〇 〇 〇 き けれマル + 右(補助活用)はラ変

古文文法第4位  未然形接続の助動詞

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4~6位では、助動詞の接続を学びます! 古文では最もつまらない項目で、多くの人がここで討ち死にをします💦 しかし、覚えれば、授業や参考書がわかるようになり、大飛躍への準備が整います。文法問題や読解には、必須のツールです!

覚えれば、授業や参考書がわかるようになり、大飛躍への準備が整います!

未然形接続の助動詞

む・ず・むず・じ・しむ・まし・まほし

る・らる・す・さす・り・り・り

未然形接続とは、上に来る語が未然形ということです。例えば、助動詞 じ は未然形接続ですので、「待つ」(四段動詞)なら、未然形に変え「待たじ」となります。

上の一覧は、♪もしもしカメよ~の歌に乗せられるようになっています。

[未]むー・ず・むーず・じー・しむ・まし・まほしー
□□□□□もー・し・もーし・かー・めよ・かめ・さんよー

[未]るー・らる・すー・さす・りー・りー・りー
□□□□□せー・かい・のー・うちで・おま・えー・ほど-

詳しくは、古文助動詞の覚え方|意味・接続を歌で即日暗記をご覧ください。

詳しく 完了の助動詞「り」は、正しくはサ変の未然形、四段の已然系の上に来ます。「サ未四已」から、さみしいり、さみしいりかちゃん が暗記法です。

確認テスト

[未]〇ー・〇・むーず・〇ー・しむ・まし・まほしー
□□□□□もー・し・もーし・かー・めよ・かめ・さんよー
[未]〇ー・〇〇・〇ー・さす・りー・りー・りー
□□□□□せー・かい・のー・うちで・おま・えー・ほど-

古文文法第5位 連用形接続の助動詞

連用形接続の助動詞

つ・ぬ・たり・けり・たし・たし・き・けむ

連用形接続とは、上に来る語が連用形ということです。例えば、助動詞 けり は、連用形接続ですので、「待つ」(四段動詞)なら連用形にして「待ちけり」になります。

上の一覧は、♪もしもしカメよ~ の歌の、「歩みののろい者はない」に乗せられるようになっています。

[用]つー・ぬ・たり・けーり・たし・たし・き・けむー
□□□□□
あー・ゆ・みの・のー・ろい・もの・は・ないー

注意 「たし」は音符が余るため繰り返しています。

確認テスト

[用]〇ー・〇・〇り・〇ーり・たし・たし・き・けむー
□□□□□あー・ゆ・みの・のー・ろい・もの・は・ないー

古文文法第6位 終止形接続の助動詞

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古文文法ベスト20のヤマは、4~6位です。7位以下は、早くも6位までの組み合わせが増えてきますし、暗記しやすいものが多いです!

終止形接続の助動詞

らむ・べし・まじ・らし・なり・めり

終止形接続とは、上に来る語が終止形ということです。例えば、助動詞 べし は、終止形接続ですので、「待つ」(四段動詞)ならそのまま「待つべし」になります。終止形は、本来は文の終わりの形ですが、終止形の後に続く助動詞が存在するのは、少し不思議ですね。

応用 終止形接続の助動詞に出てくる「なり」は、断定なのか伝聞・推定なのかが、のちに重要になります。答えは簡単で、終止形接続の他の助動詞を見ると「べし」「らむ」 など推量系ばかりです。よって「なり」は伝聞・推定になります。

※高校カリキュラムでは、連体形接続も覚えますが、断定「なり」以外は、入試で問われることがほとんどありません。よって、後回しにしても構いません。断定の「なり」は識別の知識で必ず触れられますので、そこで覚えれば大丈夫です。

[終]らーむ・べーし・まーじ・らし・なーり・めりー
□□□□□□□
どー・しーて・そん・なに・のろいの・かー

覚え方のポイント

4~6位は、古文助動詞の覚え方|意味・接続を歌で即日暗記の記事にある歌で覚えます。1時間で終わりますが、時間のかけ方に注意します。

  • 連続1時間の時間を使って暗記する … すぐ忘れます! 人間の脳は、長いスパンのなかで繰り返されたものを、優先して覚えるからです。
  • 10分→別の勉強1時間→10分→別の勉強1時間→10分 … このように、断続的に1時間を使うと、効果が倍増します。翌日、翌々日、1週間後に分けることも重要です。

確認テスト

[終]〇ーむ・〇ー〇・〇ーじ・らし・〇ーり・めりー
□□□□□□
どー・しーて・そん・なに・のろいの・かー

古文文法第7位 助動詞 ず き の活用表

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come-came-come、go-went-goneは丸暗記しましたよね? 日常会話でよく使う言葉だからこその不規則変化です。覚えてしまえば、文章中に何百回と出てくるので、お得。「ず」「き」も同様です。

助動詞「ず」「き」の活用表

  • 打消の助動詞「ず」の活用表 … ず・ず・ず・ぬ・ね・○
  • 過去の助動詞「き」の活用表 … せ・○・き・し・しか・○

入試や定期テストで、古文のなかの「しか」に傍線を引かれた場合、活用表を完全に暗記していないと、過去の「」の変形だと分かる可能性は全くゼロ! よって、最重要です。

「たれ」に線を引かれれば、何となく「たり」がイメージできるのと、大きな違いです。古文の特殊型は、英語の不規則変化動詞にあたりますが、覚えるべき数はなんとたったの2語!! 効率よく進めれば、古文がいかにハイコスパな科目かが分かります。

確認テスト

打消の助動詞「ず」の活用表 … 〇・ず・ず・〇・ね・マル
過去の助動詞「き」の活用表 … 〇・マル・き・〇・しか・マル

古文文法第8位 下二段型に活用する助動詞

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まだ、「られ・られ・らる・らるる・らるれ・られよ」などと覚えているのですか? 「らる」は下二段であることを知っていれば、え・え・う・うる・うれ・えよに代入するだけですよ!

下二段型に活用する助動詞

る・らる・す・さす・しむ・つ  は下二段。

下二段型に活用する助動詞は、入試での頻出度が高く、堂々のベスト8入りです。できるかぎり、今ここで覚えてしまってください!

例えば、完了の助動詞「つ」は下二段型です。そのため、第1位(下二段型の活用、え・え・う・うる・うれ・えよ)の知識を応用して、「て・て・つ・つる・つれ・てよ」と書ければOKです。

実際の入試問題では、「待たすれど」のように傍線(青字)が引かれます。

このとき、「え・え・・うる・うれ・えよ」のイメージが瞬時にわき、終止形は「」、つまり使役・尊敬の助動詞だと、数秒以内に理解する必要があります(慣れると1秒で理解できすらすら意味が取れるようになります)。

動詞の下二段型が、いかに重要かが理解できますよね。高校カリキュラムのように、上一段、上二段、下一段、下二段を平等に覚え、いずれもうろ覚えという状態では、古文は、いつまでたっても読めません。四段・下二段を切り分け、瞬時に脳裏に出現する程度まで、徹底した暗記が必要なのです。

確認テスト

〇・〇〇・〇・さす・しむ・つ  は下二段。

未然形接続の覚え方と、共通項があります。

[未]〇ー・〇〇・〇ー・さす・りー・りー・りー
□□□□□せー・かい・のー・うちで・おま・えー・ほど-

古文文法第9位 語尾が む り し(じ)の助動詞

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あれほど苦労した活用表の暗記。このランキングでは、7位、8位ときて、9位で終わりです!

語尾が む り し(じ) の助動詞

語尾が む り し(じ) の助動詞はそれぞれ四段・ラ変・形容詞型

※例外は、断定「なり」と「じ・らし・まし」

むりしは、利子(利息)が付かないこと、無利子と覚えてください。例えば、10万円を銀行に10年間預けて、10万円しか戻ってこなかったら、しらけますよね? 「無利子、しらける(四ラ形る)」と押さえられます。

  • む・り・し → し(四段型)ら(ラ変型)け(形容詞型)る

語尾が「む」で終わるなら、四段型

例えば、らむ は、語尾が「む」で終わるため、四段型です。

  1. 四段型 … あ・い・う・う・え・え
  2. らむ(仮) … らま・らみ・らむ・らむ・らめ・らめ
  3. らむ(正式) … ○・○・らむ・らむ・らめ・○

助動詞「らむ」の活用表は、正式には未然形、連用形、已然形が存在しませんが、大学受験で活用表を書かせる問題は、まず出題されません。四段活用であることを押さえておけば、十分対応できます。

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(例題)正しい形に直せ。

雪とのみこそ花は散る(らむ)

(正解)「こそ」の結びは已然形(=古文文法第13位)から、「らむ」を已然形に直す。「らむ」は、「む」で終わるため、【利子らけ】と覚えていれば、四段活用。四段活用は、あ・い・う・う・・え(古文文法第1位)。「らめ」が正解とわかります。

なぜ「しむ」は四段型じゃないの?

古文文法第4~6位は、接続を覚えるためだけでなく、助動詞のリストアップの機能もあります。

(未然形接続) ・ず・むず・じ・しむ・まし・まほし
る・らる・す・さす・り・り・り
(連用形接続) つ・ぬ・たり・けり・たし・たし・き・けむ
(終止形接続) らむ・べし・まじ・らし・なり・めり

このなかで「む」で終わるものを抜き出すと、「む」「しむ」「けむ」「らむ」 の4つです。このうち8位(「る・らる・す・さす・しむ・つ」は下二段)で取り上げた「しむ」以外は、全て四段型になります(順位が高いほうを優先)。

語尾が「り」で終わるなら、ラ変型

(未然形接続) む・ず・むず・じ・しむ・まし・まほし
る・らる・す・さす・・り・り
(連用形接続) つ・ぬ・たりけり・たし・たし・き・けむ
(終止形接続) らむ・べし・まじ・らし・なりめり

語尾が「り」で終わるなら、ラ変型が原則です。ただし、「り」については、非常に特殊で、サ変未然形と四段已然形です(覚え方は、さみしい「り」、またはさみしいリカちゃん)。

また、「なり」には、伝聞推定と断定がありますが、断定の「なり」は、連体形(体言)接続で形容動詞型です。紛らわしいようですが、これは「なり」の識別で覚えればよいことです。

語尾が「し(じ)」で終わるなら、形容詞型

(未然形接続) む・ず・むず・・しむ・ましまほし
る・らる・す・さす・り・り・り
(連用形接続) つ・ぬ・たり・けり・たし・たし・き・けむ
(終止形接続) らむ・べしまじらし・なり・めり

語尾が「し(じ)」で終わるなら、形容詞型が原則です。ただし、上に示したように、 「じ」「らし」「まし」は例外で、特殊な変化をします(または無変化)。出題頻度はそれほど高くありませんので、後回しで構いません。

確認テスト

語尾が 〇 〇 し(じ) の助動詞はそれぞれ〇段・〇〇・形容詞型

※例外は、断定「なり」と「じ・らし・まし」
※「しむ」は、8位(「る・らる・す・さす・しむ・つ」は下二段)優先

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9位は少し面倒ですので、1つのヤマです。最難関の4~9位が終わってしまえば、10~12位は、楽なエリアです。助動詞の意味を学びます。

1~12位は、古文文法の根幹。ここを完全に暗記すれば怖いものはありません! 1~12位だけは、何も見ないで白紙に書き出せるようにしましょう。

3つずつ、4エリアにキレイに分かれていますので、完全暗記は夢ではありません。

  • 1~3位 動詞・形容詞のエリア
  • 3~6位 助動詞の接続のエリア
  • 7~9位 助動詞の活用表のエリア
  • 10~12位 助動詞の意味のエリア

古文文法第10位 過去の助動詞

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10位からは、助動詞の意味に入りますが、重要なのは時制関係です。つまり、過去・完了・未来(推量)で整理すれば、一瞬で覚えられます!

過去の助動詞

き・けり

過去の助動詞には「き」「けり」があります。高校では、同時に、助動詞る・らる・す ・さす を教えますが、ほとんど現代語に残っているので、後回しで構いません。

例えば早稲田大は、「京極殿も居まうけられたりけり」の「らる」に関して、尊敬の選択肢を選ばせたことがありますが、現代語の感覚でも対応可能です。すると、助動詞の意味は時制関係に絞られます。つまり、過去、完了、未来(推量系)の3本柱をマスターするだけで、助動詞の意味は得意になります。

高校カリキュラムでは、はじめから、助動詞る・らる・す・さすをあわせて覚えさせ、さらに「き」「けり」 の細かい意味の違い、「けり」 に詠嘆があることまでも覚えさせます。はじめは「過去 き・けり」と10回くらい声に出して、頭に刷り込んでおく。順番が重要です!

確認テスト

過去の助動詞 〇・〇〇

応用 過去=き・けりを押さえるのが第1です。次に「き=直接経験、歴史的事実、けり=間接経験、詠嘆」と習いますが、「和歌、会話文の『けり』は、詠嘆が多い」と押さえるのが実践的です。

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応用の解説は、河合塾Oneが分かりやすいです。


古文文法第11位 完了の助動詞

完了の助動詞

つ・ぬ・たり・り

完了の助動詞には「つ」「ぬ」「たり」「り」があります。強意(確述)や存続の意味は、後回しで構いません。完了の助動詞は、活用表(活用の種類)がバラエティに富んでいますので、しっかり押さえます。

つ … 「る・らる・す・さす・しむ・つ は下二段」(第8位)より、て・て・つ・つる・つれ・てよ と変化します。

ぬ … 完了「ぬ」はナ変型です。見れば何となくわかるため、古文文法のランキングから省いています。知らなかった方は、押さえてください。ナ変型は、下二段型に似ています(第2位)。まず「ね・ね・ぬ・ぬる・ぬれ・ねよ」と下二段を作り、「な・に・ぬ・ぬる・ぬれ・」と変形させると忘れにくくなります。
(文法学上は異なりますが、文学部志望でなければ、知らなくても構いません)

たり … 「語尾が む り し(じ)の助動詞は、それぞれ四段・ラ変・形容詞型」(第9位)よりラ変型です。たら・らり・たり・らる・たれ・たれ と変化させます。

り … これも、ラ変型です。

いかがですか? 「つ」「ぬ」「たり」「り」 は、活用表を新たに暗記しなくても、基本的な公式を応用すれば、全く問題がありません。

確認テスト

完了の助動詞 〇・〇・たり・〇

応用 完了=つ・ぬ・たり・りを押さえるのが第1です。つぎに、つ・ぬの強意が重要です。つ・ぬ + 推量系の助動詞 = 強意(きっと~、~してします)を覚えます。


古文文法第12位 推量系の助動詞(英語の未来形)

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過去、完了とくれば、未来ですが、古文では「推量」と呼びます。伝聞推定、反実仮想など、こまかな名前がついていますが、まずは推量系と、どっしり構えて押さえることが重要です。

推量系の助動詞(英語の未来形)

重要度A む・べし・まし
重要度B なり・めり
重要度C けむ・らむ

A む・べし

推量系の助動詞は、重要度Aランクの3語が基本です。慣れるまで、「む」=will、「べし」=should、「まし」=wouldと考えるのがコツです。次の2人はどちらが、合格の可能性が高いと感じますか?(現古融合文です)

  • 彼、合格せ
  • 彼、合格す べし

合格せむは60~70%くらい、合格すべしは80~90%と考えるとよいでしょう。

応用 「彼、学ばば、合格せ まし」と言ったらこれは、どういう意味でしょうか? 英語の仮定法と同じで「もし勉強すれば、彼は合格するのに(実際にはしないだろうな)」という意味になり、確率は1%以下と考えてよいでしょう。古文ではこの用法を仮定法でなく、反実仮想と呼びます。

B なり・めり

重要度Bランクです。「なり」は、あり から来ていて、音・音声・噂話を根拠とした推量を示し「伝聞・推定」と呼ばれます。伝聞・推定は、広い意味で推量に含みますが、入試では、伝聞・推定と答えます。「めり」は、目ありではなく、ありから来ていて、見たことを根拠とした推量です。

次の順番で深めていくとよいでしょう。

確認テスト

推量系の助動詞

重要度A 〇・〇〇・まし will/should/would
重要度B 〇り・〇り
重要度C 〇む・らむ

推量系の助動詞の攻め方

  • ① む・べし・まし・なり・めり は推量系(英語の未来形)だと覚える。
  • ②「む」=will、「べし」=should、「まし」=wouldと、ざっくり押さえる。
  • ③「む」は正確には、スイカカエだと覚える(第15位)。
  • ④「なり」=伝聞推定を覚える。音・音声・噂話が根拠。
  • ⑤「べし」は正確には、スイカトメテだと覚える(第15位)。
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4~12位は助動詞の3大要素(意味、活用表、接続)と呼ばれ、非常に重要です。次の記事に、接続の暗記法をまとめてあります。

古文文法第13位 係り結びの基本

係り結びの基本

① 係助詞は ぞ・なむ・や・か・こそ
② 結びは基本は連体形。「こそ」はこっそり已然系。
③ ぞ・なむ・こそ は、「!」のイメージ(強意)。や・か は、「?」(疑問)と「!!」(反語)のイメージ。

高校入試でも出題され、おなじみの「係り結びの法則」です。例えば、山里は冬さびしさまさりける の場合、係り結びの効果で過去の助動詞 けり は連体形に変わっています。

①ぞ・なむ・こそ のうち、「ぞ・こそ」は現代語にも残っているので、簡単です。「ここというとき」「今こそ勝負だ」のように、強意の意味で使われています。なむ は死語になりましたので新たに覚えます。

②や・か のうち「か」は現代でも疑問の意味です。「食べるか?」と言えば、誘うニュアンスの疑問形です。しかし「食べるか!!」と大声で言った場合はどうでしょうか。食べるか、そんなわけはない!!というニュアンスとなり、これを反語と言います。

ヒント 河合塾では、疑問の度合いが極端に強く、結果として強い否定となると、分かりやすく教えています。基本を当ページ、応用を河合塾Oneで学ぶのもおすすめです。

応用 難関大学受験レベルでは「は」「も」も係助詞(かかりじょし・けいじょし)と覚えます。

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ぞ・なむ・や・か・こそ は、覚えやすい語感ですが、丸暗記のイメージが強く、中3の段階で、古文嫌いの芽を作っているような気がします。
なお、難関大受験なら、ぞ・なむ・や・か・こそ・は・も と覚えます。

確認テスト

係り結びの基本

① 係助詞は 〇・〇〇・や・か・こそ
② 結びは基本は連体形。「〇〇」はこっそり已然系。
③ ぞ・なむ・こそ は、「!」のイメージ(〇意)。や・か は、「?」(疑問)と「!!」(〇〇)のイメージ。


古文文法第14位 形容動詞の活用表

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形容動詞と、断定の助動詞「なり」は、一見無関係ですが、同じ活用の種類です。

形容動詞の活用表

① 形容動詞の活用表は なら・なり/・なり・なる・なれ・なれ
② 断定の助動詞「なり」は形容動詞型の活用。

現代語なら、美しい人 では形容詞、きれいな人 では形容動詞を用いています。

古文の形容動詞とは、あはれなり(=趣深い)のような語で、あはれなる雪の雫(しずく) のように使います。これは をかしき雪の雫 と似た用法で、形容動詞=形容詞と考えても構いません。学者のなかにも、形容動詞の分類を否定する人も多く、紛らわしい分類ですが、受験では、形容動詞を区別することになっています。

形容動詞は「あはれにゐたり」(=かわいらしく座っていた)のように、動詞に連なる連用形「に」に原点があります。したがって、「に」の存在は忘れてはいけません。その後、用法が広がってきましたが、これは「ラ変」ですので覚えるのは簡単です。

❶ 伝聞推定の助動詞「なり」は「り」で終わるため、原則通りラ変型です(第9位)。
❷ 断定の助動詞「なり」は、形容動詞型の活用です(第9位の例外である、断定「なり」と「じ・らし・まし」)。

確認テスト

形容動詞の活用表

① 形容動詞の活用表は な〇・なり/〇・〇〇・なる・なれ・なれ
② 断定の助動詞「〇〇」は形容動詞型の活用。


古文文法第15位 助動詞「む」「べし」の識別

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複雑な「む」「べし」ですが、1番目の段階では、む=will、べし=shouldと覚えておけば問題ありません。またスピードを要する読解のときは、実際の入試を含め常にこの区別で構いません。

(例)まつとし聞かば今帰り来 … I will comeというニュアンスです。あなたが待つと聞けば今すぐ帰るつもりだ、という意味です。

助動詞「む」「べし」の識別

① む の意味はスイカカエ
② べし の意味はスイカトメテ

2番目の段階で、詳しい意味の識別を覚えます。定番の覚え方が上の緑の四角内に挙げたものです。この似たもの同士が、混ざらないようにするのが2番目の段階です。

❶ む の意味はスイカカエ … JR東日本の交通系カードを「スイカ」と呼びます。駅で目が悪いお年寄りが、運賃表が見えずになかなか切符を購入できません。「ムッ」とした若者がひとこと言うとすれば? (……スイカ買え
❷ べし の意味はスイカトメテ … スイカを買ったおばちゃん。袋が破け、スイカは坂の下へ!「スイカ止めて~」と叫びながら追いかけますが、クルマがやってきて?(……ベシ!)

さらに3番目の段階では、意味の詳細を覚えます。「カ」が3つあるのが最大の難関ですが、弱めの意味(仮定や誘い)は「む」、強めの意味(できる!)は「べし」に分類されます。

  • む  の意味 … ス(推量)イ(意志)カ(勧誘)カ(仮定)エ(婉曲)
  • べし の意味 … ス(推量)イ(意志)カ(可能)ト(当然)メ(命令)テ(適当)
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覚える順番に気をつけると、記憶が抜けにくくなります! 
訳しにくいのは、勧誘(~たらどうか)、婉曲(ようなと訳すか、訳さない)、当然(~はずだ、~ねばならない)、適当(~がよい)です。ほかは、暗記しなくても訳せることが多いです。

確認テスト

形容動詞の活用表

① 形容動詞の活用表は な〇・なり/〇・〇〇・なる・なれ・なれ
② 断定の助動詞「〇〇」は形容動詞型の活用。

ヒント 「む」は「ん」と表記されることがあります。

ヒント 「む」は、適当(~がよい)の意味も教えることがあります。この場合、意味は6つになります(河合塾、東進)。覚え方、(券売機で遅い人に)む!……スイカ買えっ

ヒント 「べし」は、挙げた7つの分類が一般的です(河合塾など)。


古文の識別を、得意にするための映像授業

第15位、助動詞「む」「べし」の識別は、混乱する要素が多く含まれ、識別のなかでは、ひとつの山場です。スタディサプリの高3 古文<文法編> で確認しておくのも有効です。 第5講 、第6講にあります。

スタディサプリは、標準~難関大受験レベルの方におすすめ。動画の時間は、長めです。基礎~標準レベルなら、河合塾Oneがおすすめです。

スタディサプリは、下のボタンから2週間の無料体験が可能です。

古文文法第16位 「なり」の識別

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第6位 終止形接続「らむ・べし・まじ・らし・なり・めり」を知っていれば「なり」の判別は簡単です。
ここに含まれる「なり」は、推量系の代表的な助動詞「べし」があることからも、推量系(伝聞・推定)であるとわかります。

「なり」の識別

① 終止形+なり は伝聞・推定
② 連体形+なり は断定

これとは別に、断定の助動詞「なり」が連体形接続であることはいま覚えてください。

(例)音には聞けども、いまだ見ぬなり。… 「なり」の直前の「ぬ」は、文脈から打消と分かります。すると第7位(ず の活用表、ず ず ず ぬ ね 〇)より「ぬ」は連体形となります。この「なり」は断定の助動詞です。

(例)夜明けぬなりと、思さるるほどに … 「なり」の直前の「ぬ」は、文脈から完了と分かります。完了の助動詞「ぬ」は、ナ変型ですので、終止形となります。この「なり」は伝聞・推定の助動詞です。

応用 上記をマスターした後「状態+なり は形容動詞」も押さえてください。あはれなり、きよげなり、つれづれなり などがあります。

応用 このほか動詞「なる」の連用形もときどき聞かれますが、通常の日本語の感覚で区別できることが多いです。例えば 子となり給ふべき人なめり。

詳しい解説はこちら。連体形 の代わりに、体言でもよいことなど、応用を扱います。

【簡単古文】 助動詞「なり」意味の識別と活用

確認テスト

「なり」の識別

① 終止形+なり は〇〇・推定
② 〇〇形+なり は断定

古文文法第17位(に の識別)「にき・にけり」と「に・・・あり」

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「に」の識別は、異常に難しいイメージがありますが、「にき・にけり」と「に・・・あり」から入れば、驚くほどカンタンです!

「にき・にけり」と「に・・・あり」(に の識別)

①にき・にけり の「に」は完了(助動詞)
② に……あり の「に」は断定(助動詞)

にき・にけり の「に」は完了。知っているだけで、これほど頻出する、古文文法のルールは珍しいでしょう。

例えば「花の色は 移りけりな いたずらに わが身世にふる ながめせし間に」。移りにけりな の「に」は完了の助動詞 ぬ の連用形です。

一方、ややつかみにくいのは に……あり の「に」は断定 のルールです。これは「に」の直後または少し後に「あり」がある形です。例えば「これはもし鬼あらむ」。この「に」は断定の助動詞「なり」の連用形と即決可能です。

応用 「あり」の代わりに、同じ意味を持つ「おはす」「侍り」「候ふ(さうらふ・さぶらふ)」があっても同じです。
応用 「あり」や同じ意味を持つ各語は、省略されることが多く、この場合、頻出です。例えば「まことにやと御心とまりて」の「に」は断定の助動詞です。

さらに発展内容として 状態+「に」は形容動詞の一部 のルールもあり、ここまで覚えれば、かなり多くの問題には対応できます。

確認テスト

「にき・にけり」と「に・・・あり」(に の識別)

①にき・にけり の「に」は〇〇(助動詞)
② に……あり の「に」は〇〇(助動詞)

映像で確認したい場合は、河合塾Oneが分かりやすいです。このページでは、ABを重点的に説明し、知らないと分かりづらいEを、発展内容として触れてあります。まずは、ABEを完璧に押さえると、効率的です。

【簡単古文】に の識別(「にき・にけり」と「に・・・あり」)

古文文法第18位 つべし、ぬべし、てむ、なむ は強意+推量系

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つべし、ぬべし、てむ、なむ と聞くと呪文のようですが、完了の助動詞が、強意の意味になるパターンで、やさしい割によく出ます。

つべし、ぬべし、てむ、なむ

① 完了の助動詞(つ・ぬ)+推量系の助動詞(主にむ・べし) は強意+推量系
② きっと~だろう が基本の意味

「潮満ちぬ。風も吹きぬべし」

「べし」は終止形接続(頻出第6位)ですので、すぐ上の「ぬ」は完了と分かります。しかし「風も吹いてしまったはずだ」と訳すと不自然です。「風もきっと吹くだろう」が良さそうです。

考え方はシンプルで 完了の助動詞(つ・ぬ)と、推量系の助動詞(主にむ・べし)が連続した場合、推量系の助動詞の方が意味が勝ち、「つ」「ぬ」は強意(確述)の意味に変化することになります。きっと、と訳せばよいのです。

完了の助動詞(つ・ぬ)+推量系の助動詞(主にむ・べし) は強意+推量系

このように覚えてもよいのですが、推量系の助動詞はむ・べしが頻出するため、次のように覚えてもよいでしょう。

ぬべし、つべし、なむ、てむ は強意+推量系(きっと~だろう)。

応用 ときには「てまし」など難しめの出題もありますが、まし は第12位より推量系と分かっていますので、応用すれば解くことができます。

確認テスト

〇べし、ぬべし、てむ、〇む

① 完了の助動詞(つ・ぬ)+推量系の助動詞(主にむ・べし) は〇〇+推量系
② きっと~だろう が基本の意味

古文文法第19位 e段+らりるれ の「ら」「り」「る」「れ」は 完了

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e段+らりるれは、うわべのテクニックのように聞こえますが、よく研究された法則です。のちのち、仕組みを解明してみてもよいですが、まずは、このまま覚えてしまいましょう。

e段+らりるれ

エ段+らりるれ の「ら」「り」「る」「れ」は 完了

エ段+らりるれ の法則は、高校の文法ではあまり教えないかも知れませんが、入試に臨むためには不可欠です。例えば、「富士の山を見れば、五月さつきのつごもりに、雪いと白う降れ」の「り」は完了(存続)です。

古文文法第4位で、完了の助動詞「り」は未然形接続に分類しましたが、厳密には、サ変の未然形、四段の已然形につくと説明いたしました。

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サ変の未然形、四段の已然形に、共通項はありませんか?

❶ サ変の未然形は「せ」、四段の已然形は「え・け・せ・て・ね……(エ段)」ですので、実質的にエ段です。
❷ 完了の「り」は、ラ変となり(古文文法第9位)、ら・り・り・る・れ・れ ですので、「ら」「り」「る」「れ」と整理できます。

❶、❷から、エ段+らりるれ の「ら」「り」「る」「れ」は 完了 が導かれます。

なお、つ・ぬ・たり・り は、はじめは完了と覚えます(古文文法第11位)。しかし18位で、つ・ぬ には強意(確述)の用法を付加しました。ここ19位では、たり・り に存続の用法もあることを知っておいてください。

11位(基本) つ・ぬ・たり・り … 完了
18位(応用) つ・ぬ … 完了・強意(きっと~)
19位(応用) たり・り … 完了・存続(~している)

知識はこのように、基礎を強固にした後、応用を積み重ねることで、絶対に忘れない体系になります。

確認テスト

〇段+〇〇るれ の「〇」「〇」「る」「れ」は 完了

古文文法第20位 ば…まし は仮定法

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If I were a bird, I would fly to you.
もしも私が鳥だったら、あなたのもとへと飛んでいくのに。

英語の仮定法で、有名な例文です。実は古文にも、仮定法があります。

ば…まし は仮定法

ば…まし は英語の仮定法と同じ

英語の仮定法の知識を使うと、難解な古文助動詞「まし」は攻略が容易です。

If I were a bird, I would fly to you.(もしも私が鳥だったら、あなたのもとへと飛んでいくのに。実際はそうでないから、飛んでゆけない)

古文では「鳥なら、飛ばまし」となります。

「ば」が英語のifに対応し、「まし」がwouldに対応すると考えると、覚えやすいでしょう。

「逢ふことの絶えてしなく(=ば)なかなかに 人をも身をも恨みざらまし」 

この百人一首は少し応用になりますが、「なくは」は「なくば」の代わりです。そのため「もし会うことが全くなくなったら、あなたのことも自分のことも恨まないのに。実際には会うことがあるため、あなたのことも自分自身のことも恨めしく思うのですよ」という意味になります。

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反実仮想を「ましかば…まし」と覚えるのが、つまずきのもとです。反実仮想は、「未然形+ば…まし」の形もあります。つまり、「まし」の不動の役割は、~なのに(=wuold)にあたると割り切ると、すっきりします。

これほどの詩を作りたらましかば、名をあげてまし。(十訓抄・一〇-三)
(これほどの漢詩を作っていたならば、きっと評判を上げていただろう。)

応用 なお、「まし」が単独で用いられる場合、ためらいの意志・願望 となります。これは、文法のなかでも高度の知識です。ここまでたどり着けば、1人前と言ってよいでしょう。

「まし」に興味が出て、完璧に学びたいときは、河合塾Oneがおすすめです。

【まとめ】古文文法ベスト20 1~20位

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古文文法ベスト20をマスターすると、次のような変化が表れます!

  • 授業や参考書が分かってくる。
  • 文法問題の大半に手が出せる。
  • 古文読解がスムーズになり、だんだん古文が分かるようになる。

第1位

(下二) え・え・う・うる・うれ・えよ
(四段) あ・い・う・う・え・え

第2位

(サ変)せ・し・す・する・すれ・せよ
(カ変)こ・き・く・くる・くれ・こよ(こ)
(ナ変)な・に・ぬ・ぬる・ぬれ・ね

(ラ変)ら・り・り・る・れ・れ

第3位 (形容詞) く・く・し・き・けれ・○

第4位 (未然形接続)

む・ず・むず・じ・しむ・まし・まほし
る・らる・す・さす・り・り・り

第5位 (連用形接続) つ・ぬ・たり・けり・たし・たし・き・けむ

第6位 (終止形接続) らむ・【べし】・まじ・らし・なり・めり

第7位 特殊型の助動詞

(ず)ず・ず・ず・ぬ・ね・○
(き)せ・○・き・し・しか・○

第8位 る・らる・す・さす・しむ・つ は下二段。

第9位 語尾が「む」「り」「し(じ)」の助動詞はそれぞれ 四段・ラ変・形容詞型

第10位 過去の助動詞は き・けり

第11位 完了の助動詞は つ・ぬ・たり・り

第12位 推量系の助動詞

頻出度A む・べし・まし
頻出度B なり・めり
頻出度C けむ・らむ

第13位

係助詞は ぞ・なむ・や・か・こそ
結びは基本は連体形。「こそ」はこっそり已然系。
ぞ・なむ・こそ は「!」のイメージ(強意)。や・か は「?」(疑問)と「!」(反語)のイメージ。

第14位

形容動詞の活用表は なら・なり/に・なり・なる・なれ・なれ
断定の助動詞「なり」は形容動詞型の活用。

第15位

む  の意味はスイカカエ
べし の意味はスイカトメテ

第16位

終止形+なり は伝聞・推定
連体形+なり は断定

第17位

にき・にけり の「に」は完了
に……あり  の「に」は断定

第18位 ぬべし、つべし、なむ、てむ は 強意+推量系

第19位 エ段+らりるれ の「ら」「り」「る」「れ」は 完了

第20位 ば…まし は英語の仮定法と同じ

続いては、古文文法を、2割の時間でマスターできる、古文文法重要ランキングベスト40の後半です。古文の難所ながら、頻出14種類に絞り込んだ敬語、助詞・表現が中心です。入試問題を解くため、古文を読むために必要な要素に絞り込み、素早く頭に入るように工夫されています。

古文文法第21位 「なめり」などの理解

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なめり、あなり、ななりなどの表現は、元の形への戻し方が分かるかが焦点です。入試上重要なのは、下に来る語の文法的意味です!

伊豆にあなる山

写真は「伊豆にあなる山」ですが、伊豆にあるお尻のような山ではありません!

  • 「あなる山」と聞いて、「あんなる山」→「あるなる山」と戻せるかが、焦点です。
  • そして「なる」は、断定の助動詞でなく、伝聞推定の助動詞と即答できることが、肝心です。

「なめり」などの理解(戻し方が分かるか。重要なのは下に来る語の文法的意味)

①「なめり」は、なんめり、なるめりと戻し、下の語は必ず推量系で、上の語は原則それ以外。

②「る」が欠落した感じ+推量系の助動詞。あかざたな+なり・めり が多い。

例 駿河の国にあなる山(竹取物語)=静岡にある「という」山=富士山

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下が推量系というのが1つのポイントですね。覚えられない場合、「駿河の国にあなる山=静岡にあるという山」の例で覚えましょう。「~という」の訳なら、伝聞・推定の助動詞です!

落とし穴 受験生が戸惑うのは「ななり」です。なんなり、なるなりと、音便変化を戻すことはできますが、『なり』は、断定か伝聞推定かと問われると、詰んでしまいます。

  • 伝聞推定の助動詞「なり」の接続 … 終止形(ただし、ラ変型は連体形)
  • 断定の助動詞「なり」の接続 … 体言、連体形

「なるなり」は、「ラ変型連体形+なり」であり、区別がつきません! そのため、下の語は必ず推量系と覚えます。

古文文法第22位 敬語の敬意の対象

(丁寧、尊敬、謙譲の敬意の方向を言えるか)

① 先生!今日うちに、茨城のおじいさんが来ます

丁寧語は、話者→聞き手への敬意

② 今日、茨城のおじいさんがいらっしゃるって。

尊敬語は、話者→動作の主体への敬意

③ 今日、茨城のおじいさんがいらっしゃるって、先生に申し上げたの?

謙譲語は、話者→動作の受け手への敬意

敬語嫌いの方が、たくさんいますが、次に書くことを知れば大丈夫!

This is a smart phone./これがスマホだ。

英語では1通りしかない言い方も、日本語ではかなりのバリエーションがあります。

・これがスマホな。

・これがスマホね。

・これがスマホや。

・これがスマホよ。

・これがスマホだお。

・これがスマホだよ。

日本語は、文末をほんの少しアレンジするだけで、気持ちを伝えることができる、便利な言語です。上の例では、太字にした3つの言い方は、愛情を込めた表現です。親が子に、語りかけているイメージがあると思います。

・今日、茨城のおじいさんが来るわよ。(女性が穏やかにものを伝える表現)

・先生!今日、茨城のおじいさんが来ます。(聞き手である先生への気づかいを示す表現)

・今日、茨城のおじいさんがいらっしゃるって。(おじいさんへの気づかいを示す表現)

このように、敬語は、文末で相手への気づかいを簡単に示すことができる、便利な表現です。まず、敬語を「特別視」する、意識を取り払っておきましょう。

例えば、母が子に「明日、いらっしゃるって!」と伝えるだけで、状況が整えば、子どもは、おじいさんが来ることがわかります。このように、敬語は主語を省略し、スムーズに会話を進める機能があります。古文は基本的には、広く読まれることを想定せず、身内が読むことを意図しています。そのため、スムーズさを優先して、敬語を使えば主語はなくてもわかるよね?という、書き方をします。そのため、敬語のマスターを避けてしまうと、誰が何をしているのか分からなくなり、古文が一生分からなくなってしまいます。

古文文法第23位 丁寧語は2語

(網羅できるか)

侍り・候ふ

訳あります、おります(2語共通)

丁寧語は、聞き手または読者への心づかい(敬意)を表します。

(例)「雨の降り侍りつれば……」とて(「雨が降っていましたので……」と言って)

例文では、会話をした人が、聞く人への心づかい(敬意)を示していますね。

丁寧語は、まず侍り(はべり)・候ふ(さぶらふ/さうらふ)を覚えてください。高校では、侍り・候ふは、謙譲語の意味を含め、多義語と教えますが、「まずもっとも大切なことを覚える」「慣れたら足してゆく」 これが成績上位者に共通するワザです。

【必見】頭の悪い生徒に共通するミス

頭の固い先生は、侍り・候ふはもともと謙譲語だから、謙譲語の意味は外せない、と学問の立場から考えます。それは誤りでは、ありませんが、侍り・候ふは丁寧の用法が主流です。ただし、MARCH関関同立以上の大学やセンター試験を受験する場合は、あとから、謙譲の意味を学びましょう。成績の悪い生徒ほど、「どうせ後から覚えるなら、いま覚えてしまいたい」と、講師の指示に従わいません。そして受験期になり、「敬語がこんがらかって分からない!助けてください」と申し出てくるケースが、非常に多いです。大きな木は、必ず幹から育っていきます。

高校受験までなら、知識は詰め込んでも正解できました。しかし、そのやり方は大学受験では通用しません!まず基本を押さえ、文章や問題を解くなかで慣れていき、本当に理解する、という手順が必須です。そして、問題を問いてゆくなかで、基本では正解できない場面に出会います。そのときに、疑問を感じながら、調べてみます。するとこの知識は、あれ?という気持ちが動機にあるため印象に残り、かつ具体的な問題と関連づくため、驚くほど簡単に頭に入ります。成績の良い生徒は、ほぼこの方法を使っています。

頭の悪い生徒に共通するミス、という不適切なタイトルにしたのは、ぜひここで、「まずもっとも大切なことを覚える」「慣れたら足してゆく」の手順を押さえてほしかったためです。この記事では、ここでしか説明しませんので、ぜひ読み返してみてください!

古文文法第24位 尊敬語は身体系の6系統

(網羅できるか)

思す・ご覧ず・聞こす・仰す・給ふ・おはす

お思いになる・ご覧になる・お聞きになる・おっしゃる・お渡しになる・いらっしゃる

尊敬語は、動作の主体への心づかい(敬意)を表します。

(例)御文の、御身も放たず御覧じける(手紙で、肌身離さず、ご覧になっていたもの)

肌身離さず、ときどき見ているメッセージを持っている人もいるかもしれません。例文では、「見ている」人が尊敬に値することがわかります。例えば、天皇などです。古文の世界では、天皇は、現代の首相の役割も果たしていた、国の最高責任者でした。

敬語

尊敬語は、高貴な人が動作の主体になります。「動作」ということは、基本的には体の一部に関係する語が多くなります。したがって、まず自分の頭に手を当てて「思す(おぼす)」と口にし、目=ご覧ず、耳=聞こす。口=仰す(おほす)、手=給ふ、足=おはす、と覚えていけば簡単です。

尊敬語は、もう少しありますが、まず覚えるべき語句は上の6語にすぎません。口語訳(現代語訳)は以下の通りです。

古文 尊敬語

(例)こちらにおはすお方をどなたと心得る

時代劇「水戸黄門」では、お付きの武士が言う、上のフレーズが、決めゼリフになっています。訳すと「こちらにいらっしゃるお方が、どなたと分かっているのか」という意味です。

(参考)「聞こす」は、聞こえさす、聞こしめすのような類語を持ち、基本的には、語数が増えるほど、尊敬の気持ちが強くなります。

(参考)聞こす、聞こえさす、聞こしめすは、謙譲語の「聞こゆ」とは、全く別物です。この混同が、敬語を苦手にする、ひとつの要因です。

古文文法第25位 謙譲語は神社系の6語

(網羅できるか)

参る  奉る  申す

まかる 賜はる 承る

訳 参上する・差し上げる・申し上げる

訳 退出する・頂く・伺う

謙譲語は、動作の受け手への敬意です。先輩に申し上げる、のように、「言う」という動作をキャッチする人を動作の受けてと言います。

真っ先に覚えておくべき謙譲語はわずか6語です。動作の受け手が尊敬の対象となるということは、神社のイメージを持つと上手く記憶できます。

謙譲語

神社に参った場合、まず「お賽銭」を神様に差し上げます。次に願い事を申し上げます。神社に行くイメージを持ち、参る、奉る、申すが謙譲語であることを、暗記してください。

23位の、【必見】頭の悪い生徒に共通するミスで、強調したため繰り返しませんが、基本的な事項は口をついて出るまで徹底します。例えば、基本的な尊敬語6語は?基本的な謙譲語6語は?と聞かれた場合、瞬時に応えられるようにします。応用的な事項は、時間をかければ答えられる程度、選択肢にあれば選べる程度で構いません。成績の悪い生徒ほど、覚え方に強弱がない傾向があります。成績の良い生徒は、徹底的に理解している事項、大ざっぱにつかんでいる事項が、かなりはっきりしています。

謙譲語

「まかる 賜はる 承る」の3語は、「参る  奉る  申す」の反対となります。「まかる 賜はる 承る」の口語訳は、「退出する 頂く 伺う」となります。

22~25位の簡単な練習

出世街道から外れ、京都から遠く離れた千葉の地方官を勤める父母と娘の家に、京都から将来有望な、若くて偉い役人がやってきた話です。父母(どちらかと言うと母)の期待通り、役人は娘に興味を持ちます。

なお文中の「給ふ」は、「お渡しになる」ではなく、「~しなさる」という補助動詞の用法です。場面は、若くて偉い役人が滞在している、客間のような場所と考えてください。

つとめて、御文やら給はんも、せん方のおはしまさねば、いと心もとなくて過ぐし給ひけるに、主人(あるじ)のまゐり給うて、「昨日の浦風は、御身には染ませ給はぬや。いと心もとなくて」と

※御文やる=手紙を贈る

① 敬語の種類と、誰に対する敬意かを答えなさい。

② 敬語の種類と、誰に対する敬意かを答えなさい。

③ 敬語の種類と、誰に対する敬意かを答えなさい。

語群:尊敬語 謙譲語 (若くて偉い)役人 父(主人) 娘

【正解】

① 尊敬語 (若くて偉い)役人

② 謙譲語 (若くて偉い)役人

③ 尊敬語  父(主人)

【口語訳】

(訳)翌朝、役人はお手紙を贈らせようとなさるものの、方法がないので、非常にそわそわした気持ちでお過ごしになられていたところ、主人が(役人のところへ)参上しなさって、「昨日の海風は、お体に触られませんでしたか?とても心配で」と

古文文法第26位 接続助詞を・に・が・ど・ばの用法

(3用法を言えるか)

① 接続助詞は、通常「 、」の前に来る(約7割)。

② ト、ノデ、ガの全部または一部の用法があると、押さえればよい。

※それぞれ、単純接続、順接の確定条件、逆接の確定条件と呼ぶ。

③ 接続助詞「て」も押さえる。主語が変わらないことに注意。

接続助詞は、助動詞ほど問われませんが、助詞の中では重要で、読解力を左右します。通常は次のように教えます。

接続助詞「を」《接続》活用語の連体形に付く。まれに体言に付く。
①〔逆接の確定条件〕…のに。…けれども。
②〔順接の確定条件〕…ので。…から。
③〔単純接続〕…と。…ところ。…が。

しかしながら、これらを「を・に・が・ど・ば」の5種類につき、それぞれ覚える時間があるなら、暗記事項が桁違いに多い、英語学習に回すべきです。

接続助詞は、読点(、)の前に多く、「を・に・が・ど・ば」の5種類あり、訳語はト、ノデ、ガ(の全部または一部)。

これだけを知っておけば、まずは十分です(受験までに時間切れになった場合、これ以上深めなくても、大きな問題はありません)。なお、単純接続、順接の確定条件、逆接の確定条件といった用語は、高校の定期テストで好んで問われますが、入試では多くは問われません。

鬼

「を・に・が・ど・ば」は、鬼がドバッと出てきたイメージで覚えます。穴やドアから、100体くらい出てくるイメージを持つと、覚えやすいです。イメージで暗記する場合、大げさにするのがコツです。

つとめて、御文やら給はんも、せん方のおはしまさね、いと心もとなくて過ぐし給ひける、主人(あるじ)のまゐり給う、「昨日の浦風は、御身には染ませ給はぬにや。いと心もとなくて」と

(訳)翌朝、役人はお手紙を贈らせようとなさるものの、方法がないので、非常にそわそわした気持ちでお過ごしになられている、主人が(役人のところへ)参上しなさって、「昨日の海風は、お体に触られませんでしたか?とても心配で」と

※正確には、過去の助動詞があるため「お過ごしになられていたところ」と、応用して訳します。

※「を・に・が・ど・ば」=「ト、ノデ、ガ」で大枠は問題ないですが、27位は押さえましょう。

古文文法第27位 已然+ば

(最低2種類の訳を言えるか)

① ノデ、ト

② ~スルトイツモ

「已然形+ば」は、高校で、全員がまだ古文を苦手と感じていない段階で習うため、覚えている人が多い構文です。「ノデ、カラ、ト、スルトイツモ」のように暗記していれば、そのままで構いませんが、これから覚える方は、まずは①のみで構いません。

(例)それを見れば(=それを見る)、三寸ばかりなる人、いとうつくしうてゐたり。

「未然形+ば」は、現代語や英語のifと同じ、「モシ~ナラバ」ですので、重要度ベスト40からは外してありますが、念のため思い出しておいてください。未然は、まだそうなっていないという意味ですので、仮定を表します。

(例)世の中にたえて桜のなかりせば(=もし全く桜がないとすれ)春の心はのどけからまし

古文文法第28位 助動詞る・らる と す・さす

(意味を言えるか。応用として判別の仕方を言えるか)

① る・らるの意味は自可受尊(=自発・可能・受身・尊敬)

② 識別は文脈判断(ただし「可能」は平安期までは打消しを伴う確率が極めて高い、「自発」は感情に関連する語につく確率がある程度高い、この2点は押さえておくと便利)

③ す・さすの意味は、使役・尊敬

目覚め

助動詞る・らる、す・さすは、高校の古文では、もっとも早い段階で学習します。しかし、ほとんどの用法が現代語に残っていますので、優先度はそれほど高くはありません。

現代語の例(る・らる)

自発 目が覚める
可能 食べられるキノコ
受身 上級生に叱られた
尊敬 校長が訪ねられた場所

現代語の例(す・さす)

使役 下級生を行かせる

古文のる、らるの意味は、自可受尊と覚えている受験生が多いようです。何度か言えば、覚えられそうですね。高校では、現代語と似ていて親しみやすいという理由で、る・らるを初めに教えますが、1度に活用表、接続、意味、細かい意味の識別法を、一気に重要度に差をつけず教え込むので、覚えられず古文嫌いが量産される傾向があります。

る・らるの識別について

る・らるの識別法が出回っていますが、うまく当てはまらない場合も多く、文脈判断です。「可能」は平安期までは打消しを伴う確率が極めて高い、「自発」は感情に関連する語につく確率がある程度高い。この程度に留めておいて構いません。

(例)見捨てたてまつる悲しくて、人知れずうち泣か

「泣く」は感情に関連する語ですので、「自然にちょっと涙が出てきた」(自発)と訳します。

(例)(帝は)来し方行く末 思し召さ

助動詞る・らるについて、「主語に身分が高い人が来ると尊敬」という識別法が出回っています。しかし、上の例文では、自発の訳が適当で、ひっかけ問題の対象となっています。「自発」は感情に関連する語につく確率がある程度高いことは、押さえておきたいです。しかし、この法則も絶対ではなく、「第一の人に……思はれむとこそ」(1番目の女として思われたいと)のように、感情に関連する語についても、受身のような場合があります。る・らるの識別は、あくまで文脈判断です。

古文文法第29位 願望want to(約4語) 

(網羅できるか)

 願望want toの意味を持つ、助動詞や助詞は4語あります

・まほし

・たし

・てしがな、にしがな(助詞)

・ばや(助詞)

願望(want to)の助動詞、助詞については、参考書には接続まで掲載されていますが、まずは上の項目を覚えておけば十分です。問題を解き、気になった際に、接続などを徐々に覚えていきましょう。暗記事項に時間を割く生徒が目立ちますが、それよりも暗記項目は原則(木の幹)にとどめ、早期に問題演習をスタートさせたほうが得策です。暗記事項だけで解ける問題は少なく、また問題演習をしながら、木の幹に枝葉を足してゆく覚え方は、非常に楽で、かつ忘れにくい特徴を持ちます。

接続は、始めに無理に覚えなくても、おおまかに次のように押さえましょう。

「行く」を、願望want toの意味に変える場合は?

行かまほし・行きたし・行きてしがな・行かばや

簡単に言えば、上の四角の中だけ覚えれば、十分です。「行く」は、行か(a)ずより四段活用(説明はこちらの【3】)ですので、か/き/く/く/け/け、と活用します。よって、まほし・ばや=未然形接続、たし・てしがな・=連用形接続、と分かります。願望の助動詞、助詞は、それなりに出題されますが、始めから接続を暗記するほど、時間はかけられません。まずは、上のグレーの四角内の事項だけで、読解や入試問題とは戦えます。

なお「しがな」「がな」は、わざわざ覚えなくても、「てしがな」の一部と考えれば押さえられます。

古文文法第30位 願望want A to do(1語)、wantA(1語)

(網羅できるか)

願望want A to do = なむ

wantA = もがな

ミッキーマウス 雲

「なむ」は、自分でなく、他人やものがこうなってほしいという場合に使います。「もがな」は直前に欲しいものを置ける珍しい助詞です。現代風に言えば、「新しいスマホもがな」というように使えます。スマホを手にして「新しいスマホもがな」を、数日言い続ければ覚えられますよね。暗記は、いまと結びつける、自分の行動や身の周りのものと結びつける、しばらく繰り返す、が重要です!

29位~30位の、願望系の全体像は、TDL行きたい!を、現代語風の古文に訳せれば、数分で押さえられます。

TDL行かまほし

TDL行きたし

TDL行きてしがな

TDL行かばや

誰かTDL行かなむ(=誰かTDLに一緒に行ってほしい)

TDLもがな(=TDLに行きたい)

もし、現代語風の古文に違和感があれば、桜を見たい!がおすすめです。

桜見まほし=桜見たし=桜見てしがな=桜見ばや=桜咲かなむ=桜もがな

意外かもしれませんが、「桜もがな」だけで、桜を見たいと訳して構いません。

(参考)誰かTDL行かなむ/桜咲かなむ を知っていれば、願望(他社へのあつらえ)の助動詞「なむ」は、未然形接続であることも、押さえられます。なむの識別は、頻出で、連用形接続の場合、別の語になります。

桜咲かなむ = 桜が咲いてほしい

桜咲きなむ = きっと桜が咲くだろ(完了の助動詞「ぬ」の未然形+推量の助動詞「む」の終止形)

21位から30位で、古文文法の超頻出エリアは終わりです。31位から40位も頻出ですが、30位までの理解でも、相当解ける問題は増えてきます。

古文文法第31位 序詞、掛詞、縁語の基本用法

(全て登場する百人一首を1つ言えるか)

和歌の序詞、掛詞、縁語は、頻出ですが、難しく感じます。

難波(なには)潟 みじかき芦の ふしの間も 逢はでこの世を 過ぐしてよとや

しかし、序詞、掛詞、縁語は上の和歌1首で全て押さえられます。上の和歌は、百人一首の19番です。この3つの技巧が全て出てくる和歌で1番はじめに出てくる和歌です。百人一首は、1番から学び、途中で挫折する方が多いため、19番なら薄っすらと覚えている方もいるかと思います。

序詞、掛詞、縁語は、教科書や参考書の説明の手順が悪いだけで、実は簡単です。これは別記事で説明する予定です。

完成後、ここにリンクを張ります。

古文文法第32位 枕詞

(重要なものを指摘できるか)

枕詞は、中学では重要視される傾向がありますが、大学入試では序詞、掛詞、縁語に比べると、出題頻度が落ちます。主な枕詞を、ざっと押さえましょう。時間に余裕が無い限り、完全な暗記までは必要ないでしょう。

あおによし 奈良
ひさかたの 空・光 (久しぶりのと訳さないこと)
あしびきの 山
あかねさす 紫・日・照る
たらちねの 母
あづさゆみ はる・ひく
あまさかる ひな・日
あらたまの 年・月・春
いはばしる 垂水・滝
うつせみの 命・世・身
からころも 着る・裾・袖
くさまくら 旅・露
しろたへの 衣・袖・雪・雲
ぬばたまの 黒・夜・夢
ちはやぶる 神

枕詞の本質は、敬うべき対象を表す言葉の上につく、まさにお客様に出す「良い枕」のようなものです。例えば、神様がやってきたら、かならず「ちはやぶる」という枕を用意します。和歌の歌い手が、その場その場で考えるものではなく、決まりごとであり、5文字が中心です。

枕詞ちはやぶるは、もともとは、荒々しいという意味を込めて使われていたと考えられますが、時代とともに、和歌の歌い手は、何も考えずに添えるようになりました。歌い手が何も考えていない以上、訳すのはおかしいので、入試では訳しません。なお、マンガでは、ちはやぶるを、ちはやふるに少し変えていますが、荒々しい、勢いが強いという意味で、名づけられています。

ちはやふる

出典:ちはやふる(末次由紀/講談社)


楽天:ちはやふる(1)

Amazon:ちはやふる(1)

古文文法第33位 な~そ、え~ず 

(訳出できるか)

①「な~そ」は、現代語の「~する」に残っている。意味は、禁止(~しないでくれ)。

②「え~ず(打消し)」は、「ありな~い」に残っている。意味は、不可能(~できない)。

(例)物知らぬことのたまひ(子どもじみたことをおっしゃらないでくれ)

(例)人のそしりをもはばからせたまは(天皇は、批判の声に心を配ることもできず)

古文文法第34位 「だに」の用法(2用法)

(基本的な訳語を言えるか。応用として後続内容で訳し分けができるか。

① だに・すら=サエ さへ=マデモ の基本訳をまず絶対に暗記する。

② だに + 打消・否定的内容 は ①

③ だに + 願望・肯定的内容 は 例外で「セメテ~ダケデモ」と訳す。

ダニ

だに・すら・さへ の3語は、似た用法を持ちますが、「だに」がもっとも問われます。そして、辞書を見るとそれぞれの訳語が複数ありますが、受験では「だに・すら=サエ さへ=マデモ」を覚えておけば、選択肢・記述とも失点する率はかなり低くなります。

(例)ほたるばかりの光だになし。【「なし」は打ち消し】ほたる程の光さえない。

(例)散りぬとも香をだに残せ、梅の花 【「残せ」は願望】散ってしまうとしても、せめて香りだけでも残せ、梅の花よ。

(例)玉の男御子さへ生まれ給ひぬ (訳)美しい玉のような男の子までも生まれなさった《「男の子さえ」と訳すと受験では×です。古文と変わらず、訳していないことになるからです。選択肢形式でも「さえ」は用意されません》

応用:「だに」の本質
②で挙げた「だに」は、「aだに」の形をとすると、常にラージAを類推させる機能があります。
ほたるばかりの光だになし → 暗に、ましてや月の光など言うまでもなく存在しない、という意味を含みます。

古文文法第35位 「つよいおすさかだつ」 は 完全否定(まったく)

(網羅できるか)

つ よ い お す さ か だ つ + 打消し = 全く~ない

呼応の副詞は、現代語では「全然…ない」のように、呼べば応える関係をつくる副詞です。全然(呼べば)…ない(応える)。呼応の副詞を覚えておくことは、読解力に貢献するため、受験では非常によく問われます。頻出の呼応の副詞とその意味を暗記しておくだけです。覚え方は「強いオス逆立つ」

やつや

 … 該当なし(語呂合わせの都合)。「い」はいない。
ほかた
べて
らに
けて
えて … だ → た。「たへて」ではない。
ゆ … 「つ」は2つあります。

古今異義語の「おほかた」「さらに」「たえて」には特に注意します。

(例)おほかためぐらざりければ ×(水車が)だいたいにおいて回らなかったので ◯全く回らなかったので

(例)世の中にたえて桜のなかりせば ×絶えてしまって桜がなかったら ◯全く桜がなかったら

重要なポイントは、「おす」と暗記することです。「を」は全否定ではありません。

をさをさ … ず ×全く…ない ◯ほとんど…ない

古文文法第36位 係り結びの応用(逆接、懸念) 

(逆接の1語、懸念の2語句を言えるか)

古文文法第13位 係り結びの基本

① 係助詞は ぞ・なむ・や・か・こそ

② 結びは基本は連体形。「こそ」はこっそり已然系。

③ ぞ・なむ・こそ は「!」のイメージ(強意)。や・か は「?」(疑問)と「?!」(反語)のイメージ。

※※難関大学受験レベルでは「は」「も」も係助詞と覚えます。

係り結びの法則は、第13位で学習しました。難関大やセンター試験では、逆接・懸念の用法が狙われます。

①「こそ」は強意以外に逆接もある。

②「もぞ…連体形」「もそこ…已然形」は …したら心配だ

(例)人こそ見えね 秋は来にけり(人の姿は見えない、秋はやって来たのだなあ)

(例)門(かど)よくさし(=閉メル)てよ。雨もぞ降る。(雨が降ると心配だ)

※もそ、もこその後に来る語に対する、不安や懸念を表します。前の語ではありません。

×雨が心配だ ◯降ることが心配だ

古文文法第37位 同格の「の」

(どのような場合に同格になるかと、訳語を言えるか)

①「の」のしばらく後に、意味不明の連体形がある場合、同格。

※直後が体言でもない、係り結びでもない

②「で」という訳語を覚える。

黒き衣着たる、ひとり参りて、

→「たる」が連体形になっている理由が不明 →(訳)僧で、黒い服を着た人が……

(注)英語の同格のthatと同じ。連体形は、節の終了の合図のようなもの。

A monk (that is in black clothes) came and……

古文文法第38位 AをBみ

(訳出できるか)

①訳は「AがBなので」

②Bは形容詞の語幹。語幹用法として「あなかま」(アアヤカマシイ)、「あなかしこ」(アアオソレオオイ)にも注意。

※かまし(形)やかましい、かしこし(形)恐れ多い

(例)瀬み 岩にせかるる 滝川の われても末に 逢はむとぞ思ふ

瀬の流れが速いので、岩にせき止められた急流は、別れてもいつかは、また出会う。私たちも同じように、またいつか出会いたいと思うのです。

古文文法第39位 サ・カ・ナ変、ラ変、上一段の動詞

(網羅できるか)

①サ変は、す・おはす・様々な語+す(対面す、ご覧ず、念ずなど)

②カ変は、来

③サ変は、死ぬ・往ぬ(去ぬ)

④ラ変は、あり、をり、はべり、いまそがり

⑤上一段は、きみにいゐひ+る。ただし、「ゐる」として居る・率るが頻出し、射るとの混同に注意。

中学の範囲が多く含まれるため、基本ですが順位は下げてあります。

古文文法第40位 四段、下二段があれば、下二段は使役か謙譲

(頼む、かづく、給ふの分析ができるか)

(例)今はこの世のことを思ひたまへねば

「ね」は打消「ず」ですので、接続は未然形。通常なら「たまはね」となりそうです。「給ふ」には、四段と下二段があることが分かります。下二段の場合、意味は使役か謙譲です

口語訳:今は現世のことは考えさせていただきませんので。

(例)……紅葉葉は 風のかづくる 錦なりけり

「錦」は体言(名詞)ですので、接続は連体形。通常なら「かづく(錦)」となりそうです。「かづく」(=被る)には、四段と下二段があることが分かります。

口語訳:紅葉の葉は、風が被せる錦の着物であることよ

参考書の紹介

古文文法に関しては、当サイトの情報と、高校で配布される古文文法書だけで十分です。古文文法書は、網羅性が高いので辞書としても使えますが、量が多すぎて、覚えられません。それを当サイトが補う形です。しかしながら、冊子形式も便利なものですので、2冊良書を紹介いたします。

(1)望月光 古典文法講義の実況中継①② 当サイトの古文文法ベスト40よりは、少し多いですが、参考書としてはかなり絞り込んであります。当サイトと説明の手順が異なるため、読み比べて頂くと、知識が深まっていきます。

(2)土屋の古文公式222 電車で立ち読みできるような冊子です。古文文法の基礎、標準が固まり、少し興味が出て、深めてみたいときにおすすめです。苦手な段階では向きませんが、標準から応用の段階におすすめです。

日本史の学習法はこちら
英語の学習法はこちら

古文文法 21位~40位のまとめ

古文文法第21位 「なめり」などの理解

(戻し方が分かるか。重要なのは下に来る語の文法的意味)

①「なめり」は、なんめり、なるめりと戻し、下の語は必ず推量系で、上の語は原則それ以外。

②「る」が欠落した感じ+推量系の助動詞。あかざたな+なり・めり が多い。

例 駿河の国にあなる山=静岡にあるという山=富士山

古文文法第22位 敬語の敬意の対象

(丁寧、尊敬、謙譲の敬意の方向を言えるか)

① 先生!今日うちに、茨城のおじいさんが来ます

丁寧語は、話者→聞き手への敬意

② 今日、茨城のおじいさんがいらっしゃるって。

尊敬語は、話者→動作の主体への敬意

③ 今日、茨城のおじいさんがいらっしゃるって、先生に申し上げたの?

謙譲語は、話者→動作の受け手への敬意

古文文法第23位 丁寧語は2語

(網羅できるか)

侍り・候ふ

訳あります、おります(2語共通)

古文文法第24位 尊敬語は身体系の6系統

(網羅できるか)

思す・ご覧ず・聞こす・仰す・給ふ・おはす

お思いになる・ご覧になる・お聞きになる・おっしゃる・お渡しになる・いらっしゃる

古文文法第25位 謙譲語は神社系の6語

(網羅できるか)

参る  奉る  申す

まかる 賜はる 承る

訳 参上する・差し上げる・申し上げる

訳 退出する・頂く・伺う

古文文法第26位 接続助詞を・に・が・ど・ばの用法

(3用法を言えるか)

① 接続助詞は、通常「 、」の前に来る(約7割)。

② ト、ノデ、ガの全部または一部の用法があると、押さえればよい。

※それぞれ、単純接続、順接の確定条件、逆接の確定条件と呼ぶ。

③ 接続助詞「て」も押さえる。主語が変わらないことに注意。

古文文法第27位 已然+ば

(最低2種類の訳を言えるか)

① ノデ、ト

② ~スルトイツモ

古文文法第28位 助動詞る・らる と す・さす

(意味を言えるか。応用として判別の仕方を言えるか)

① る・らるの意味は自可受尊(=自発・可能・受身・尊敬)

② 識別は文脈判断(ただし「可能」は平安期までは打消しを伴う確率が極めて高い、「自発」は感情に関連する語につく確率がある程度高い、この2点は押さえておくと便利)

③ す・さすの意味は、使役・尊敬

古文文法第29位 願望want to(約4語) 

(網羅できるか)

 願望want toの意味を持つ、助動詞や助詞は4語あります

・まほし

・たし

・てしがな、にしがな(助詞)

・ばや(助詞)

古文文法第30位 願望want A to do(1語)、wantA(1語)

(網羅できるか)

願望want A to do = なむ

wantA = もがな

古文文法第31位 序詞、掛詞、縁語の基本用法

(全て登場する百人一首を1つ言えるか)

和歌の序詞、掛詞、縁語は、頻出ですが、難しく感じます。

難波(なには)潟 みじかき芦の ふしの間も 逢はでこの世を 過ぐしてよとや

しかし、序詞、掛詞、縁語は上の和歌1首で全て押さえられます。上の和歌は、百人一首の19番です。この3つの技巧が全て出てくる和歌で1番はじめに出てくる和歌です。百人一首は、1番から学び、途中で挫折する方が多いため、19番なら薄っすらと覚えている方もいるかと思います。

序詞、掛詞、縁語は、教科書や参考書の説明の手順が悪いだけで、実は簡単です。これは別記事で説明する予定です。

完成後、ここにリンクを張ります。

古文文法第32位 枕詞

(重要なものを指摘できるか)

枕詞は、中学では重要視される傾向がありますが、大学入試では序詞、掛詞、縁語に比べると、出題頻度が落ちます。主な枕詞を、ざっと押さえましょう。時間に余裕が無い限り、完全な暗記までは必要ないでしょう。

あおによし 奈良
ひさかたの 空・光 (久しぶりのと訳さないこと)
あしびきの 山
あかねさす 紫・日・照る
たらちねの 母
あづさゆみ はる・ひく
あまさかる ひな・日
あらたまの 年・月・春
いはばしる 垂水・滝
うつせみの 命・世・身
からころも 着る・裾・袖
くさまくら 旅・露
しろたへの 衣・袖・雪・雲
ぬばたまの 黒・夜・夢
ちはやぶる 神

古文文法第33位 な~そ、え~ず 

(訳出できるか)

①「な~そ」は、現代語の「~する」に残っている。意味は、禁止(~しないでくれ)。

②「え~ず(打消し)」は、「ありな~い」に残っている。意味は、不可能(~できない)。

古文文法第34位 「だに」の用法(2用法)

(基本的な訳語を言えるか。応用として後続内容で訳し分けができるか。

① だに・すら=サエ さへ=マデモ の基本訳をまず絶対に暗記する。

② だに + 打消・否定的内容 は ①

③ だに + 願望・肯定的内容 は 例外で「セメテ~ダケデモ」と訳す。

古文文法第35位 「つよいおすさかだつ」 は 完全否定(まったく)

(網羅できるか)

つ よ い お す さ か だ つ + 打消し = 全く~ない

古文文法第36位 係り結びの応用(逆接、懸念) 

(逆接の1語、懸念の2語句を言えるか)

①「こそ」は強意以外に逆接もある。

②「もぞ…連体形」「もそこ…已然形」は …したら心配だ

古文文法第37位 同格の「の」

(どのような場合に同格になるかと、訳語を言えるか)

①「の」のしばらく後に、意味不明の連体形がある場合、同格。

※直後が体言でもない、係り結びでもない

②「で」という訳語を覚える。

古文文法第38位 AをBみ

(訳出できるか)

①訳は「AがBなので」

②Bは形容詞の語幹。語幹用法として「あなかま」(アアヤカマシイ)、「あなかしこ」(アアオソレオオイ)にも注意。

※かまし(形)やかましい、かしこし(形)恐れ多い

古文文法第39位 サ・カ・ナ変、ラ変、上一段の動詞

(網羅できるか)

①サ変は、す・おはす・様々な語+す(対面す、ご覧ず、念ずなど)

②カ変は、来

③サ変は、死ぬ・往ぬ(去ぬ)

④ラ変は、あり、をり、はべり、いまそがり

⑤上一段は、きみにいゐひ+る。ただし、「ゐる」として居る・率るが頻出し、射るとの混同に注意。

古文文法第40位 四段、下二段があれば、下二段は使役か謙譲

(頼む、かづく、給ふの分析ができるか)

(例)今はこの世のことを思ひたまへねば

「ね」は打消「ず」ですので、接続は未然形。通常なら「たまはね」となりそうです。「給ふ」には、四段と下二段があることが分かります。下二段の場合、意味は使役か謙譲です

口語訳:今は現世のことは考えさせていただきませんので。


コメント

  1. ゴン より:

    この記事、古文文法重要度ベスト40の後半はありますか?

  2. 受験ネット より:

    ゴン様

    コメントありがとうございます。
    後半についてのお問合わせが、複数ありましたので、近日中に公開いたします。
    しばらくお待ちください。

  3. 古文苦手 より:

    とても参考になりました!ありがとうございます!

  4. 匿名 より:

    三台→三大
    再頻出→最頻出(17位)

  5. カイジ より:

    古文単語に関する記事をお願いします。いつもありがとうございます。

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