古文助動詞の覚え方|接続・意味・活用を歌などで1分で暗記!


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古文の助動詞の暗記量が多過ぎるのですが、よい覚え方はありませんか?


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時事:古文ゴロゴの東進・板尾先生が逮捕されたんだが、古文単語ゴロゴってそもそも使えるの?




古文助動詞で覚えるべきことは3種類

そもそも古文の助動詞では、何を覚えれば良いのでしょうか?


答えは、①接続、②意味、③活用表です。この3つを予備校講師は「助動詞の3要素」と呼び、暗記を徹底しています。

なお、接続とは、上にくる語の活用形です。現代語でも、「行き(連用形)たい」と表現できるように、現代語の助動詞「たい」は、連用形接続です。

やってはいけない暗記法

高校の古文の教科書の一覧表や、副読本に書いてあることを、そのまま暗記するには何年もかかります。もっと効率よい方法があります。


また、YouTubeで出回る、教科書や副読本に書いてあることをそのまま歌で暗記する方法は、本質を外している部分があり、入試には対応できません。

助動詞の接続の暗記法

助動詞の接続は、単純暗記しか方法がなく、歌で暗記するのが1番効率的です。

助動詞の接続とは、すぐ上に来る語の活用形を指します。打消の助動詞「ず」は、未然形接続ですので、「行か(未然形)ず」となります。


歌で接続を覚えるときには、連体形接続は後回しでも構いません。連体形接続には、断定「なり」断定「たり」比況「ごとし」しかありません。「たり」「 ごとし」の出題頻度はかなり低く、「なり」は「なりの識別」を学習するときに必ず覚えるからです。いまは、「断定なりの接続は連体形!」これだけ覚えればOKです。

はじめに覚えるべき助動詞の接続

  • (未然形接続)む・ず・むず・じ・しむ・まし・まほし 
    る・らる・す・さす・り・り・り
  • (連用形接続)つ・ぬ・たり・けり・たし・たし・き・けむ
  • (終止形)らむ・べし・まじ・らし・なり・めり

上の覚え方は、♪もしもし亀よで始まる「うさぎとかめ」の歌にあてはまります。多少音符が余るため、「り」「たし」 は繰り返しています。


歌い方のヒント

[未]む・ず・むーず・じ・しむ・まし・まほしー
□□□も・し・もーし・か・めよ・かめ・さんよー

[未]るー・らる・すー・さす・りー・りー・りー
□□□せー・かい・のー・うちで・おま・えー・ほど-

[用]つ・ぬ・たり・けーり・たし・たし・き・けむー
□□□あ・ゆ・みの・のー□・ろい・もの・は・ないー

[終]らーむ・べーし・まーじ・らし・なーり□・めりー
□□□どー□・しーて・そん□・なに・のろいの・かー

① 連体形接続については、「断定なりの接続は連体形!」だけ覚えておけばよいですが、最後につけ加えてもOKです。

[終]どー・し-て・そん・なり・たーり・ごとしー
□□□□□どー・しーて・そん・なに・のろいの・かー

② 完了の「り」は未然形接続に入れていますが、正確にはサ変未然、四段命令形です(四段已然形というのは古い説です)。以前は、さみ(サ未)しい(四已)リカちゃんと覚えていましたが、現在は「さみ(サ未)しめ(四命)なリカちゃん」と暗記してください。

③ 終止形接続の助動詞は、ラ変型の場合、連体形につくという例外があります。頭の隅に軽く置いておいてください。

④ 上の歌は、助動詞のリストを兼ねています。白紙に書き出し、知識を確認できますので、大変便利です。とくに、終止形接続の「らむ・べし・まじ・らし・なり・めり」は重要です。現代語にも「らしい」とあるように、全て推量系の助動詞です。

※ほかに、未然形接続の「む」「むず」「じ」「まし」と、連用形接続の「けむ」も推量系です。

意味をわざわざ覚え直す暗記法もありますが、♪もしもし亀よの方法なら、同時に頻出の「推量系の助動詞」の暗記が終わっているという優れた方法です。

助動詞の意味の暗記法

古文の助動詞の意味を、教科書や文法書に出てくる通りにすべて暗記する必要は、全くありません。歌も必要ありません。

まず、上で紹介した助動詞の接続の歌は、助動詞のリストを兼ねていますので、書きだしてみます。

[未]む・ず・むず・じ・しむ・まし・まほし
[未]る・らる・す・さす・り(り)(り)
[用]つ・ぬ・たり・けり・たし(たし)・き・けむ
[終]らむ・べし・まじ・らし・なり・めり

助動詞の意味としてまず押さえたいのは、時制系です。つまり、過去、完了、推量(=未来)を、英語と同様の考え方で押さえます。

過去=き・けり、完了=つ・ぬ・たり・り、推量=終止形接続の全て+む・むず・じ・まし+けむ

[未]・ず・むず・しむ・まし・まほし
[未]る・らる・す・さす・り(り)(り)
[用]つ・ぬ・たり・けりたし(たし)き・けむ
[終]らむ・べし・まじ・らし・なり・めり

すると、残りはわずか、しかも現代語に残っているものがメインになります。

  • 「ず」は、言うまでもなく打消。
  • 「まほし」は、語源を「欲し」とする説もあり、願望。
  • 「る・らる」は現代語と同じ。目が覚める(=自発)、食べられるきのこ(=可能)、悪口を言われる(=受身)、話をされる(=尊敬)。
  • 「す・さす」は現代語とほぼ同じ。

助動詞の意味の暗記は以上でOKです。しむ(使役)は後回しでも良いですが、「SIM(しむ)カード、差し込ませるのは、使役です」を10回も言えば覚えられるでしょう。

助動詞の意味の暗記の手順
  • 1
    助動詞の接続を歌で暗記
    終止形接続は、全て推量系です。
  • 2
    時制(過去・完了・推量)の助動詞を暗記
    英語の自制と同様に、重要です。
  • 3
    ほかはほぼ現代語に残っている
    ず、まほし、る・らる、す・さす

助動詞の意味 まず系統を押さえ、つぎに細かな意味を押さえる

古文では、助動詞の意味はおおまかな系統と、細かな意味に分かれます。系統とは「文系」のようなもので、さらに文学部、経済学部などに分かれるのと同じです。

古文学習では、まず系統を押さえるのが、効率の良い勉強法です。

系統細かな意味細かな意味(後回し)
過去・き … (直接)過去
・けり … (間接)過去、詠嘆
完了・つ、ぬ … 完了、強意(確述)
・たり、り … 完了、存続
推量《優先1位》
・べし=should=スイカトメテ
・む=will=スイカカエ
・まし=would=反実仮想

《優先2位》
・なり=音あり=伝聞・推定
・めり=見あり=推量など
《優先3位》
・まじ=should not=打消推量など
・じ=will not=打消推量など

《その他》
・らむ … 現在推量など
・けむ … 過去推量など
・らし … 推定
・むず … むと同じ

推量の《その他》のランクは、無理に覚えず、問題を解きながら出てきたら覚えれば十分です。「らし」は現代語と同じため、問われる頻度はかなり低いです。

《優先1位》のむ・べしについては、下のページにわかりやすい説明があります。

くわしく説明 【簡単古文】推量の助動詞む・べしの識別

助動詞の活用表の暗記法

古文の教科書や文法教材にある、助動詞の活用表を全て暗記する必要はありません。予備校講師の視点で整理すると、わずか3つの知識でマスターできます。

はじめに覚えるべき助動詞の活用表(活用の種類)

  • ① ず・き の活用表だけは丸暗記
  • ② る・らる・す・さす・しむ・つ は下二段
  • ③ 語尾が「む・り・し(じ)」の助動詞は、それぞれ四段・ラ変・形容詞型

【覚え方のヒント】ず・き は、覚えにくい場合、き・ず(傷) と覚えてください。む・り・し は「無利子でし(四)ら(ラ)け(形)た」と覚えてください。

例題 助動詞を正しい形に直せ。
夜更くるまで物語を読みて起きゐ(たり)ば、来(つ)(らむ)方も見え(ず)に、

・たり … ③より、ラ変(ら・り・り・る・れ・れ⇒たら・たり・たり・たる・たる・たれ・たれ)。文脈から已然形+ば、と判断し「たれ」が正解。
・つ … ②より下二段(え・え・う・うる・うれ・えよ⇒て・て・つ・つる・つれ・てよ)。「らむ」は終止形接続のため「つ」が正解。
・らむ … ③より四段(あ・い・う・う・え・え⇒らま・らみ・らむ・らむ・らめ・らめ)。「方」は体言のため連体形となり「らむ」が正解。
・ず … ①より「ず・ず・ず・ぬ・ね・〇(+補助活用はラ変)」と丸暗記。接続助詞「に」は、やや難しいが連体形接続で、助動詞の直前では補助活用となるため、「ざる」が正解。

このように、3つの知識があれば、活用表全体の暗記は必要ありません。

※1 例えば「らむ」は、正確には「〇・〇・らむ・らむ・らめ・〇」ですが、〇の位置は、高校の定期テストで聞かれる程度で、暗記までは必要ありません。

※2 完了の助動詞「ぬ」はナ変型です。わざわざ暗記しなくても、ピンときやすいので外しました。

※3 上の③の例外は「じ・らし・まし・断定なり」です。じ・らし・ましの活用は後回しでよく、断定なりは形容動詞型です。

①ず・き の活用表だけは丸暗記

打消の助動詞「ず」、過去の助動詞「き」は、古文中で非常によく使われるため、特殊型の活用になっています。

英語でも、tell、go、thinkなどよく使う語が、特殊型の変化(不規則変化)をするのと全く同じです。英語では tell, told, told や go, went, gone などを覚えれば読める文章は、非常に増えます。

古文でも、特殊型は、一見面倒ですが、覚えれば読解力は大きく伸びます。

  • 「ず」 … ず・ず・ず・ぬ・ね・○
  • 「き」 … せ・○・き・し・しか・○

入試問題の長文のなかで、「ける」に傍線が引かれれば、「けり」の仲間ではないかとイメージできます。

しかし「し」に傍線が引かれ、これが「き」の仲間だとピンと来る可能性は、活用表を暗記していなければ、ゼロになります。そのため、特殊型の助動詞は、覚えるべき優先順位が高いのです。

②る・らる・す・さす・しむ・つ は下二段

「山が(自然に)見えたとき」を古文で書きたい場合、自発の助動詞 らる を使います。「山見(らる)とき」と書きますが、「らる」 は、とき(体言)の前のため、連体形に変化させる必要があります。

下二段型は、「え・え・う・うる・うれ・えよ」ですので、らるの連体形は「らるる」と分かります。したがって、「山見らるるとき」と書きます。

③語尾が む・り・し(じ) の助動詞は、それぞれ四段・ラ変・形容詞型

語尾が「む」の助動詞は、四段型です。例えば、推量系の助動詞「む」は、四段型(あ・い・う・う・え・え)の活用です。

ま・み・む・む・め・め

上のように書ければ問題はありません。○・○・む・む・め・○ との暗記を指示されていると思いますが、読解や入試問題を解く上で、○の位置の認識が必要なケースは、余りありません。

語尾が「む・り・し」の助動詞は、四段・ラ変・形容詞型、つまり以下のようになります。

  • 語尾が「む」の助動詞は、四段型。(例)推量系の助動詞「む」=ま・み・む・む・め・め
  • 語尾が「り」の助動詞は、ラ変型。(例)過去の助動詞「けり」=けら・けり・けり・ける・けれ・けれ
  • 語尾が「し(じ)」の助動詞は、形容詞型。(例)推量系の助動詞「べし」=べく・べく・べし・べき・べけれ・○

※正確には「○・○・む・む・め・○」「けら・〇・けり・ける・けれ・〇」となりますが、後回しで構いません。

※「ず」「べし」「まじ」には、ラ変型の補助活用(主に下に助動詞が続く場合)があります。例えば、「べく む」「べき とき」は誤りで、「べから む」「べかる とき」が正しい表現です。

【まとめ】古文助動詞の覚え方~意味・接続 歌で即暗記~

古文助動詞の意味は、時制に注目すれば瞬殺。接続は、瞬殺とはいきませんが、1曲ですので、多くの人が1日でクリアします。

古文助動詞のなかで最難関と言える活用表は、助動詞の前の単元の「下二段と四段」「サ・カ・ナ変とラ変」「形容詞型」を覚えているという条件(こちらの記事)はつきますが、そこをクリアーできれば、1日で暗記は可能です。これまで多くの方が挫折してきたのが、嘘のようではないでしょうか?

まず、優先度の高いことを覚える。すると古文が苦でなくなる。自然と応用も覚えたくなってくる。このサイクルが重要で、はじめから詰め込んで挫折する必要はないのです。

はじめに覚えるべき助動詞の意味

  • 過去 き・けり
  • 完了 つ・ぬ・たり・り
  • 推量系(未来形のようなもの) む・べし・まし>なり・めり>けむ・らむ

はじめに覚えるべき助動詞の活用表(活用の種類)

  • ず・き の活用表だけは丸暗記
  • る・らる・す・さす・しむ・つ は下二段
  • 語尾が む・り・し の助動詞は、それぞれ四段・ラ変・形容詞型

※じ・らし・まし は例外。し(じ)で終わっても、形容詞型ではない。

はじめに覚えるべき助動詞の接続

  • (未然形接続)む・ず・むず・じ・しむ・まし・まほし る・らる・す・さす・り・り・り
  • (連用形接続)つ・ぬ・たり・けり・たし・たし・き・けむ
  • (終止形)らむ・べし・まじ・らし・なり・めり

古文をさらに得意にするための映像授業

この記事では、助動詞の3要素である、意味、接続、活用の効率の良い覚え方をお伝えしました。内容を確認しつつ、少し深めるためには、スタディサプリの「高3 古文〜文法編〜 第二講 助動詞(活用と接続)」が非常に有効です。この記事と共通項もありますが、より踏み込んだ状況も分かりやすく説明されています。

※黄色の文字は、当サイトが書き加えました。

過去の助動詞 けり については、この記事と同様、ラ変型としての暗記を勧めています。また、当記事では例外として後回しにした、打消の助動詞 じ や、応用レべルとなる むず も扱われています。当記事の内容を完全にマスターしたうえで、スタディサプリの「高3 古文〜文法編〜 第二講 助動詞(活用と接続)」に進むと、さらに深く理解できます。

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練習問題

花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせまに

(問い)「ながめせしまに」の「し」について、次のように説明しなさい。

(  A  )の助動詞「(  B  )」の(  C  )形

(正解)

  • 名詞「ま(間)」の上にあるから連体形。
  • 連体形に「し」が来るのは、せ・○・き・し・しか・○
  • 終止形が「き」だから、過去の助動詞(き・けり)

したがって、過去の助動詞「き」の連体形となります。

今後の勉強法の流れ

  1. 入門編 → 古文文法の勉強法~入門編~
  2. 古文文法1~20位 → [助動詞中心]頻出ベスト40(前半) +【現在はここ→】この記事
  3. 古文文法21~40位 → [敬語・助詞]頻出ベスト40(後半)

この記事を習熟したあとは、古文文法ベスト40をマスターします。

日本史の学習法はこちら
英語の学習法はこちら

練習用

この記事を毎日1回はチェックし、時間があるときに下の表をうめましょう。古文は、英語と比較すれば50分の1程度の暗記量です。しかしセンター試験では、英語の4分の1もの配点があります。

はじめに覚えるべき助動詞の意味

  • 過去 【  】・【  】
  • 完了 【  】・【  】・【  】・【  】
  • 推量系(未来形のようなもの) 【  ・  ・  】>【  ・  】>【  ・  】
 

過去 き・けり
完了 つ・ぬ・たり・り
推量系(未来形のようなもの) む・べし・まし>なり・めり>けむ・らむ

はじめに覚えるべき助動詞の活用表(活用の種類)

  • ず・き の活用表だけは丸暗記

① ず → 【  ・  ・  ・  ・  ・  】
② き → 【  ・  ・  ・  ・  ・  】

  • 【  ・  ・  ・  ・  ・  】は下二段
  • 語尾が【  ・  ・  】の助動詞は、【  ・  ・  】型
 

ず … ず・ず・ず・ぬ・ね・○
き … せ・○・き・し・しか・○
る・らる・す・さす・しむ・つ は下二段
語尾が「む・り・し」の助動詞は、四段・ラ変・形容詞型

はじめに覚えるべき助動詞の接続

(未然形接続)む・【  ・  ・  ・  ・  ・  】 る・【  ・  ・  ・  ・  ・  】

(連用形接続)つ・【  ・  ・  ・  ・  ・  ・  】

(終止形接続)らむ・【  ・  ・  ・  ・  】

 

(未然形接続)む・ず・むず・じ・しむ・まし・まほし る・らる・す・さす・り・り・り
(連用形接続)つ・ぬ・たり・けり・たし・たし・き・けむ
(終止形接続)らむ・べし・まじ・らし・なり・めり




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