【古文】定期テスト対策予想問題|一般選抜対策も | 受験ネット

【古文】定期テスト対策予想問題|一般選抜対策も

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高校古文の定期テスト対策予想問題を掲載しました。一般選抜対策にも利用できます。ご質問ががれば、コメント欄からどうぞ。

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古文文法&読解問題の解答」

古文の勉強に便利なページです。

Q これから先、古文が本当にできるようになるか不安です。

Q 文法学習がストレスなのですが、よい方法はないでしょうか?

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Q 勉強しても、古文の長文の意味が全く分からないのですが?

宇治拾遺物語・夢買う人(1)問題番号一

一 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(宇治拾遺物語・夢買ふ人)

昔、備中国に群司ありけり。それが子に、ひきのまき人といふ、ありけり。若き男にてありける時、夢を見たりければ、合はせさせ①むとて、夢解きの女のもとに行きて、夢合はせて後、物語してゐたるほどに、人々あまた声して来②なり。国守の御子の太郎君のおはするアなりけり。年は十七、八ばかりの男にておはしけり。A心ばへは知らず、容貌は清げイなり。人 四、五人ばかりB具したり。「これや夢解きの女のもと」と問へば、御供の侍、「これにて候ふ」と言ひて来れば、まき人は上の方の内に入りて部屋のあるに入りて、穴よりのぞきて見れば、この君入り給ひて、「夢をしかじか見つるウなり。いかなるぞ」とて語り聞かす。女聞きて、「よにいみじき夢エなり。必ず大臣まで成り上がり給ふ③べきオなり。返す返すめでたく御覧じて給ふ。Cあなかしこあなかしこ、人に語り給ふな」と申しければ、この君うれしげにて、衣を脱ぎて女に取らせて帰り④ぬ

設問

問一 傍線部①~④の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問二 波線部ア~オの「なり」のうち、他と文法的に異なるものを一つ選びなさい。

問三 二重傍線部A~Cの意味を答えなさい。

宇治拾遺物語・夢買う人(2)問題番号二

二 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(宇治拾遺物語・夢買ふ人)

その折、まき人部屋より出て、女に言ふやう、「夢は取るといふことのある①なり。この君の御夢、我らに取ら②せア給へ。国守は四年過ぎぬれば帰り上り③ぬ。我は国人なれば、いつも長らへてあらむずる上に、郡司の子にてあれば、我をこそ大事に思は④め」と言へば、女、「イのたまは⑤むままに侍る⑥べし。さらば、おはしつる君のごとくにして入り給ひて、その語られつる夢を、つゆも違はず語り給へ」と言へば、まき人喜びて、かの君のありつるやうに入り来て、夢語りをしたれば、女同じやうに言ふ。まき人いとうれしく思ひて、衣を脱ぎて取らせて去り⑦ぬ

設問

問一 傍線部①~⑦の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問二 波線部ア、イの敬語について、敬語の種類と、誰から誰への敬意かを答えなさい。

問三 二重傍線部の意味を答えなさい。

宇治拾遺物語・夢買う人(3)問題番号三

三 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(宇治拾遺物語・夢買ふ人)

その後、書を習ひ読みたれば、ただ通りに通りて、才ある人①になりぬ。おほやけ聞こし召して、試みらるるに、まことに才深くありければ、唐土へ、「物よくよく習へ」とて遣わして、久しく唐土にありて、さまざまの事ども習い伝へて帰りたりければ、帝、アかしこき者に思し召して、次第に成し上げ給ひて、大臣までになされ②にけり。

されば、夢取ることは、げにイかしこきことなり。かの夢取らせたりし備中守の子は、司もなき者にてやみ③にけり。A夢を取られざらましかば、大臣までもなりなまし。さればB夢を人に聞かすまじきなりと言い伝へける。

設問

問一 傍線部①~③の「に」について、他と文法的に異なるものを一つ選びなさい。

問二 波線部ア、イの「かしこき」の意味を、それぞれ答えなさい。

問三 二重傍線部A、Bを現代語訳しなさい。

宇治拾遺物語・漁師、仏を射ること(1)問題番号六

六 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(宇治拾遺物語・猟師、仏を射ること)

昔、愛宕の山に、久しくア行ふ聖ありけり。イ年ごろ行ひて、坊を出づる事なし。西の方に猟師あり。この聖を貴みて、常にはまうでて、物奉りなどしけり。久しく参りざりければ、餌袋に干飯など入れて、まうでたり。聖悦びて、日ごろのおぼつかなさなどのたまふ。その中に、居寄りてのたまふやうは、「この程いみじく貴き事あり。この年ごろ、他念なく経をたもち奉りてある験やらん、この夜ごろ、普賢菩薩象に乗りて見え給ふ。今宵とどまりて拝み給へ」と言ひければ、この猟師、「世に貴き事にこそ候ふなれ。さらば泊りて拝み奉ら①ん」とてとどまりぬ。  さて聖の使ふ童のあるに問ふ、「聖のたまふやう、いかなる事ぞや。おのれも、この仏をば拝み参らせたりや」と問へば、童は、「五六度ぞ見奉りて候ふ」といふに、猟師、我も見奉る事もやあるとて、聖の後に、いねもせずして起き居たり。九月二十日の事なれば、夜も長し。今や今やと待つに、夜半過ぎ②ぬらんと思ふほどに、東の山の嶺より、月の出づるやうに見えて、嶺の嵐もウすさまじきに、この坊の内、光さしいりたるようにて明かくなりぬ。見れば、普賢菩薩象に乗りて、やうやうおはして、坊の前に立ち給へ③り

設問

問一 傍線部①~③の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問二 二重傍線部ア~ウの意味を答えなさい。

問三 波線部について、誰のどういうことを指して「おぼつかなさ」と言っているのか説明しなさい。

宇治拾遺物語・漁師、仏を射ること(2)問題番号七

七 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(宇治拾遺物語・猟師、仏を射ること)

聖泣く泣く拝みて、「いかに、ぬし殿は拝み奉るや」と言ひければ、「いかがは。この童も拝み奉る。をいをい、いみじう貴し」とて、猟師思ふやう、聖は年ごろ経をもたもち読み給へばこそ、その目ばかりに見え給はめ、この童、我が身などは、経の向きたる方も知ら①ぬに、ア見え給へ②るは、心得られぬ事なりと、心のうちに思ひて、この事試み③てん、これ罪得べき事にあらずと思ひて、とがり矢を弓につがひて、聖の拝み入りたる上よりさし越して、弓を強く引きて、ひやうと射たりければ、御胸の程に当るやうにて、火を打ち消つごとくにて、光も失せ④ぬ。谷へとどろめきて、逃げ行く音す。

聖、「これはいかにし給へるぞ」と言ひて、泣き惑ふこと限りなし。男申しけるは、「イ聖の目にこそ見え給はめ、我が罪深き者の目に見え給へば、試み奉らんと思ひて、射つるなり。実の仏ならば、ウよも矢は立ち給はじ。されば怪しき物なり」といひけり。夜明けて、血をとめて行きて見ければ、一町ばかり行きて、谷の底に大なる狸、胸より尖矢を射通されて、死して伏せりけり。聖なれど、無知なれば、かやうに化されけるなり。猟師なれども、おもんぱかりありければ、狸を射害し、その化をあらはしけるなり。

設問

問一 傍線部①~④の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問二 二重傍線部ア~ウを現代語訳しなさい。

問三 波線部について、何が「罪深き」なのか説明しなさい。

宇治拾遺物語・藤大納言忠家もの言ふ女、放屁の事

八 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(宇治拾遺物語・藤大納言忠家もの言ふ女、放屁の事)

今は昔、藤(とうの)大納言忠家(ただいへ)といひける人、いまだA殿上人Bおはしけるとき、美々しき色好みなりける女房ともの言ひて、夜ふくるほどに、月は昼よりもあかかりけるに、堪へかねて、御簾(みす)をうちかづきて、長押(なげし)の上にのぼりて、肩をかきて、引き寄せ1られけるほどに、髪をふりかけて、「あな、さまあし」と言ひて、くるめきけるほどに、Cいと高く鳴らしてけり。女房はいふにも堪へず、くたくたとして、寄り臥し2にけり。

この大納言、「心憂きことにもあひぬるものかな。世にありてもア何にかはせん。出家せ3ん」とて、御簾の裾をすこしかきあげて、ぬき足をして、イ疑ひなく、出家せんと思ひて、二間ばかりは行くほどに、そもそも、その女房過ちせ4んからに、出家すべきやうやはあると思ふ心またつきて、ただただと、走り出で5られにけり。ウ女房はいかがなりけん、知らずとか

設問

問一 傍線部1~5の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問二 二重傍線部Aについて、

(1)読みを平仮名・現代仮名遣いで答えなさい。

(2)「殿」とはどこか、答えなさい。

問三 二重傍線部Bについて、敬語の種類と、誰から誰への敬意なのかを答えなさい。

問四 二重傍線部Cはいくつの単語から成立しているか答えなさい。 問五 波線部ア~ウを現代語訳しなさい。

問六 本文中に、「 」がつけられていない大納言の心中描写が二箇所ある。後者の最初と最後の5文字を答えなさい。

宇治拾遺物語・博打の子、聟入の事(1)

九 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(宇治拾遺物語・博打の子、聟入の事)

昔、博打の子1の年若きが、目鼻一所にとり寄せたるやうにて、世の人にも似①ぬありけり。ふたりの親、これいかにして世にあらせんずると思ひてありけるところに、長者の家にAかしづく女のありけるに、顔よからん聟とらんと、母2の求めけるを伝へ聞きて、「天の下の顔よしといふ人、聟にならんと宣ふ」と言ひければ、長者、よろこびて、「聟にとら②ん」とて、日をとりて契り③てけり。その夜になりて、裝束など人に借りて、月は明かかりけれど、顔見えぬやうにもてなして、B博打ども集まりてありければ、人々しくおぼえて、心にくく思ふ

さて、夜々行くに、ア昼ゐるべきほどになり④ぬ。いかがせんと思ひめぐらして、博打一人、長者の家の天井に上りて、二人寝たる上3の天井を、ひしひしと踏みならして、いかめしく恐ろしげなる声にて、「天の下の顔よし」と呼ぶ。家の内の者ども、いかなることぞと聞きまどふ。聟、いみじくおぢて、「おのれをこそ、世の人、『天の下の顔よし』といふと聞け。いかなることなら⑤ん」といふに、三度まで呼べば、いらへつ。「これはいかにいらへつるぞ」と言へば、「C心にもあらで、いらへつるなり」と言ふ。鬼のいふやう、「Dこの家のむすめは、わが領じて三年になりぬるを、汝、いかに思ひて、かくは通ふぞ」と言ふ。「さる御事とも知らで、かよひ候ひつる⑥なり。ただ御助け候へ」と言へば、鬼、「いといと憎きことなり。一言して帰らん。汝、命とかたちと、いづれか惜しき」と言ふ。聟、「いかがいらふべき」といふに、舅、姑、「E何ぞの御かたちぞ。命だにおはせば。イ『ただかたちを』とのたまへ」と言へば、教へのごとくいふに、鬼「さらば吸ふ吸ふ」と言ふ時に、聟、顔をかかへて、「あらあら」と言ひて、臥しまろぶ。鬼はあよび帰りぬ。

設問

問一 傍線部1~3の「の」の用法を答えなさい。

問二 傍線部①~⑥の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問三 二重傍線部A~Eを現代語訳しなさい。

問四 波線部アについて、「昼ゐるべきほど」とは具体的にはどういうことか、説明しなさい。

問五 波線部イについて、「ただかたちを」の後に省略されている言葉を補って現代語訳しなさい。

宇治拾遺物語・博打の子、聟入の事(2)

十 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(宇治拾遺物語・博打の子、聟入の事)

さて「顔はいかがなりたる、見ん」とて、紙燭をさして、人々見れば、目鼻ひとつ所にとり据ゑたるやうなり。聟は泣きて、「ただ、命とこそ申すべかりけれ。かかるかたちにて、世の中にありては何かせん。1かからざりつるさきに、顔を一度見え奉らで、2おほかたは、かく恐ろしきものに領ぜられたりける所に参りける、過ちなり」とかこちければ、舅、いとほしと思ひて、「このかはりには、我が持ちたる宝を奉らん」と言ひて、3めでたくかしづきければ、嬉しくてぞありける。「所の悪しきか」とて、別によき家を造りてすませければ、いみじくてぞありける。

設問

問一 傍線部1を、具体的な内容がわかるように現代語訳しなさい。

問二 傍線部2を現代語訳しなさい。

問三 傍線部3を現代語訳しなさい。

問四 この文章(その1も含む)の主題を、簡潔に説明しなさい。

宇治拾遺物語・保昌と袴垂

十一 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(宇治拾遺物語・保昌と袴垂)

昔、袴垂とて、いみじき盗人の大将軍ありけり。十月ばかりに、衣の用なりければ、ア衣少しまうけむとて、さるべき所々、うかがひありきけるに、夜中ばかりに、人、みな静まり果てて後、月の朧なるに、衣、あまた着たるなる主①の、指貫②のそば挟みて、絹の狩衣めきたる着て、ただ一人、笛吹きて、行きもやらず、練り行けば、「あはれ、これこそ、われに絹得させむとて、イ出でたる人なめり」と思ひて走りかかりて、衣をはがむと思ふに、あやしくものの恐ろしく覚えければ、添いて、二、三町ばかり行けども、ウわれに人こそ付きたると思ひたる気色もなし。いよいよ笛を吹きて行けば、試みむと思ひて、足を高くして、走り寄りたるに、笛を吹きながら見返りたる気色、取りかかるべくも覚えざりければ、走りのきぬ。

かやうに、あまたたび、とざまかうざまにするに、エつゆばかりも騒ぎたる気色なし。希有の人かなと思ひて、十余町ばかり具して行く。オさりとてあらむやはと思ひて、刀を抜きて、走りかかりたるときに、そのたび、笛を吹きやみて、たち帰りて、「こは、何者ぞ。」と問ふに、心も失せて、われにもあらで、つい居られぬ。また、「いかなる者ぞ。」と問へば、カ今は逃ぐとも、よも逃がさじと覚えければ、「ひはぎにさぶらふ。」と言へば、「何者ぞ。」と問へば、「字、袴垂となむ、言はれさぶらふ」と答ふれば、「さいふ者ありと聞くぞ。あやふげに、希有のやつかな。」と言ひて、「ともに、まうで来。」とばかり、言ひかけて、また、同じやうに、笛吹きて行く。

この人③の気色、今は逃ぐとも、よも逃がさじと覚えければ、鬼に神取られたるやうにて、ともに行くほどに、家に行き着きぬ。いづこぞと思へば、摂津前司保昌といふ人なりけり。家のうちに呼び入れて、綿厚き衣一つを賜りて、「衣の用あらむときは、参りて申せ。心も知らざらむ人に取りかかりて、汝、過ちすな。」とありしこそ、キあさましく、むくつけく、恐ろしかりしか。いみじかりし人のありさまなりと、捕らへられて後、語りける。

設問

問一 傍線部①~③の「の」用法を説明しなさい。

問二 二重傍線部ア~キを現代語訳しなさい。

宇治拾遺物語・秦兼久通俊卿の許に向かひて悪口の事

十二 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(宇治拾遺物語・秦兼久通俊卿の許に向かひて悪口の事)

今は昔、治部卿通俊卿(ぢぶきゃうみちとしきゃう)、御拾遺を選ばれける時、秦兼久(はたのかねひさ)、行き向かひて、アおのづから歌などや入ると思ひてうかがひけるに、治部卿、出でゐて物語して、「いかなる歌か詠みたる」といはれければ、「イはかばかしき候はず。後三条院かくれ①させ給ひて後、円宗寺に参りて候ひしに、花のにほひは昔にも変らず侍り②しかば、つかうまつりて候ひしなり」とて、

去年見しに色も変らず咲きにけりウ花こそものは思はざりけれ

とこそつかうまつりて候ひしか」といひければ、通俊の卿、「よろしく詠みたり。ただし、けれ、けり、けるなどいふことは、いとしもなきことばなり。それはさることにて、花こそといふ文字こそ女の童などの名にし③つべけれ」とてエいともほめられざりければ、ことば少なに立ちて、侍どもありける所に、「この殿はオ大方歌の有様知り給はぬにこそ。かかる人の撰集承りておはするは、あさましきことかな。四条大納言歌に、

春来てぞ人もとひけるカ山里は花こそ宿のあるじなりけれ

と詠み給へ④るは、めでたき歌とてキ世の人口(ひとぐち)にのりて申すめるは。その歌に、人もとひけるとあり、また、宿のあるじなりけれとあめるは。花こそといひたるは、それには同じさまなるに、いかなれば、四条大納言のはめでたく、兼久がはわろかるべきぞ。かかる人の撰集承りて選び給ふ、あさましき事なり」といひて出でにけり。  侍、通俊のもとへ行きて、兼久こそかうかう申して出でぬれ、と語りければ、治部卿うちうなづきて、「クさりけり、さりけり。物ないひそ」といは⑤れけり。

設問

問一 傍線部①~⑤の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問二 傍線部ア、イ、エ、オ、キを現代語に訳しなさい。

問三 傍線部ウとあるが、なぜそのように詠んだのか、説明しなさい。

問四 傍線部カとあるが、なぜそのように詠んだのか、説明しなさい。

問五 通俊によれば、兼久の和歌の欠点はどのようなところにあるのか。二点にまとめて簡潔に説明しなさい。

問六 通俊が傍線部クのように言ったのはなぜか、説明しなさい。

発心集・侍従大納言成道

十三 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(発心集・侍従大納言成道)

侍従大納言成道の卿、アそのかみ九歳にて、瘧病(わらはやみ)し給ひけり。イ年ごろ祈りける某(なにがし)僧都とかやいふ人を呼びて祈らせけれど、ウかひなく発(おこ)りければ、父の民部卿エことに嘆き給ひて、傍らに添ひゐて、見扱ひ給ふ間に、母君と言ひ合はせつつ、「さりとて、オいかがはせん。この度は、カこと僧をこそ呼ば1め。いづれかよかる2べき」など①宣ひけるを、この稚児(ちご)臥しながら聞きて、民部卿に聞こえ給ふ。「なほこの度は、僧都を呼び給へかしと思ふなり。その故は、乳母(めのと)などの申すを聞けば、まだ腹の内なりける時より、この人を祈りの師と頼みて、生まれて今九つになるまで、キことゆゑなくて侍るは、ひとへにかの人の徳なり。それに、今日この病によりて、口惜しく②思は3んことのいと不便に侍るなり。もしこと僧を呼び給ひたらば、たとひ落ちたりとも、なほ本意にあらず。ク況(いはん)や、必ず落ちんこともかたし。さりとも、これにて死ぬる程のことはケよも侍らじ。我を思さば、幾度もなほこの人を③呼び給へ。つひには、さりとも止みな4ん」と、コ苦しげなるをためらひつつ、聞こえ給ふに、民部卿も母上も、涙を流しつつ、「あはれに思ひよせたり、A幼き思ひはかりには劣りてけり」とて、またの当り日、僧都を呼びて、ありのままにこの次第を語り給ふ。「隠し奉る5べきことに侍らず。サ御ことをおろかに思ふにはあらねども、かれがなやみ煩ひ侍る気色を見るに、シ心もほれて、思され6んことも知らず、Bしかじかのことを内々に申すを知りて、この幼き者のかく申し侍るなり」と涙をおし拭(のご)ひつつ語り給ふに、ス僧都おろかに思されんや。その日、ことに信を致し、泣く泣く祈り給ひければ、際やかに落ち給ひにけり。  この君は、幼くよりかかる心を持ち給ひて、君に仕うまつり、人に交はるにつけても、ことに触れつつ情け深く、優なる名を止め給へるなり。

設問

問一 傍線部1~6の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問二 二重傍線部ア~スを現代語訳しなさい。

問三 傍線部①~③の動詞の主語を答えなさい。

問四 波線部Aについて、何が何に劣ったというのか、簡潔に説明しなさい。

問五 波線部Bの具体的な内容を示す一文を、本文中から書き抜きなさい。

問六 『発心集』の筆者を漢字で書きなさい。

古今著聞集・大江山

十四 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(古今著聞集・大江山)

和泉式部、保昌がA妻にて丹後に下りけるほどに、京に歌合ありけるに、小式部内侍、 歌よみにとられてよみけるを、定頼の中納言、たはぶれに小式部内侍に、「丹後へつかはしける人は参り①にたりや。」と言ひ入れて、局の前を過ぎられけるを、小式部内侍、B御簾よりなかば出でて、C直衣の袖をアひかへて、

X 大江山いくのの道の遠ければまだふみもみず天橋立

とよみかけけり。思はず②にあさましくて、「こはいかに。」とばかり言ひて、 返しにも及ばず、袖をひきはなちて逃げられ③にけり。 小式部、これよりイ歌よみの世おぼえ出で来④にけり。

設問

問一 傍線部①~④の「に」の中から、他と文法的に異なるものを一つ選びなさい。

問二 波線部A~Cの漢字の読みを、平仮名、古典的仮名遣いで答えなさい。

問三 二重傍線部ア、イの意味を答えなさい。

問四 文中のXの和歌から、掛詞を二つ指摘し、それぞれ何と何がかかっているのか答えなさい。

超訳「古今著聞集・大江山」

古今著聞集を現代風にアレンジしたものです。

母がいないと彼女は文章を書けない。そう噂されている。母が夫の所用でメキシコに出向いているとき、彼女は雑誌社に急な執筆を依頼された。恰幅の良い体を持て余したベテランの編集者が

「メキシコに送った依頼の手紙は返信されてきましたか?」

と書斎にいる彼女にチクリと言う。

彼女は書斎から半身乗り出し、編集者のスーツの袖を掴んで

「太平洋を渡る海路は遠いので、手紙を出したとしてもまだメキシコには着いてもいませんよ(編集者なのにメキシコの位置をお忘れですか?)」と反論する。

確かにそれもそうだと慌てた彼は、「それはそうだね」とだけ言って慌てて社に戻った。彼女はこの一件から即興でものを言えるし文章も書ける才能があると評判になった。

※古文が分からなくなる意外な理由の一つに、現代と全く関係ないと思い込むことがあります。過去と現在は表面的な差こそあれ、人の心は変わりません。「超訳」→口語訳→原文の順で読んでみてください。不思議なことに頭の中で話がピタッと決まります。そのあたとに辞書だけを用いて、口語訳を書き添削してもらってみてください。

口語訳「古今著聞集・大江山」

和泉式部が保昌の妻として同行し(現在の京都府北部の)丹後の国へ下っていた時に、京都で(和歌による紅白戦である)歌合せがあった。小式部内侍が歌人として選出されて詠むことになったのだが、 定頼の中納言(=偉い官僚)がからかって小式部内侍に、「丹後へ遣わせた使者は戻って参りましたか」と呼びかけて、内侍の部屋である局(つぼね)の前を過ぎて行かれたので、小式部内侍はすだれから半分外に出て、定頼の袖をつかんで、

(私の使者が)(京都のすぐ西の)大江山を越えて(丹後への道中にある)生野へとたどって行く野の道は遠いので、いまだ(丹後の国の名所である)天橋立の地を踏んだこともないので、(私は)母からの手紙を見ていません

と詠みかけた。 予想外の秀逸な和歌に驚き「これはどう返したものか……」とだけ言って、返歌もできず、袖を振り払ってお逃げになってしまった。 小式部内侍はこれ以来、歌人としての世の評判が上がってきたという。

古今著聞集・たつみの権守、六波羅にて問注の事

十五 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(古今著聞集・たつみの権守、六波羅にて問注の事)

松尾の神主頼安がもとに、たつみの権守といふ翁ありけり。わづかに田を持ちたりけるに、相論のことありて、六波羅にてA問注すべきに定まり1にけり。その日になりて出で2ぬ。この主はB猛におこがましき者なりければ、いかなることかし出でんずらんと、神主思ひゐたるに、晩頭に、この権の守、神主が家の前を通りけり。

神主呼び入れて、「いかに問注はしなしたるぞ。αおぼつかなくて待ちゐたるに、などよそには過ぎ侍るぞ。」と言ひければ、権守居直りて、過失なげなるけしきにて、「なじかはつかうまつり損じ候ふ3べき。これほど道理顕然のことなれば、一々につまびらかに申して候へば、敵口を閉ぢて申す旨なく候ふ。これほどに心地よく詰め伏せたることこそ候は4ね。あはれ、C聞かせ給ひて候はば、御感は被り候ひなまし。人々も耳をすましてこそ候ひつれ。」と、扇開き使ひてゆゆしげにいひければ、神主うちうなづきて、「Dさては心やすく侍り。今はこと定まりぬれば、いかなら5む世までも、件の田は相違ある6まじ」などいへば、権守Eとりもあへず、「いや、田におきては早く取られぬ」と言ひたりけるおかしさこそ。さては、さは何ごとをゆゆしく言ひたりける7にか。ふしぎのをこの者なり。

設問

問一 傍線部1~7の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問二 二重傍線部A~Eを現代語訳しなさい。

問三 波線部αについて、何が「おぼつかなくて」だったのか説明しなさい。

十訓抄・行成と実方

十六 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(十訓抄・行成と実方)

大納言行成卿、いまだA殿上人にてaおはしけるとき、実方の中将、いかなる憤りかあり①けん、殿上に参り合ひて、言ふこともなく、行成の冠を打ち落として、小庭に投げ捨て②てけり。

行成少しも騒がずして、B主殿司b召して、「冠取りて参れ。」とて、冠して、 守刀より笄抜き出だして、鬢かいつくろひて、居直りて、「いかなることにて候ふやらん。たちまちにかうほどの乱罰にあづかるべきことこそ、おぼえ侍ら③ねαそのゆゑを承りて、のちのことにや侍る④べからん。」と、ことうるはしく言はれけり。実方はしらけて、逃げ⑤にけり。  折しも、C小蔀より主上c御覧じて、「行成はいみじき者なり。かくおとなしき心あらんとこそ思はざり⑥しか。」とて、そのたびD蔵人頭空きけるに、多くの人を越えて、なされにけり。実方をば、中将を召して、「歌枕見て参れ。」とて、陸奥守になしてぞつかはされける。やがてかしこにて失せにけり。  実方、蔵人頭にならでやみにけるを恨みて、執とまりて、雀になりて、殿上のE小台盤を食ひけるよし、人言ひけり。  一人は忍に耐へざるによりて前途を失せ、一人は忍を信ずるによりて褒美にあへるたとへなり。

設問

問一 傍線部①~⑥の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問二 波線部a~cの敬語について、敬語の種類と敬意の対象を答えなさい。

問三 二重波線部A~Eの漢字の読みを、平仮名、現代仮名遣いで答えなさい。

問四 二重傍線部を現代語訳しなさい。

徒然草・仁和寺にある法師

十五 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(徒然草・仁和寺にある法師)

仁和寺にある法師、年寄るまで、石(いは)清水(しみず)を拝ま【 A 】ければ、ア心うく覚えて、ある時思ひ立ちて、ただひとり、B徒歩よりまうでけり。極楽寺・高良(かうら)などを拝みて、イかばかりと心得て帰り①にけり。さて、ウかたへの人にあひて、「エ年頃思ひ②つること、果し侍り③ぬ。聞きしにも過ぎて、尊くこそおはしけれ。そもオ参りたる人ごとに山へ登りしは、何事かあり④けんカゆかしかりしかど、神へ参るこそC本意なれと思ひて、山までは見ず」とぞ言ひける。

すこしのことにも、先達はあらまほしき事なり。

 

設問

問一 傍線部①~④の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問二 空欄Aに、助動詞「ず」を活用させて入れなさい。

問三 傍線部B、Cの漢字の読みを、平仮名、現代仮名遣いで答えなさい。

問四 二重傍線部ア、ウ、エ、カを現代語に訳しなさい。

問五 二重傍線部イとあるが、何が「かばかり」なのか説明しなさい。

問六 二重傍線部オとあるが、なぜ皆山に登っていたのか、説明しなさい。

徒然草・をりふしの移り変はるこそ

十六 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(徒然草・をりふしの移り変はるこそ)

折節の移りかはるこそ、ものごとにあはれⅠなれ

「もののあはれは秋こそまされ」と、人ごとに言ふめれど、それもさるものにて、今ひときは心も浮きたつものは、α春の気色にこそあめれ。鳥の声などもことの外に春めきて、のどやかⅡなる日影に、垣根の草もえいづるころより、やや春ふかく( A )わたりて、花もやうやうけしきだつほどこそあれ、折しも雨風うちつづきて、心あわただしく散り過ぎぬ。青葉になり行くまで、よろづにただ心をのみぞ悩ます。花橘は名にこそおへれ、なほ、梅の匂ひにぞ、いにしへの事も立ちかへり恋しう思ひいで①らるる。山吹の清げに、藤のおぼつかなきさましたる、すべて、思ひすてがたきこと多し。

A灌仏の頃、祭の頃、若葉のこずゑ涼しげに茂りゆくほどこそ、世のあはれも、人の恋しさもまされ」と、人の仰せられ②しこそ、げにさるものなれ。五月、( B )ふく頃、早苗とるころ、B水鶏のたたくなど、心ぼそから③ぬかは。C六月の頃、あやしき家に夕顔の白く見えて、D蚊遣火ふすぶるもあはれなり。六月祓へまたをかし。

七夕まつるこそなまめかしけれ。やうやう夜寒になるほど、( C )なきてくるころ、萩の下葉色づくほど、早稲田刈り干すなど、とりあつめたる事は秋のみぞ多かる。また( D )E朝こそをかしけれ。

言ひつづくれば、みな源氏物語・枕草子などにことふり④にたれど、同じ事、また、今さらに言は⑤じとにもあらず。おぼしき事言はぬは腹ふくるるわざⅢなれば、筆にまかせつつ、あぢきなきすさびにて、かつ破りすつ⑥べきものなれば、人の見るべき⑦にもあらず。

設問

問一 傍線部①~⑦の助動詞について、終止形と、ここでの活用形および文法的意味を答えなさい。

問二 点線部Ⅰ~Ⅲのうち、文法的に異なるものを一つ選びなさい。

問三 波線部αを音便形のない形に直しなさい。

問四 空欄A~Dに入る語句を、次の中から一つずつ選びなさい。

ア 野分   イ 霞   ウ 雁   エ あやめ

問五 二重傍線部A~Eの漢字の読みを、平仮名、現代仮名遣いで答えなさい。

徒然草・九月二十日のころ

十八 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(徒然草・九月二十日のころ)

ア九月二十日①のころ、ある人に誘はれ1たてまつりて、明くるまで月見ありくこと2はべりしに、3おぼし出づる所ありて、イ案内せさせて入り4たまひぬ。荒れたる庭②の露しげきに、わざとならぬにほひ、しめやかにうちかをりて、しのびたるけはひ、いとものあはれなり。

よきほどにて出で5たまひぬれど、なほ事ざま③の優におぼえて、物④のかくれよりしばし見ゐたるに、A妻戸をいま少し押し開けて、月見るけしきなりBやがてかけこもらましかば、くちをしからまし。あとまで見る人ありとは、いかでか知らん。Cかやうのことは、ただ朝夕の心づかひによるべし。その人、ほどなく失せにけりと聞き6はべりし。

設問

問一 傍線部1~6の敬語について、敬語の種類と、誰から誰への敬意かを答えなさい。 問二 傍線部①~④の「の」の用法をそれぞれ答えなさい。

問三 波線部ア、イの読みを答えなさい。

問四 二重傍線部Aを、誰の動作かがわかるように現代語に訳しなさい。 問五 二重傍線部Bを現代語訳しなさい。

問六 二重傍線部Cについて、

(1)「かやうのこと」の具体的な内容を答えなさい。

(2)この人に「朝夕の心づかひ」があると筆者が判断した理由を答えなさい。

徒然草・心なしと見ゆる者も

十九 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(徒然草・心なしと見ゆる者も)

心なしと見ゆる者も、よき一言いふものなり。ある荒夷1の恐しげなるが、アかたへにあひて、「御子はおはすや」と問ひしに、「一人も持ち侍らず」と答へ①しかば、「さては、もののあはれは知り給は②じイ情なき御心にぞものし給ふ③らんと、いと恐し。子故にこそ、万のあはれは思ひ知ら④るれ」と言ひたりし、Aさもあり⑤ぬべき事なり。恩愛の道ならでは、かかる者の心に慈悲あり⑥なんや。ウ孝養の心なき者も、子持ちてこそ、親の志は思ひ知るなれ

世をすてたる人2の、万にするすみなるが、なべてほだし多かる人3の、万にへつらひ、望ふかきを見て、無下に思ひくたすはB僻事なり。その人の心に成りて思へば、誠にエかなしから⑦ん親のため、妻子のためには、恥をも忘れ、盗みもし⑧つべき事なり。Cされば、盗人を縛め、僻事をのみ罪せ⑨んよりは、世の人4の飢ゑず、寒からぬやうに、オ世をば行はまほしきなり。人、恒の産なき時は、恒の心なし。人、きはまりて盗みす。世治まらずして、凍餒の苦しみあらば、とがの者絶ゆべからず。人を苦しめ、法を犯さ⑩しめて、それを罪なはん事、D不便のわざなり。  さて、いかがして人を恵むべきとならば、上の奢り費す所をやめ、民を撫で農を勧めば、下に利あらん事、疑ひあるべからず。衣食世の常なる上に僻事せん人をぞ、まことの盗人とはいふべき。

設問

問一 傍線部1~4の「の」のうち、他と用法の異なるものを一つ選べ。

問二 傍線部①~⑩の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問三 二重傍線部ア~オを現代語に訳しなさい。

問四 波線部Aの指示内容を答えなさい。

問五 波線部Bについて、

(1)読みを答えなさい。

(2)何が「僻事」なのか、簡潔に答えなさい。

問六 波線部C「されば」の内容を答えなさい。

問七 波線部Dについて、

(1)何が「不便のわざ」なのか、答えなさい。

(2)(1)で答えたものが、なぜ「不便のわざ」なのか、答えなさい。

徒然草・さしたることなくて

二十 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(徒然草・さしたることなくて)

さしたることなくてア人のがり行くは、よからぬ事なり。用ありて行きたりとも、その事果て①なば、イとく帰る②べし。久しく居たる、ウいとむつかし。人と向ひたれば、ことば多く、身もくたびれ、心も静かならず、よろづのこと障りて時を移す、互ひのため益なし。厭はしげに言は②んもわろし。心づきなき事あらん折は、エなかなかその由をも言ひてん

同じ心に向は③まほしく思はん人の、つれづれにて、「今しばし。今日は心静かに」など言は④んは、オこの限りにはあらざるべし。※阮籍が青きまなこ、誰にもある⑤べきことなり。 そのこととなきに、人の来(きた)りて、のどかに物語して帰りぬる、いとよし。また、文も、「久しく聞えさせ⑥ねば」などばかり言ひおこせたる、いとうれし。

※注 阮籍が好ましい人物には青眼(普通の目つき)で接し、好ましくない客には白眼で接したという故事。

設問

問一 傍線部①~⑥の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問二 二重傍線部ア~エを現代語に訳しなさい。

問三 二重傍線部オとあるが、それはなぜか、簡潔に説明しなさい。

徒然草・世に語り伝ふること

二一 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(徒然草・世に語り伝ふること)

世に語り伝ふること、アまことはあいなきにや、多くは皆虚言(そらごと)なり。あるにも過ぎて人は物を言ひなすに、まして、年月過ぎ、境も隔たりぬれば、言ひたきままに語りなして、筆にも書きとどめぬれば、イやがて又定まりぬ

道々の物の上手のいみじき事など、かたくななる人①の、その道知らぬは、そぞろに神のごとくに言へども、道知れ②る人はウさらに信もおこさずエ音に聞くと見る時とは、何事もかはるものなり。

かつあらはるるをも顧みず、口にまがせて言ひ散らすは、やがて浮きたることと聞ゆ。又、我も誠しからずは思ひながら、人の言ひしままに、鼻のほどおごめきて言ふは、その人のそらごとにはあらず。げにげにしく、ところどころうちおぼめき、よく知らぬよしして、さりながら、つまづまあはせて語る虚言は、オおそろしき事なり

我がため面目あるやうに言は③れぬる虚言は、人カいたくあらがはず。皆人の興ずる虚言は、ひとり、「さもなかりしものを」と言は④んも詮なくて、聞きゐたるほどに、証人にさへなされて、いとど定まり⑤ぬべし。

とにもかくにも、虚言多き世なり。ただ、常にある、めづらしからぬ事のままに心得たらん、よろづ違ふべからず。下ざまの人の物語は、耳おどろく事のみあり。よき人は怪しき事を語らず。

かくはいへど、仏神の奇特、権者の伝記、さのみ信ぜざるべきにもあらず。これは、キ世俗の虚言をねんごろに信じたるもをこがましく、「クよもあらじ」など言ふも詮なければ、大方はまことしくあひしらひて、ひとへに信ぜず、また疑ひ嘲るべからず。

設問

問一 傍線部①の「の」の用法を答えなさい。

問二 傍線部②~⑤の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問三 二重傍線部ア、ウ、エ、カ、キ、クを現代語に訳しなさい。

問四 二重傍線部イについて、

(1)現代語に訳しなさい。

(2)なぜそうなるのか、答えなさい。

問五 二重傍線部オとあるが、なぜ恐ろしいのか、簡潔に説明しなさい。

方丈記・ゆく河の流れ

二二 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(方丈記・ゆく河の流れ)

ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある、人と住みかと、またアかくのごとし。たましきの都のうちに、棟を並べ、甍を争へ1る、高き、卑しき、人の住まひは、世々を経て尽きせぬものなれど、これをまことかと尋ぬれば、昔あり2し家はまれなり。あるいは去年焼けて今年作れり。あるいは大家滅びて小家となる。住む人もこれに同じ。所も変はらず、人も多かれど、いにしへ見し人は、二、三十人が中にわづか一人、二人なり。朝に死に、夕に生まるるならひ、ただ水の泡にぞ似たりける。知らず、生まれ死ぬる人、いづかたより来たりて、いづかたへか去る。また知らず、仮の宿り、誰がためにか心を悩まし、何によりてか目を喜ば3しむる。その、イ主と住みかと無常を争ふさま、いはば朝顔の露に異ならず。あるいは露落ちて花残れ4り。残るといへども朝日に枯れ5ぬ。あるいは花しぼみて露なほ消えず。消えずといへども夕を待つことなし。

設問

問一 傍線部1~5の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問二 二重傍線部アの「かく」とはどういうことか説明しなさい。

問三 二重傍線部イとはどういうことか、その後の比喩を参考にしつつ、簡潔に説明しなさい。

次の文章を読んで、後の設問に答えよ。(方丈記・安元の大火)

予、アものの心1知れりしより、四十あまりのイ春秋を送れるあひだに、世の不思議を見ること、ややたびたびになりぬ。2いにし安元三年四月二十八日かとよ。風激しく吹きて、3静かならざりし夜、ウ戌の時ばかり、都の東南より火いできて、西北に至る。果てには朱雀門、大極殿、大学寮、民部省などまで移りて、一夜のうちに塵灰と4なりにき。火もとは、樋口富小路とかや。舞人を宿せる仮屋よりいできたりけるとなん。吹き迷ふ風に、エとかく移りゆくほどに、扇を広げたるがごとく末広になりぬ。遠き家は煙にむせび、近きあたりはひたすら炎を地に吹きつけたり。空には灰を吹きたてたれば、火の光に映じて、あまねく紅なる中に、風に堪へず、吹き切られたる炎、飛ぶがごとくして、一、二町を越えつつ移りゆく。その中の人、オうつし心あらんや。あるいは煙にむせびて倒れ臥し、あるいは炎にまぐれてたちまちに死ぬ。あるいは身一つ辛うじてのがるるも、資財を取りいづるに及ばず。七珍万宝カさながら灰燼となりにき。そのキ費え 、いくそばくぞ。そのたび、公卿の家十六焼けたり。まして、そのほか数へ知るに及ばず。すべて都のうち三分が一に及べりとぞ。男女死ぬるもの数十人。馬牛のたぐひ辺際を知らず。人の営み、みな愚かなる中に、さしも危ふき京中の家を作るとて、財を費やし、心を悩ますことは、すぐれてクあぢきなくぞはべる。

設問

問一 傍線部1~4を文法的に説明しなさい。

問二 二重傍線部ア~クの意味を答えなさい。

方丈記・養和の飢饉

二三 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(方丈記・養和の飢饉)

前の年かくのごとくからうじて暮れ1ぬ。明くる年は立ち直る2べきかと思ふほどに、Aあまりさへ疫癘うちそひてBまさざまにあとかたなし

世の人みなけいしぬれば、日を経つつきはまりゆくさま、ア少水の魚のたとへにかなへ3り。はてには笠うち着足引き包み、よろしき姿したるもの、ひたすらに家ごとに乞ひありく。イかくわびしれたるものどものありくかと見れば、すなはち倒れ伏しぬ。築地のつら道のほとりに飢え死ぬるもののたぐひ、数も知らず。取り捨つるわざも知ら4ねばウくさき香世界に満ち満ちて、変はりゆくかたちありさま、目も当てられぬこと多かり。Cいはむや河原などには馬、車の行きかふ道だになし。あやしき賤山がつも力尽きて、薪さへ乏しくなりゆけば、頼むかたなき人はエみづからが家をこぼちて、市に出でて売るD一人が持ちて出でたる価、一日が命にだに及ばずとぞオあやしきことは、薪の中に、赤き丹着き、箔など所々に見ゆる木あひまじはりけるを尋ぬれば、すべきかたなきもの、古寺に至りて仏を盗み、堂の物の具を破り取りて、割り砕けるなりけり。E濁悪の世にしも生まれ合ひて、かかる心憂きわざをなん見はべり5し

設問

問一 傍線部1~5の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問二 二重傍線部A~Eを現代語訳しなさい。

問三 波線部アは何をたとえたものか、簡潔に答えなさい。

問四 波線部イと対比して用いられている語句と、本文中から十字以内で書き抜きなさい。

問五 波線部ウについて、なぜ「くさき香」が満ちているのか答えなさい。

問六 波線部エについて、なぜそうしなければならないのか答えなさい。

問七 波線部オについて、

(1) なにが「あやしきこと」なのか、答えなさい。

(2)真相はどうであったのか、答えなさい。

枕草子・二月つごもりごろに

二四 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(枕草子・二月つごもりごろに)

a二月つごもりごろに、風いたう吹きて空いみじう黒きに、雪少しうち散りたるほど、黒戸にb主殿司来て、「かうてさぶらふ」と言へば、寄りたるに、「これ、公任の宰相殿の」とてあるを見れば、懐紙に、

少し春あるここちこそすれ

とあるは、げにけふのけしきにいとよう合ひたるも、アこれが本はいかでかつくべからむ、と思ひわづらひぬ。「たれたれか」と問へば、「それそれ」と言ふ。イ皆いと恥づかしき中に、宰相の御いらへを、いかで事なしびに言ひいでむ、と心一つに苦しきを、御前に御覧ぜさせむとすれど、上のおはしまして大殿ごもりたり。主殿司は、「ウとくとく」と言ふ。げにおそうさへあらむは、いと取り所なければ、さはれとて、

エ空寒み花にまがへて散る雪に

と、わななくわななく書きて取らせて、いかに思ふらむとわびし。これがことをオ聞かばやと思ふに、カそしられたらば聞かじと覚ゆるを、「俊賢の宰相など、『なほc内侍①奏してなさむ』となむ定め②たまひし」とばかりぞ、キ左兵衛の督の中将におはせし、語り③たまひし。

設問

問一 二重傍線部ア~キを現代語訳しなさい。

問二 波線部a~cの漢字の読みを、平仮名、現代仮名遣いで答えなさい。

問三 傍線部①~③の敬語について、誰から誰への敬意を表わしているか答えなさい。

枕草子・雪のいと高う降りたるを

二五 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(枕草子・雪のいと高う降りたるを)

雪のいと高う降り1たるを、例ならずア御格子参りて、イ炭櫃に火おこして、物語などして集まり候ふに、「少納言よ、香炉峰の雪いかなら2む。」と①仰せらるれば、御格子上げさせて、ウ御簾を高く②上げたれば、③笑はせ給ふ

人々も、「αさることは知り、歌などにさへうたへど、思ひこそよら3ざりつれ。なほ、この宮の人には、4さべきなめり。」と言ふ。

設問

問一 傍線部1~3の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問二 傍線部4を文法的に説明しなさい。

問三 二重傍線部ア~ウの読み平仮名、現代仮名遣いでを答えなさい。

問四 傍線部①~③の動作の主体を答えなさい。

問五 二重傍線部αの具体的な内容を答えなさい。

枕草子・中納言参り給ひて

二八 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(枕草子・中納言参り給ひて)

中納言①参り②給ひて、御扇奉らせ給ふに、「隆家こそいみじき骨は得て③侍れアそれを張らせて参らせむとするにイおぼろけの紙はえ張るまじければ、もとめ侍るなり」と申し給ふ。

「いかやうaにかある」と問ひ④きこえさせ⑤給へば、「すべていみじう侍り。『さらにまだ見ぬ骨のさまなり』となむ人々申す。まことにかばかりのは見えざりつ」と、言高く⑥のたまへば、「さては、扇のにはあらで、海月のbなcなり」と⑦きこゆれば、「ウこれ隆家が言にしてむ」とて、笑ひ給ふ。

エかやうの事こそは、かたはらいたきことのうちに入れつべけれど、「一つな落としそ」と言へば、いかがはせむ。

設問

問一 傍線部①~⑥の敬語について、敬語の種類と、誰から誰への敬意を表すかを答えなさい。

問二 傍線部⑦の主語を答えなさい。

問三 傍線部a~cの助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問四 二重傍線部ア~ウを現代語に訳しなさい。

問五 二重傍線部エの内容を、簡潔に答えなさい。

枕草子・村上の先帝の御時に

二九 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(枕草子・村上の先帝の御時に)

次の文章を読んで、後の設問に答えよ。(枕草子・村上の先帝の御時に)
村上の先帝の御時に、雪のいみじう降りたりけるを、様器に盛ら( A )給ひて、梅の花をさして、月のいと明かきに、「これに歌よめ。いかが言ふべき。」と、兵衛の蔵人に①給はせたりければ、「雪・月・花の時」と②奏したりけるをこそ、いみじうめで( B )給ひけれ。「歌などよむは世の常なり。かく、折に合ひたることなむ、言ひがたき。」とぞ仰せられける。
同じ人を御供にて、ア殿上に人候はざりけるほど、たたずま( C )給ひけるに、火櫃にけぶりの立ちければ、「イかれは何ぞと見よ。」と③仰せられければ、見て帰り参りて、  X わたつ海のおきにこがるる物見ればあまの釣りしてかへるなりけり
と奏しけるこそをかしけれ。蛙の飛び入りて焼くるなりけり。

設問

問一 傍線部①~③の敬語について、敬語の種類と、誰から誰への敬意を表すかを答えなさい。

問二 空欄A~Cに、助動詞「す」または「さす」を活用させて入れなさい。

問三 傍線部アを現代語に訳しなさい。

問四 傍線部イについて、

(1)「かれ」が何を指すのか、

(2)実際は何であったのかをそれぞれ答えなさい。

問五 Xの和歌から掛詞を二つ指摘し、何と何が掛けられているのか説明しなさい。

枕草子・すさまじきもの

三十 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(枕草子・すさまじきもの)

すさまじきもの。昼ほゆる犬、春の①網代。三、四月の紅梅の衣。牛死にたる牛飼。乳児亡くなりたる産屋。火おこさぬ②炭櫃③地火炉。博士のうちつづき女子生ませたる。ア方違へに行きたるに、あるじせぬ所。まいて節分などは、いとすさまじ。

人の国よりおこせたる文aの物なき。イ京のをも、さこそ思ふらめ。されどそれは、ゆかしき事どもをも書き集め、世にある事などをも聞けば、いとよし。人のもとに、わざと清げに書きてやりつる文の返事、「今は持て④来ぬらむかし。あやしう遅き」と待つ程に、ありつる文、立文をも結びたるをも、いと汚げに取りなし、ふくだめて、上に引きたりつる墨など消えて、「おはしまさざりけり」もしは、「御物忌とて取り入れず」と言ひて持て帰りたる、いとわびしく、すさまじ。また、必ず⑤来べき人のもとに、車をやりて待つに、来る音すれば、「さななり」と、人々出でて見るに、車宿にさらに引き入れて、轅ほうとうち下ろすを、「いかにぞ」と問へば、「今日は、外へおはしますとて、わたり給はず」など、うち言ひて、牛の限り引き出でていぬる。また、家の内なる男君の、来ずなりぬる、いとすさまじ。さるべき人の、ウ宮仕へするがりやりて、いつしかと思ひゐたるも、いとあいなし。

児の乳母bのエただあからさまにとて出でぬるほど、とかく慰めて、「とく⑥来」と言ひやりたるに、「今宵は、オえ参るまじ」とて返しおこせたるは、すさまじきのみならず、いとにくくわりなし。女迎ふる男、カまいていかならむ。待つ人ある所に夜すこし更けて忍びやかに門たたけば、胸すこしつぶれて、人出だして問はするに、あらぬよしなき者の、名のりして来たるも、返す返すもすさまじとキ言ふはおろかなり

験者cの、物の怪調ずとて、いみじうしたり顔に、独鈷や数珠など持たせ、蝉の声しぼり出だして読みゐたれど、いささかクさりげもなく、護法もつかねば、集りゐ念じたるに、男も女もあやしと思ふに、時のかはるまで読み困じて、「ケさらにつかず。立ちね」とて、数珠取り返して、「あな、いと⑦験なしや」とうち言ひて、額より上ざまにさくり上げ、欠伸おのれよりうちして、寄り臥しぬる。

いみじうねぶたしと思ふに、コいとしもおぼえぬ人の、押し起こして、せめてもの言ふこそ、いみじうすさまじけれ。

設問

問一 傍線部①~⑦の漢字の読みを答えなさい。

問二 傍線部a~cの「の」のうち、他と用法が異なるものを一つ選びなさい。

問三 二重傍線部アを現代語訳しなさい。

問四 二重傍線部イについて、

(1)具体的な内容がわかるように、現代語訳しなさい。

(2)そのことに対して筆者はどう考えているか、説明しなさい。

問五 二重傍線部ウ~オを現代語訳しなさい。

問六 二重傍線部カは、どういうことについて言っているのか、説明しなさい。

問七 二重傍線部キの意味を答えなさい。

問八 二重傍線部ク~コを、具体的な内容がわかるように現代語訳しなさい。

俊頼髄脳・天の川

三二 次の古文を読んで、後の設問に答えよ。(俊頼髄脳・天の川)

天の川浅瀬しらなみたどりつつ渡りはてねばあけぞしにける(古今集・秋上)

この歌の( A )は、天の川の深さに、浅瀬白波たどりて、川の岸に立てるほどに、明けぬれば、「今はいかがはせアむ」と、逢はで帰りぬるなり。さることやはあるべき。ただの人( B )、一とせを、夜昼恋ひくらして、たまたま、女、逢ふべき夜なれば、いかにしても、かまへて渡るらイむものを。まして、たなばたと申す星宿には、おはせずや。天の川、深しとて、帰り給ふべきにあらず。いかにいはウむや。その川には、かささぎありて、紅葉を橋に渡しとも言ひ、渡し守、船はや渡せとも言ひ、A君渡りなば、揖(かぢ)隠してよ、とも詠めり。かたがたに、渡らむことは、妨げあらじ。渡し守の、人を渡すは、知る知らぬはあるべき。七夕の、こころざしありて、渡らむとあらむに、渡し守、Bなどてかいなび申さむ。また、川も、さまでやは深からエむ。かたがたに、心得られぬことなり。また、C僻事を詠みたらむ歌を、古今に、躬恒・貫之、まさに入れオむやは。たとひ、かの人々こそ、過ちて入るることありとも、D延喜の聖主、除かせ給はざらむやは。

かやうのことは、古き歌のひとつの( C )なり。恋ひ悲しみて、立ちゐ待ちつることは、ひととせなり。たまたま、待ちつけて、逢へることは、ただ、一夜なり。そのほどの、まことに少なければ、まことには逢ひたれど、なかなかにて、逢はぬかのやうにおぼゆるなり。されば、ほどの少なきに、逢はぬ心地こそすれ、と詠むべけれど、歌のならひにて、さも詠み、また、E逢ひたれど、ひとへに、まだ逢はぬさまに詠めるなり

設問

問一 冒頭の和歌の中から掛詞を指摘しなさい。

問二 傍線部ア~オの「む」の中から、文法的に異なるものを一つ選びなさい。

問三 空欄Bに当てはまる言葉を次の中から選びなさい。

① こそ   ② すら   ③ さへ   ④ なむ   ⑤ など

問四 傍線部A、Bを現代語に訳しなさい。

問五 傍線部Cの読みを答えなさい。

問六 傍線部Dとは誰のことか答えなさい。

問七 空欄A、Cに入る言葉を、それぞれ漢字一文字で答えなさい。

問八 傍線部Eとあるが、なぜそのように詠むのか、簡潔に説明しなさい。

万葉集

三三 次の古文を読んで、後の設問に答えよ。(万葉集)

(   X  )紫野行きア標野行き野守は見ずや君が袖振る     (Ⅰ)

紫草のにほへ①るイ妹を憎くあらば人妻ゆゑに吾恋ひめやも      (Ⅱ)

石見の海 角の浦廻を 浦なしと 人こそ見らめ 潟なしと 人こそ見らめ よしゑやし 浦はなくとも よしゑやし 潟はなくとも 鯨魚取り 海辺を指して 和多津の 荒磯の上に か青く生ふる 玉藻沖つ藻 朝羽振る 風こそ寄らめ 夕羽振る 波こそ来寄れ 波の共 か寄りかく寄る α玉藻なす 寄り寝し妹を 露霜の 置きてし来れば この道の 八十隈ごとに 万たび かへり見すれど いや遠に 里は離り②ぬ いや高に 山も越えウ来ぬ 夏草の 思ひ萎えて 偲ふ③らむ 妹が門見④む なびけこの山     (Ⅲ)

石見のや高角山の木の際よりわが振る袖を妹見⑤つらむか      (Ⅳ)

小竹(ささ)の葉はみ山も清(さや)にさやげどもわれは妹思ふ別れ来ぬれば    (Ⅴ)

設問

問一 空欄Xに入る枕詞を書きなさい。

問二 (Ⅰ)の歌の作者は、(Ⅱ)の歌の作者と結婚した後、天智天皇の妻となった女流歌人である。この歌人の名を漢字で書きなさい。

問三 傍線部①~⑤の助動詞について、終止形とここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問四 傍線部ア~ウの漢字の読みを、平仮名、現代仮名遣いで答えなさい。

問五 二重傍線部αを、この歌の主題に沿って現代語訳しなさい。

古今和歌集

三四 次の古文を読んで、後の設問に答えよ。(古今和歌集)
仮名序 やまと歌は、人の心を種として、よろづの言の葉とぞなれ①りける。世の中にある人アことわざしげきものなれば、心に思ふことを、見るもの、聞くものにつけて、言ひいだせるなり。花に鳴く鶯、水に住むかはづの声を聞けば、生きとし生けるもの、いづれか歌をよま②ざりける。力をも入れずして天地(あめつち)を動かし、目に見えぬ鬼神をもあはれと思は③せ、男女のなかをもやはらげ、猛きもののふの心をもなぐさむるは、歌なり。

春の夜の闇はイあやなし梅の花色こそ見え④ね香やは隠るる     (Ⅰ)

蓮葉のにごりに染(し)まぬ心もて何かは露を玉とあざむく      (Ⅱ)

(  X  )月の桂も秋はなほ紅葉すればや照りまさるらむ    (Ⅲ)

冬ながら空より花の散り来るは雲のあなたは春⑤にやあるらむ    (Ⅳ)

むすぶ手のしづくににごる山の井のあかでも人に別れぬるかな    (Ⅴ)

ほととぎす鳴くや五月のあやめぐさウあやめも知らぬ恋もするかな  (Ⅵ)

色見えでエうつろふものは世の中の人の心の花にぞありける     (Ⅶ)

設問

問一 仮名序を書いた人物の名前を漢字で書きなさい。

問二 傍線部①~⑤の助動詞について、終止形とここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問三 二重傍線部ア~エを現代語に訳しなさい。

問四 (Ⅱ)(Ⅳ)の和歌を現代語訳しなさい。

問五 (Ⅲ)の和歌について、
(1)空欄Xに入る枕詞を答えなさい。
(2)全文を現代語訳しなさい。

問六 (Ⅴ)の和歌には掛詞が用いられている。指摘し、何と何が掛けられているのか説明しなさい。

問七 (Ⅴ)と(Ⅵ)の和歌に共通する修辞法を答えなさい。

新古今和歌集

三五 次の古文を読んで、後の設問に答えよ。(新古今和歌集)
Ⅰ 春の夜の夢の浮橋とだえして峰にわかるる横雲の空
Ⅱ 玉の緒よ絶えなば絶えねながらへば忍ぶることの弱りもぞする

設問

問一 Ⅰの和歌について、次の各問に答えなさい。

(1)この和歌の作者は、新古今和歌集のほか、新勅撰和歌集の撰集にも関わっている。この作者の名前を答えなさい。

(2)「夢の浮橋」とは、ある物語の最後の帖の名前である。その物語を答えなさい。

(3)「峰にわかるる横雲の空」とは、何をたとえたものが、答えなさい。

問二 Ⅱの和歌について、次の各問に答えなさい。

(1)この和歌の作者は後白河天皇の皇女である。この作者の名前を答えなさい。

(2)後白河天皇が残した今様歌の歌謡集の名前を答えなさい。

(3)「玉の緒」とは何か、答えなさい。

(4)「絶えなば絶えね」を現代語に訳しなさい。

(5)「忍ぶる」とあるが、何を忍ぶのか、答えなさい。

八代集

三六 次の古文を読んで、後の設問に答えよ。(八代集)
冬の歌とて、詠める
① 山里は冬ぞ寂しさまさりける人目も草もかれぬと思へば

滋賀の山越えにて、石井のもとにて、もの言ひける人の別れける折に、詠める
② むすぶ手のしづくににごる山の井のあかでも人にわかれぬるかな

題知らず
③ ほととぎす鳴くや五月のあやめ草アあやめも知らぬ恋もするかな

事出で来てのちに京極御息所につかはしける
④ わびぬれば今はた同じ難波なるみをつくしても逢はむとぞ思ふ

北白河の山荘に花のおもしろく咲きて侍りけるを見に、人々まうで来たりければ
⑤ 春来てぞ人も訪ひける山里は( A )こそ宿の主なりけれ

河原院にて、荒れたる宿に( B )来たるといふ心を人々詠み侍りけるに
⑥ 八重葎しげれる宿のさびしきに人こそ見えね( B )は来にけり

設問

問一 ①の和歌の中から掛詞を指摘し、何と何が掛けられているか答えなさい。

問二 ②の和歌の中から掛詞を指摘し、何と何が掛けられているか答えなさい。

問三 傍線部アの意味を答えなさい。

問四 ①~③の和歌は最初の勅撰和歌集に収められている。この和歌集の選集に携わった人物を四人答えなさい。

問五 ④の和歌の中から掛詞を指摘し、何と何が掛けられているか答えなさい。

問六 ④の和歌は二番目の勅撰和歌集に収められている。この和歌集の選集に携わった人物の一人に、清少納言の父親である人物が含まれている。この人物の名前を答えなさい。

問七 空欄Aに適切な漢字一字を入れなさい。

問八 二か所ある空欄Bにはともに季節を表す漢字一字が入る。その漢字を答えなさい。

問九 ⑤と⑥の和歌は、三番目の勅撰和歌集に収められている。この和歌集の名前を答えなさい。

コメント

  1. 匿名 より:

    答えはどこですか

  2. 萱沼 〇(管理人判断で一部伏字にしました) より:

    役に立ちます

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