【説話】無料で学ぶ古文文法&読解問題

      2016/12/07

古文問題演習シリーズの説話です。受験勉強のほか、定期試験対策にもご利用ください。

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古文文法&読解問題 収録内容

仏教

説話には、おもしろい話、役立つ話などが含まれます。現代で言えば、ブログの文章のようなものです。

宇治拾遺物語・夢買ふ人
宇治拾遺物語・猟師、仏を射ること
宇治拾遺物語・藤大納言忠家もの言ふ女、放屁の事
宇治拾遺物語・博打の子、聟入の事
宇治拾遺物語・保昌と袴垂
宇治拾遺物語・秦兼久通俊卿の許に向かひて悪口の事
発心集・侍従大納言成道
古今著聞集・大江山
古今著聞集・たつみの権守、六波羅にて問注の事
十訓抄・行成と実方

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受験ネットから進呈

古文文法について

古文文法が難しく感じる場合、以下の記事をお読みください。

古文文法の勉強法 たった5つのポイント!~入門編~

解答について

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宇治拾遺物語・夢買う人(1)

一 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(宇治拾遺物語・夢買ふ人)

昔、備中国に群司ありけり。それが子に、ひきのまき人といふ、ありけり。若き男にてありける時、夢を見たりければ、合はせさせ①むとて、夢解きの女のもとに行きて、夢合はせて後、物語してゐたるほどに、人々あまた声して来②なり。国守の御子の太郎君のおはするアなりけり。年は十七、八ばかりの男にておはしけり。A心ばへは知らず、容貌は清げイなり。人 四、五人ばかりB具したり。「これや夢解きの女のもと」と問へば、御供の侍、「これにて候ふ」と言ひて来れば、まき人は上の方の内に入りて部屋のあるに入りて、穴よりのぞきて見れば、この君入り給ひて、「夢をしかじか見つるウなり。いかなるぞ」とて語り聞かす。女聞きて、「よにいみじき夢エなり。必ず大臣まで成り上がり給ふ③べきオなり。返す返すめでたく御覧じて給ふ。Cあなかしこあなかしこ、人に語り給ふな」と申しければ、この君うれしげにて、衣を脱ぎて女に取らせて帰り④ぬ

設問

問一 傍線部①~④の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問二 波線部ア~オの「なり」のうち、他と文法的に異なるものを一つ選びなさい。

問三 二重傍線部A~Cの意味を答えなさい。

 

宇治拾遺物語・夢買う人(2)

二 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(宇治拾遺物語・夢買ふ人)

その折、まき人部屋より出て、女に言ふやう、「夢は取るといふことのある①なり。この君の御夢、我らに取ら②せア給へ。国守は四年過ぎぬれば帰り上り③ぬ。我は国人なれば、いつも長らへてあらむずる上に、郡司の子にてあれば、我をこそ大事に思は④め」と言へば、女、「イのたまは⑤むままに侍る⑥べし。さらば、おはしつる君のごとくにして入り給ひて、その語られつる夢を、つゆも違はず語り給へ」と言へば、まき人喜びて、かの君のありつるやうに入り来て、夢語りをしたれば、女同じやうに言ふ。まき人いとうれしく思ひて、衣を脱ぎて取らせて去り⑦ぬ

設問

問一 傍線部①~⑦の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問二 波線部ア、イの敬語について、敬語の種類と、誰から誰への敬意かを答えなさい。

問三 二重傍線部の意味を答えなさい。

宇治拾遺物語・夢買う人(3)

三 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(宇治拾遺物語・夢買ふ人)

その後、書を習ひ読みたれば、ただ通りに通りて、才ある人①になりぬ。おほやけ聞こし召して、試みらるるに、まことに才深くありければ、唐土へ、「物よくよく習へ」とて遣わして、久しく唐土にありて、さまざまの事ども習い伝へて帰りたりければ、帝、アかしこき者に思し召して、次第に成し上げ給ひて、大臣までになされ②にけり。

されば、夢取ることは、げにイかしこきことなり。かの夢取らせたりし備中守の子は、司もなき者にてやみ③にけり。A夢を取られざらましかば、大臣までもなりなまし。さればB夢を人に聞かすまじきなりと言い伝へける。

設問

問一 傍線部①~③の「に」について、他と文法的に異なるものを一つ選びなさい。

問二 波線部ア、イの「かしこき」の意味を、それぞれ答えなさい。

問三 二重傍線部A、Bを現代語訳しなさい。

宇治拾遺物語・漁師、仏を射ること(1)

六 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(宇治拾遺物語・猟師、仏を射ること)

昔、愛宕の山に、久しくア行ふ聖ありけり。イ年ごろ行ひて、坊を出づる事なし。西の方に猟師あり。この聖を貴みて、常にはまうでて、物奉りなどしけり。久しく参りざりければ、餌袋に干飯など入れて、まうでたり。聖悦びて、日ごろのおぼつかなさなどのたまふ。その中に、居寄りてのたまふやうは、「この程いみじく貴き事あり。この年ごろ、他念なく経をたもち奉りてある験やらん、この夜ごろ、普賢菩薩象に乗りて見え給ふ。今宵とどまりて拝み給へ」と言ひければ、この猟師、「世に貴き事にこそ候ふなれ。さらば泊りて拝み奉ら①ん」とてとどまりぬ。  さて聖の使ふ童のあるに問ふ、「聖のたまふやう、いかなる事ぞや。おのれも、この仏をば拝み参らせたりや」と問へば、童は、「五六度ぞ見奉りて候ふ」といふに、猟師、我も見奉る事もやあるとて、聖の後に、いねもせずして起き居たり。九月二十日の事なれば、夜も長し。今や今やと待つに、夜半過ぎ②ぬらんと思ふほどに、東の山の嶺より、月の出づるやうに見えて、嶺の嵐もウすさまじきに、この坊の内、光さしいりたるようにて明かくなりぬ。見れば、普賢菩薩象に乗りて、やうやうおはして、坊の前に立ち給へ③り

設問

問一 傍線部①~③の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問二 二重傍線部ア~ウの意味を答えなさい。

問三 波線部について、誰のどういうことを指して「おぼつかなさ」と言っているのか説明しなさい。

宇治拾遺物語・漁師、仏を射ること(2)

七 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(宇治拾遺物語・猟師、仏を射ること)

聖泣く泣く拝みて、「いかに、ぬし殿は拝み奉るや」と言ひければ、「いかがは。この童も拝み奉る。をいをい、いみじう貴し」とて、猟師思ふやう、聖は年ごろ経をもたもち読み給へばこそ、その目ばかりに見え給はめ、この童、我が身などは、経の向きたる方も知ら①ぬに、ア見え給へ②るは、心得られぬ事なりと、心のうちに思ひて、この事試み③てん、これ罪得べき事にあらずと思ひて、とがり矢を弓につがひて、聖の拝み入りたる上よりさし越して、弓を強く引きて、ひやうと射たりければ、御胸の程に当るやうにて、火を打ち消つごとくにて、光も失せ④ぬ。谷へとどろめきて、逃げ行く音す。

聖、「これはいかにし給へるぞ」と言ひて、泣き惑ふこと限りなし。男申しけるは、「イ聖の目にこそ見え給はめ、我が罪深き者の目に見え給へば、試み奉らんと思ひて、射つるなり。実の仏ならば、ウよも矢は立ち給はじ。されば怪しき物なり」といひけり。夜明けて、血をとめて行きて見ければ、一町ばかり行きて、谷の底に大なる狸、胸より尖矢を射通されて、死して伏せりけり。聖なれど、無知なれば、かやうに化されけるなり。猟師なれども、おもんぱかりありければ、狸を射害し、その化をあらはしけるなり。

設問

問一 傍線部①~④の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問二 二重傍線部ア~ウを現代語訳しなさい。

問三 波線部について、何が「罪深き」なのか説明しなさい。

宇治拾遺物語・藤大納言忠家もの言ふ女、放屁の事

八 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(宇治拾遺物語・藤大納言忠家もの言ふ女、放屁の事)

今は昔、藤(とうの)大納言忠家(ただいへ)といひける人、いまだA殿上人Bおはしけるとき、美々しき色好みなりける女房ともの言ひて、夜ふくるほどに、月は昼よりもあかかりけるに、堪へかねて、御簾(みす)をうちかづきて、長押(なげし)の上にのぼりて、肩をかきて、引き寄せ1られけるほどに、髪をふりかけて、「あな、さまあし」と言ひて、くるめきけるほどに、Cいと高く鳴らしてけり。女房はいふにも堪へず、くたくたとして、寄り臥し2にけり。

この大納言、「心憂きことにもあひぬるものかな。世にありてもア何にかはせん。出家せ3ん」とて、御簾の裾をすこしかきあげて、ぬき足をして、イ疑ひなく、出家せんと思ひて、二間ばかりは行くほどに、そもそも、その女房過ちせ4んからに、出家すべきやうやはあると思ふ心またつきて、ただただと、走り出で5られにけり。ウ女房はいかがなりけん、知らずとか

設問

問一 傍線部1~5の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問二 二重傍線部Aについて、

(1)読みを平仮名・現代仮名遣いで答えなさい。

(2)「殿」とはどこか、答えなさい。

問三 二重傍線部Bについて、敬語の種類と、誰から誰への敬意なのかを答えなさい。

問四 二重傍線部Cはいくつの単語から成立しているか答えなさい。 問五 波線部ア~ウを現代語訳しなさい。

問六 本文中に、「 」がつけられていない大納言の心中描写が二箇所ある。後者の最初と最後の5文字を答えなさい。

宇治拾遺物語・博打の子、聟入の事(1)

九 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(宇治拾遺物語・博打の子、聟入の事)

昔、博打の子1の年若きが、目鼻一所にとり寄せたるやうにて、世の人にも似①ぬありけり。ふたりの親、これいかにして世にあらせんずると思ひてありけるところに、長者の家にAかしづく女のありけるに、顔よからん聟とらんと、母2の求めけるを伝へ聞きて、「天の下の顔よしといふ人、聟にならんと宣ふ」と言ひければ、長者、よろこびて、「聟にとら②ん」とて、日をとりて契り③てけり。その夜になりて、裝束など人に借りて、月は明かかりけれど、顔見えぬやうにもてなして、B博打ども集まりてありければ、人々しくおぼえて、心にくく思ふ

さて、夜々行くに、ア昼ゐるべきほどになり④ぬ。いかがせんと思ひめぐらして、博打一人、長者の家の天井に上りて、二人寝たる上3の天井を、ひしひしと踏みならして、いかめしく恐ろしげなる声にて、「天の下の顔よし」と呼ぶ。家の内の者ども、いかなることぞと聞きまどふ。聟、いみじくおぢて、「おのれをこそ、世の人、『天の下の顔よし』といふと聞け。いかなることなら⑤ん」といふに、三度まで呼べば、いらへつ。「これはいかにいらへつるぞ」と言へば、「C心にもあらで、いらへつるなり」と言ふ。鬼のいふやう、「Dこの家のむすめは、わが領じて三年になりぬるを、汝、いかに思ひて、かくは通ふぞ」と言ふ。「さる御事とも知らで、かよひ候ひつる⑥なり。ただ御助け候へ」と言へば、鬼、「いといと憎きことなり。一言して帰らん。汝、命とかたちと、いづれか惜しき」と言ふ。聟、「いかがいらふべき」といふに、舅、姑、「E何ぞの御かたちぞ。命だにおはせば。イ『ただかたちを』とのたまへ」と言へば、教へのごとくいふに、鬼「さらば吸ふ吸ふ」と言ふ時に、聟、顔をかかへて、「あらあら」と言ひて、臥しまろぶ。鬼はあよび帰りぬ。

設問

問一 傍線部1~3の「の」の用法を答えなさい。

問二 傍線部①~⑥の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問三 二重傍線部A~Eを現代語訳しなさい。

問四 波線部アについて、「昼ゐるべきほど」とは具体的にはどういうことか、説明しなさい。

問五 波線部イについて、「ただかたちを」の後に省略されている言葉を補って現代語訳しなさい。

宇治拾遺物語・博打の子、聟入の事(2)

十 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(宇治拾遺物語・博打の子、聟入の事)

さて「顔はいかがなりたる、見ん」とて、紙燭をさして、人々見れば、目鼻ひとつ所にとり据ゑたるやうなり。聟は泣きて、「ただ、命とこそ申すべかりけれ。かかるかたちにて、世の中にありては何かせん。1かからざりつるさきに、顔を一度見え奉らで、2おほかたは、かく恐ろしきものに領ぜられたりける所に参りける、過ちなり」とかこちければ、舅、いとほしと思ひて、「このかはりには、我が持ちたる宝を奉らん」と言ひて、3めでたくかしづきければ、嬉しくてぞありける。「所の悪しきか」とて、別によき家を造りてすませければ、いみじくてぞありける。

設問

問一 傍線部1を、具体的な内容がわかるように現代語訳しなさい。

問二 傍線部2を現代語訳しなさい。

問三 傍線部3を現代語訳しなさい。

問四 この文章(その1も含む)の主題を、簡潔に説明しなさい。

宇治拾遺物語・保昌と袴垂

十一 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(宇治拾遺物語・保昌と袴垂)

昔、袴垂とて、いみじき盗人の大将軍ありけり。十月ばかりに、衣の用なりければ、ア衣少しまうけむとて、さるべき所々、うかがひありきけるに、夜中ばかりに、人、みな静まり果てて後、月の朧なるに、衣、あまた着たるなる主①の、指貫②のそば挟みて、絹の狩衣めきたる着て、ただ一人、笛吹きて、行きもやらず、練り行けば、「あはれ、これこそ、われに絹得させむとて、イ出でたる人なめり」と思ひて走りかかりて、衣をはがむと思ふに、あやしくものの恐ろしく覚えければ、添いて、二、三町ばかり行けども、ウわれに人こそ付きたると思ひたる気色もなし。いよいよ笛を吹きて行けば、試みむと思ひて、足を高くして、走り寄りたるに、笛を吹きながら見返りたる気色、取りかかるべくも覚えざりければ、走りのきぬ。

かやうに、あまたたび、とざまかうざまにするに、エつゆばかりも騒ぎたる気色なし。希有の人かなと思ひて、十余町ばかり具して行く。オさりとてあらむやはと思ひて、刀を抜きて、走りかかりたるときに、そのたび、笛を吹きやみて、たち帰りて、「こは、何者ぞ。」と問ふに、心も失せて、われにもあらで、つい居られぬ。また、「いかなる者ぞ。」と問へば、カ今は逃ぐとも、よも逃がさじと覚えければ、「ひはぎにさぶらふ。」と言へば、「何者ぞ。」と問へば、「字、袴垂となむ、言はれさぶらふ」と答ふれば、「さいふ者ありと聞くぞ。あやふげに、希有のやつかな。」と言ひて、「ともに、まうで来。」とばかり、言ひかけて、また、同じやうに、笛吹きて行く。

この人③の気色、今は逃ぐとも、よも逃がさじと覚えければ、鬼に神取られたるやうにて、ともに行くほどに、家に行き着きぬ。いづこぞと思へば、摂津前司保昌といふ人なりけり。家のうちに呼び入れて、綿厚き衣一つを賜りて、「衣の用あらむときは、参りて申せ。心も知らざらむ人に取りかかりて、汝、過ちすな。」とありしこそ、キあさましく、むくつけく、恐ろしかりしか。いみじかりし人のありさまなりと、捕らへられて後、語りける。

設問

問一 傍線部①~③の「の」用法を説明しなさい。

問二 二重傍線部ア~キを現代語訳しなさい。

宇治拾遺物語・秦兼久通俊卿の許に向かひて悪口の事

十二 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(宇治拾遺物語・秦兼久通俊卿の許に向かひて悪口の事)

今は昔、治部卿通俊卿(ぢぶきゃうみちとしきゃう)、御拾遺を選ばれける時、秦兼久(はたのかねひさ)、行き向かひて、アおのづから歌などや入ると思ひてうかがひけるに、治部卿、出でゐて物語して、「いかなる歌か詠みたる」といはれければ、「イはかばかしき候はず。後三条院かくれ①させ給ひて後、円宗寺に参りて候ひしに、花のにほひは昔にも変らず侍り②しかば、つかうまつりて候ひしなり」とて、

去年見しに色も変らず咲きにけりウ花こそものは思はざりけれ

とこそつかうまつりて候ひしか」といひければ、通俊の卿、「よろしく詠みたり。ただし、けれ、けり、けるなどいふことは、いとしもなきことばなり。それはさることにて、花こそといふ文字こそ女の童などの名にし③つべけれ」とてエいともほめられざりければ、ことば少なに立ちて、侍どもありける所に、「この殿はオ大方歌の有様知り給はぬにこそ。かかる人の撰集承りておはするは、あさましきことかな。四条大納言歌に、

春来てぞ人もとひけるカ山里は花こそ宿のあるじなりけれ

と詠み給へ④るは、めでたき歌とてキ世の人口(ひとぐち)にのりて申すめるは。その歌に、人もとひけるとあり、また、宿のあるじなりけれとあめるは。花こそといひたるは、それには同じさまなるに、いかなれば、四条大納言のはめでたく、兼久がはわろかるべきぞ。かかる人の撰集承りて選び給ふ、あさましき事なり」といひて出でにけり。  侍、通俊のもとへ行きて、兼久こそかうかう申して出でぬれ、と語りければ、治部卿うちうなづきて、「クさりけり、さりけり。物ないひそ」といは⑤れけり。

設問

問一 傍線部①~⑤の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問二 傍線部ア、イ、エ、オ、キを現代語に訳しなさい。

問三 傍線部ウとあるが、なぜそのように詠んだのか、説明しなさい。

問四 傍線部カとあるが、なぜそのように詠んだのか、説明しなさい。

問五 通俊によれば、兼久の和歌の欠点はどのようなところにあるのか。二点にまとめて簡潔に説明しなさい。

問六 通俊が傍線部クのように言ったのはなぜか、説明しなさい。

発心集・侍従大納言成道

十三 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(発心集・侍従大納言成道)

侍従大納言成道の卿、アそのかみ九歳にて、瘧病(わらはやみ)し給ひけり。イ年ごろ祈りける某(なにがし)僧都とかやいふ人を呼びて祈らせけれど、ウかひなく発(おこ)りければ、父の民部卿エことに嘆き給ひて、傍らに添ひゐて、見扱ひ給ふ間に、母君と言ひ合はせつつ、「さりとて、オいかがはせん。この度は、カこと僧をこそ呼ば1め。いづれかよかる2べき」など①宣ひけるを、この稚児(ちご)臥しながら聞きて、民部卿に聞こえ給ふ。「なほこの度は、僧都を呼び給へかしと思ふなり。その故は、乳母(めのと)などの申すを聞けば、まだ腹の内なりける時より、この人を祈りの師と頼みて、生まれて今九つになるまで、キことゆゑなくて侍るは、ひとへにかの人の徳なり。それに、今日この病によりて、口惜しく②思は3んことのいと不便に侍るなり。もしこと僧を呼び給ひたらば、たとひ落ちたりとも、なほ本意にあらず。ク況(いはん)や、必ず落ちんこともかたし。さりとも、これにて死ぬる程のことはケよも侍らじ。我を思さば、幾度もなほこの人を③呼び給へ。つひには、さりとも止みな4ん」と、コ苦しげなるをためらひつつ、聞こえ給ふに、民部卿も母上も、涙を流しつつ、「あはれに思ひよせたり、A幼き思ひはかりには劣りてけり」とて、またの当り日、僧都を呼びて、ありのままにこの次第を語り給ふ。「隠し奉る5べきことに侍らず。サ御ことをおろかに思ふにはあらねども、かれがなやみ煩ひ侍る気色を見るに、シ心もほれて、思され6んことも知らず、Bしかじかのことを内々に申すを知りて、この幼き者のかく申し侍るなり」と涙をおし拭(のご)ひつつ語り給ふに、ス僧都おろかに思されんや。その日、ことに信を致し、泣く泣く祈り給ひければ、際やかに落ち給ひにけり。  この君は、幼くよりかかる心を持ち給ひて、君に仕うまつり、人に交はるにつけても、ことに触れつつ情け深く、優なる名を止め給へるなり。

設問

問一 傍線部1~6の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問二 二重傍線部ア~スを現代語訳しなさい。

問三 傍線部①~③の動詞の主語を答えなさい。

問四 波線部Aについて、何が何に劣ったというのか、簡潔に説明しなさい。

問五 波線部Bの具体的な内容を示す一文を、本文中から書き抜きなさい。

問六 『発心集』の筆者を漢字で書きなさい。

古今著聞集・大江山

十四 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(古今著聞集・大江山)

和泉式部、保昌がA妻にて丹後に下りけるほどに、京に歌合ありけるに、小式部内侍、 歌よみにとられてよみけるを、定頼の中納言、たはぶれに小式部内侍に、「丹後へつかはしける人は参り①にたりや。」と言ひ入れて、局の前を過ぎられけるを、小式部内侍、B御簾よりなかば出でて、C直衣の袖をアひかへて、

X 大江山いくのの道の遠ければまだふみもみず天橋立

とよみかけけり。思はず②にあさましくて、「こはいかに。」とばかり言ひて、 返しにも及ばず、袖をひきはなちて逃げられ③にけり。 小式部、これよりイ歌よみの世おぼえ出で来④にけり。

設問

問一 傍線部①~④の「に」の中から、他と文法的に異なるものを一つ選びなさい。

問二 波線部A~Cの漢字の読みを、平仮名、古典的仮名遣いで答えなさい。

問三 二重傍線部ア、イの意味を答えなさい。

問四 文中のXの和歌から、掛詞を二つ指摘し、それぞれ何と何がかかっているのか答えなさい。

超訳「古今著聞集・大江山」

古今著聞集を現代風にアレンジしたものです。

母がいないと彼女は文章を書けない。そう噂されている。母が夫の所用でメキシコに出向いているとき、彼女は雑誌社に急な執筆を依頼された。恰幅の良い体を持て余したベテランの編集者が

「メキシコに送った依頼の手紙は返信されてきましたか?」

と書斎にいる彼女にチクリと言う。

彼女は書斎から半身乗り出し、編集者のスーツの袖を掴んで

「太平洋を渡る海路は遠いので、手紙を出したとしてもまだメキシコには着いてもいませんよ(編集者なのにメキシコの位置をお忘れですか?)」と反論する。

確かにそれもそうだと慌てた彼は、「それはそうだね」とだけ言って慌てて社に戻った。彼女はこの一件から即興でものを言えるし文章も書ける才能があると評判になった。

※古文が分からなくなる意外な理由の一つに、現代と全く関係ないと思い込むことがあります。過去と現在は表面的な差こそあれ、人の心は変わりません。「超訳」→口語訳→原文の順で読んでみてください。不思議なことに頭の中で話がピタッと決まります。そのあたとに辞書だけを用いて、口語訳を書き添削してもらってみてください。

口語訳「古今著聞集・大江山」

和泉式部が保昌の妻として同行し(現在の京都府北部の)丹後の国へ下っていた時に、京都で(和歌による紅白戦である)歌合せがあった。小式部内侍が歌人として選出されて詠むことになったのだが、 定頼の中納言(=偉い官僚)がからかって小式部内侍に、「丹後へ遣わせた使者は戻って参りましたか」と呼びかけて、内侍の部屋である局(つぼね)の前を過ぎて行かれたので、小式部内侍はすだれから半分外に出て、定頼の袖をつかんで、

(私の使者が)(京都のすぐ西の)大江山を越えて(丹後への道中にある)生野へとたどって行く野の道は遠いので、いまだ(丹後の国の名所である)天橋立の地を踏んだこともないので、(私は)母からの手紙を見ていません

と詠みかけた。 予想外の秀逸な和歌に驚き「これはどう返したものか……」とだけ言って、返歌もできず、袖を振り払ってお逃げになってしまった。 小式部内侍はこれ以来、歌人としての世の評判が上がってきたという。

古今著聞集・たつみの権守、六波羅にて問注の事

十五 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(古今著聞集・たつみの権守、六波羅にて問注の事)

松尾の神主頼安がもとに、たつみの権守といふ翁ありけり。わづかに田を持ちたりけるに、相論のことありて、六波羅にてA問注すべきに定まり1にけり。その日になりて出で2ぬ。この主はB猛におこがましき者なりければ、いかなることかし出でんずらんと、神主思ひゐたるに、晩頭に、この権の守、神主が家の前を通りけり。

神主呼び入れて、「いかに問注はしなしたるぞ。αおぼつかなくて待ちゐたるに、などよそには過ぎ侍るぞ。」と言ひければ、権守居直りて、過失なげなるけしきにて、「なじかはつかうまつり損じ候ふ3べき。これほど道理顕然のことなれば、一々につまびらかに申して候へば、敵口を閉ぢて申す旨なく候ふ。これほどに心地よく詰め伏せたることこそ候は4ね。あはれ、C聞かせ給ひて候はば、御感は被り候ひなまし。人々も耳をすましてこそ候ひつれ。」と、扇開き使ひてゆゆしげにいひければ、神主うちうなづきて、「Dさては心やすく侍り。今はこと定まりぬれば、いかなら5む世までも、件の田は相違ある6まじ」などいへば、権守Eとりもあへず、「いや、田におきては早く取られぬ」と言ひたりけるおかしさこそ。さては、さは何ごとをゆゆしく言ひたりける7にか。ふしぎのをこの者なり。

設問

問一 傍線部1~7の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問二 二重傍線部A~Eを現代語訳しなさい。

問三 波線部αについて、何が「おぼつかなくて」だったのか説明しなさい。

十訓抄・行成と実方

十六 次の古文を読んで、文法及び読解に関する設問に答えよ。(十訓抄・行成と実方)

大納言行成卿、いまだA殿上人にてaおはしけるとき、実方の中将、いかなる憤りかあり①けん、殿上に参り合ひて、言ふこともなく、行成の冠を打ち落として、小庭に投げ捨て②てけり。

行成少しも騒がずして、B主殿司b召して、「冠取りて参れ。」とて、冠して、 守刀より笄抜き出だして、鬢かいつくろひて、居直りて、「いかなることにて候ふやらん。たちまちにかうほどの乱罰にあづかるべきことこそ、おぼえ侍ら③ねαそのゆゑを承りて、のちのことにや侍る④べからん。」と、ことうるはしく言はれけり。実方はしらけて、逃げ⑤にけり。  折しも、C小蔀より主上c御覧じて、「行成はいみじき者なり。かくおとなしき心あらんとこそ思はざり⑥しか。」とて、そのたびD蔵人頭空きけるに、多くの人を越えて、なされにけり。実方をば、中将を召して、「歌枕見て参れ。」とて、陸奥守になしてぞつかはされける。やがてかしこにて失せにけり。  実方、蔵人頭にならでやみにけるを恨みて、執とまりて、雀になりて、殿上のE小台盤を食ひけるよし、人言ひけり。  一人は忍に耐へざるによりて前途を失せ、一人は忍を信ずるによりて褒美にあへるたとへなり。

設問

問一 傍線部①~⑥の助動詞について、終止形と、ここでの活用形及び文法的意味を答えなさい。

問二 波線部a~cの敬語について、敬語の種類と敬意の対象を答えなさい。

問三 二重波線部A~Eの漢字の読みを、平仮名、現代仮名遣いで答えなさい。

問四 二重傍線部を現代語訳しなさい。


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