学部選びのコツ|文系・理系選択から就職状況・失敗談まで | 受験ネット

学部選びのコツ|文系・理系選択から就職状況・失敗談まで


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学部選びで迷っていませんか? このページでは、文理選択から文系・理系別の学部選びまで、元予備校講師でキャリアコンサルタント(国家資格)の筆者がわかりやすく説明します。

管理者(加藤)は、予備校講師歴7年。現在、高校主催の講演会や選択授業に年80回出講(歴6年)。国家資格・キャリアコンサルタント。
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学部や文理選択にミスするとどうなる?

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学部や文理選択にミスっても、ごまかしごまかしがんばれば、何とかなるかな?

……と思いたいところですが、大学では、同じジャンルの勉強の比重が増えるため、学部や文理選択にミスがあると、大変な苦労をします。

  • 高校 … 数学が苦手でも、多数の教科があり、ごまかしが効く。
  • 大学 … 例えば工学部に進んだ場合、数学が苦手なら、進級すら難しい。成績が落ち、就職でも失敗する。

文系理系の選び方

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高校と予備校・塾では、文理選択の指導方法が、まったく異なるのを知っていましたか?

高校では、自分の将来像を決め、それをもとに、文系・理系を選ぶように指導されます。しかし、予備校・塾では少し異なります。

基本的には、数学や理科(物理・化学)に苦手意識がなければ、まず理系を候補にするようにお話しします。これは、理系が就職やその後のキャリアの面で、恵まれていることが背景にあります。なお、理科のなかでは、物理・化学が高い就職率の学部に直結します。生物・地学にしか興味がない場合は、文系でも構いません。

※トップクラスの生物研究者なら、バイオテクノロジー等の道も拓けますが、そもそも化学も必要です。

もちろん、文系の学問や仕事にも魅力があるものが多いのです。しかし、理系出身で文系の仕事をしている人(まんが家、政治家、タレントなど)は多数いる反面、逆は難しいのも事実です。

得意教科から、文理を選ぶ方法もあります(このあとすぐ)。

得意教科から文理・学部を選ぶ

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大学・短大の学部は、一般的には文系・理系に分類されます。少し丁寧に分ければ、5系統程度に分類されます。得意教科から選ぶ方法を、まず示してみます。

好きな教科系統学部学科例
国語、地歴、英語人文科学(文系)歴史学、文学、哲学 、文化学 、心理学、外国語学
公民、現代文、英語社会科学(文系)経営学、商学、経済学、政治学、法学、国際学
理科、数学自然科学(理系)工学(電子・電気、情報、機械、化学、情報、建設・建築等)、理学、農学、医歯薬系
興味が分散している総合科学(学際系)総合政策、教養、コミュニケーション、人間、社会学、地域、観光
体育、美術体育・芸術系体育、スポーツ科学、健康科学、芸術
その他の目標がある各種系統教員養成、看護、医療系、幼児教育、栄養、福祉

人文科学

人や人が作ったものを研究します。哲学とは、高校の倫理の発展形です。社会の先生に、倫理の教科書を見せてもらってください。心理学は人気がありますが、できれば公認心理士を取りたい学部で、かなり難関の資格です。ただし、ビジネス系の心理学に興味があれば、民間企業への道もひらけます。

社会科学

経営学商学は、似た内容で、人や企業の視点から、お金の動きを見ます。一方、経済学は、国や国際視点となり、為替、貿易、景気などが対象となり、向き不向きが分かれます。法学は、公務員取得のイメージがあるかも知れませんが、授業内容と試験内容の差があり、資格スクールがメインになるため、学部は興味優先で選ぶとよいでしょう。

注意 経済学、法学は抽象度が高い学問となり、向き不向きが分かれます。大学生協や大きな書店で、教科書を立ち読みしてみるとイメージがつかめます。

自然科学(理系)

おもに工学理学に分かれます。理学は、高校理科の発展形で、物理学、数学などがあります。ノーベル賞や研究者になる夢がありますが、就職に直結しない部分もあり調査が必要です(大学レベルや、学部のカリキュラムにもよります)。工学は、理学を実際の産業に生かすもので、就職率の高さが特徴です。

ヒント 工学・理学とも「物理・化学・数学ガチ勢」が活躍できる学部が多く、一応できるけどそこまでじゃないかなという生徒は、農学、建築、薬学を選ぶ傾向があります。ただし、薬学でもそれなりのレベルの知識が必要です。

総合科学(学際系)

総合科学系とは、慶応義塾大の総合政策・環境情報のように、文系理系をまたいでいるパターンと、コミュニケーション社会学のように、文系の各学部をまたいでいるパターンがあります。経済、法などのように、やるべきことがガチガチに決まっている学問ではないため、興味にムラが出がちな人(好きなテーマならやりこむタイプ)に向いています。学部選びの後悔が少ない系統で、学部選びに迷っているならおすすめです。

(注)社会学は、通常社会科学系に分類されますが、このページでは、実質を考え総合科学に分類しました。

ここから先は、近日改訂を予定しています。

体育、芸術系

体育学部は、最初は現在のスポーツクラブのようなスクールから出発しました。現在、学ぶことは幅広いですが、体育学部、スポーツ健康系学部とは?に、分かりやすくまとまっています。

※医療系 … 看護、理学療法、作業療法、臨床検査、診療放射線、臨床工学、歯科衛生、視能訓練、言語聴覚

この記事では従来の分類方法ではなく、学部をたったの2つに分けて考えます。

【学部分類その1】学問・教養型の学部

「学問・教養型の学部」とは古い歴史を持った学部で、文学部が分かりやすい例です。

文学部では、源氏物語から現代小説まで幅広く学びますが、将来作家になるのは100人に1人以下。出版業界を含めても、少数派です。このように「学問・教養型の学部」は、様々なことを勉強するが就職に直接生かすわけではないのが特徴です。

例えば、歴史学を学び博物館に勤める人はごく少数。法学部で学び、弁護士や司法書士になる人も結果的には少数になります。また理学部でさまざまな研究をし、学部卒で将来も研究を仕事にできる人はごく少数です。

学問・教養型の学部リスト

  • 人文科学系  ・歴史学  ・文学  ・哲学  ・文化学  ・心理学  ・外国語学
  • 社会科学系 ・経営学 ・経済学 ・政治学 ・社会学 ・商学 ・法学 ・国際学
  • 自然科系の一部 ・理学 ・農学
  • 総合科学 ・総合政策 ・キャリアデザイン ・文化総合政策

学問・教養型の学部には、文系の学部が目立ちます。文系は、自然を扱う理系に対し、人間を扱うことが特徴となります。人間の心に焦点を定めるのが人文科学系、社会の仕組みに重きをおくのが社会科学系です。

理学、農学は、工学部のように「専門・職業系」に分類することも可能です。しかし、学部卒では研究職に就くことはかなり難しく、大学院進学が必要です。「理系は就職が良い」という場合、主に工学部を指していることに注意が必要です。ただし、学部卒(大学卒業)でも、純然な文系よりは、求人の需給バランスが良く、就職状況はやや有利と言えます。

学問・教養型の学部のメリット

文学、歴史学、法学、理学といった、学問・教養型の学部のメリットは以下の通りです。

  • 比較的幅広く、好きなことを学べる。
  • 幅広く学ぶなかで、自分の可能性に気づいたり、関心のある職業が広がったりする。
  • 高校時代に将来の仕事を決めなくても、大まかな興味があれば進学は可能である。

学問・教養型の学部のデメリット

学問・教養型の学部のデメリットは、次の点に尽きます。

就職率は個人差が大きい。武器を身につけることがカギ。 

学問・教養型、つまり主に文系の学部の就職には、どのようなイメージがあるでしょうか?

  • 弁護士、公認会計士、国家公務員、上場企業社長など、成功しているイメージが強い。
  • 専門性がなく、就職活動の失敗や、フリーターのイメージがある。

意見は2つに分かれますが、実はどちらも正解です。全体を見ると、文系の学生は、就職に成功し狙い通りの人生設計に成功する人たちと、少なくとも新卒時には大失敗に終わる人たちに分かれます。中間的な層もいます。

では、成功するのは、どのような学生なのでしょうか? 経験的に、以下の7つの武器のうち複数を備えた学生が成功しているといえます。

  1. 大学名 … 学歴社会の終焉が言われますが、大学名の通用力は依然、非常に高いです。
  2. 国家資格 … 公務員、あるいは公認会計士、税理士などの国家資格。
  3. TOEIC … 990点満点の英語テスト。大学生の大半がスコアーを持っています。
  4. 簿記 … 簿記は国家資格ではないですが、どの企業も評価します。
  5. 活動実績 … サークル、留学、ボランティア、文化活動、アルバイト等の客観的実績。
  6. コミュニケーション力 … 志望理由書の文章や、面接での説明力。
  7. 業界研究 … 高校時代から、コツコツと業界を調べてきた学生。

(まとめ)学問・教養型の学部に進学する前に

文系を代表とする学問・教養型の学部は、就職に直結することを学ぶわけではありません。

しかし、興味に応じて講義を選択でき、空き時間が専門・職業型の学部よりもずっと多いことに特徴があります。空いた時間で、資格を取る、将来につながるアルバイトに挑戦するなど、武器を身につけつつ、自分で考えて学んでゆく必要があります。

学問・教養型の学部で伸びるのは、目的意識が高く、時間を決して無駄にしない学生、高校時代に英語、国語、地歴公民にしっかりと取り組んだ学生です。

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【学部分類その2】専門・職業型の学部

専門・職業型の学部のなかで、最も歴史があるのが理系学部です。自然を探求する領域であり、文系の学問よりも古い歴史を持っています。専門・職業型の学部には、さまざまな職業の確立にあわせて生まれた学部も多く、薬学部が分かりやすい事例です。薬学部では、薬剤師の国家資格を得るための勉強をします。

学問・教養型の学部である文学部では、研究を生かし作家になる人は100人に1人以下。一方、薬学部では、将来100人中100人が、薬剤師か薬理研究者になります。同様に、工学部の情報学科を卒業し、情報技術を生かさない職に就く人はごく少数です。幅広く自由に学ぶ学問・教養型の学部に対し、目標資格があるため、学ぶことが狭く深くなり、生徒どうし、学校間の差が少ないのが特徴です。


専門・職業型の学部リスト

  • 工学系 ・電子電気 ・機械 ・材料 ・情報 ・建設建築
  • 医歯薬系 ・医学 ・歯学 ・薬学
  • 教員養成系 ・小学校教諭(中高教諭は、教科に合った学部に所属します)
  • 生活科学系 ・保育 ・幼児教育 ・栄養 ・福祉 ・スポーツ
  • 看護・医療系 ・看護 ・理学療法 ・作業療法 ・臨床検査 ・診療放射線 ・臨床工学 ・歯科衛生 ・視能訓練 ・言語聴覚
  • 美術・デザイン系(就職は実力次第)

なお、理学部を「専門・職業型」の学部に分類すべきだという意見もあります。しかし、理学部を卒業し、学部卒で研究者になるのは狭き門です。大学院に進学すると状況は異なりますが、工学系に比べると、本人の資質が必要なため、注意を喚起するために、この記事では「学問・教養系」に分類しました。


専門・職業型の学部のメリット

専門型の学部のメリットは以下の通りです。

  • 同じ学科の学生なら、学ぶ内容や目標は、似通っていますので、迷う要素は少なめです。
  • 将来の職業や国家資格の選定と取得に、手間ひまを費やすことなく、薬剤師等、共通の目標に向かい、的を絞った学習ができます。
  • 就職活動は、成功者と失敗者の差が少なくなります。第1希望の施設や会社へ就職できない人は多くいますが、全く関係ない分野の仕事に就かざるをえないことは、少なくなります。

専門・職業型の学部のデメリット

専門・職業型の学部のデメリットは、次の点に尽きます。

ミスマッチによる脱落に注意

専門・職業型の学部では、特に上級生は、毎日1つの専門を狭く深く極めてゆきます。これは、普通科の高校とは大きく異る形態であり、工業科などの専門高校に比べても、さらに狭く学ぶ形態です。また、学問・教養系、特に文系学部に対し、講義・研究の時間が長く、余裕が無いことも特徴です。簡単に言えば、その専門領域のマニアにしか耐えられない、学習形態だと言えるのです。

そのため、入学し講義を受けてみて、自分に合わないと気づいても、転部あるいは再受験するしか選択肢がありません。高校在学中から、次のような活動を重ね、ミスマッチを防ぐことが重要です。

  • 複数の大学のオープンキャンパスに、何度も足を運び、学ぶ内容をつかみ、できれば模擬講義を受講する。
  • 高校の図書館で、専門分野の入門書を読み、強い関心が持てるかどうか、確かめておく。
  • 理科、家庭科、保健室の先生など、専門家に何度か相談し、適性を見極めてもらう。
  • 高校の段階で、将来の職業をある程度考え、業界の状況をよく研究しておく。

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(まとめ)専門・職業型の学部に進学する前に

理系を代表とする専門・職業型の学部は、就職に直結することを学ぶことができます。

これは一見メリットですが、裏を返せば、ひとつの領域に、狭く深く、長時間に渡り取り組んでゆく学生生活に耐えなければなりません。この学生生活を「楽しい、やりがいがある」と思えるかどうかが重要ですが、好きであること、適性があることが条件となります。

学問・教養系の学部は、進路選択に多少のミスがあっても、講義のとり方を工夫する、大学の成績ではなく資格で勝負する、課外活動にやりがいを求めるなどの対応が可能です。一方、専門・職業型の学部では、選んだら一生付き合ってゆく覚悟が必要です。


【まとめ】日本一わかりやすい 文系・理系のための学部選び

重要なことをまとめておきます。

  • [学問・教養型] 就職率は個人差が大きい。武器を身につけることがカギ。
  • [専門・職業型] 就職率は良好。ミスマッチによる脱落に注意。

もし、進路が全く決まらない場合、決める手順はシンプルです。まず第1に専門・職業型の学部についてひとつひとつ調べ、興味のあるなしをはっきりさせていきます。

例えば、学問・教養型の文学部に進んだあと、友人の話がきっかけとなり、薬剤師に興味がわいた場合、一度中退し再受験となってしまいます。言いかえれば、専門・職業型の学部からつながる職業は、高校在学中に希望していないければ、生涯に渡り就くことがかなり難しくなります。そのため、専門・職業型の学部については常に情報のアンテナを立てるように意識し、将来なりたいと思うことは絶対にないと確信するまで、情報を集めてゆく必要があります。

専門・職業型の学部リスト

  • 工学系 ・電子電気 ・機械 ・材料 ・情報 ・建設建築
  • 医歯薬系 ・医学 ・歯学 ・薬学
  • 教員養成系 ・小学校教諭(中高教諭は、教科に合った学部に所属します)
  • 生活科学系 ・保育 ・幼児教育 ・栄養 ・福祉 ・スポーツ
  • 看護・医療系 ・看護 ・理学療法 ・作業療法 ・臨床検査 ・診療放射線 ・臨床工学 ・歯科衛生 ・視能訓練 ・言語聴覚
  • 美術・デザイン系(就職は実力次第)

学問・教養型の学部リスト

  • 人文科学系  ・歴史学  ・文学  ・哲学  ・文化学  ・心理学  ・外国語学
  • 社会科学系 ・経営学 ・経済学 ・政治学 ・社会学 ・商学 ・法学 ・国際学
  • 自然科系の一部 ・理学 ・農学
  • 総合科学 ・総合政策 ・キャリアデザイン ・文化総合政策

以上、全体としては専門・職業型が有利に見えるかもしれませんが、上場企業の社長、創業に成功する人など、大きな成功をつかむ人は、学問・教養系の学部出身者に目立つことも事実です。高校を卒業し、専門・職業型の学部に進み、目的を絞って勝負に出るのも1つの生き方です。一方で、大学を、世界を広げ自己を成長させる場と考え、社会に出てから、目的を絞り中期的に勝負を書けてゆくのも1つの生き方です。

いずれを選ぶにしても「好き」である、少なくとも「苦にならない」ものしか長続きしません。就職活動で楽をしたいと考え、看護・医療系など、専門・職業型の学部を打算で選んでも、必ず挫折します。人を助けたいという熱意がなければ続かないのです。

また、高校生までの経験値で、学部や職業の全体像を満たすことは非常に難しく、進路選択に際し、どのようにしたらよいのか迷ってしまうこともあります。その場合、解決策は簡単で5科を極めることです。就職に必要とされる能力は、流行のように時代ごとに変わります。しかし、情報社会となり社会の様子が大きく変わっても、5科で学ぶ内容はほとんど変わっていません。海外でも同様です。これは、今後AI(人工知能)が発達し、社会が激変しても、結局5科が全ての基礎にあり不変であることを示しています。オープンキャンパスの活用など、進路決定への努力は重要ですが、5科の学習が、どのような資格よりも強い力を持つことも、理解しておく必要があります。


コメント

  1. […] […]

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