教育問題

クルンボルツ、シャイン、シュロスバーグら現代的キャリア理論を分かりやすく #07

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キャリア理論は、心理的なカウンセリング理論をベースに、アメリカで始まりました。ジョン・クルンボルツ、エドガー・シャイン、ナンシィ・シュロスバーグらは、現代の時代に合ったキャリアカウンセリング理論を提唱しています。

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ジョン・クルンボルツ

ジョン・クルンボルツは、学習による行動変化の理論を展開しました。後年は、キャリアの偶然性を重視したのも特徴です。

  • 直接経験による学習 … オペラント条件付けの考え方に基づく。
  • モデリングによる学習 …  注意過程(注目する)→ 保持過程(記憶する)→ 運動再生過程 → 動機付け過程(実行の決定)

自己効力感の大きさが学習の成否を分ける

自己効力感 … この認知が高いほど学習は成功しやすくなります。
・達成(成功体験) ・代理経験(他者の成功を見る) ・言語的説得(指導者の説得) ・情動喚起(以前の経験に基づく感情の動き)

キャリア意思決定に影響を与えるもの

  • 遺伝的特性 … 例:歌手、相撲取り
  • 環境的状況 … 例:就職氷河期
  • 学習経験 … ① 道具的学習(過去の経験を道具として)、② 連合学習(家族が事故に遭い、良い医者に助けられたなど、偶然のつながり)
  • 課題接近スキル … 課題の認識や定義を経て、代替案を作るスキル。

キャリアカウンセリングの目標

変化し続ける仕事環境において、クライエント自身が満足のいく人生を作り出していけるように学習を促進。現在のクライエントに合った職業を発見することではない。

キャリアカウンセリングの介入方法

  • 発達的・予防的介入 … 問題が起きそうなタイミング(インターンシップの直前など)
  • 治療的介入 … ①認知的介入 ②行動的介入

計画された偶発性(未決定の意義)

ジョン・クルンボルツは、研究過程の後半で、未決定の価値やキャリアの偶然性を強調しています。

  • 未決定(オープンマインド)なら、予期せぬ出来事に対応し学習が可能。
  • 偶然の出来事を積極的に活用。意識的にそれを作り出す努力が必要。
  • 好奇心、持続性(失敗にめげない)、楽観性、柔軟性(考えを変える)、冒険心(結果が見えなくても踏み出す)。

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ハリィ・ジュエラット

ハリィ・ジュエラットは、キャリア発達における意思決定をテーマとしています。クルンボルツ同様、後期には積極的不確実性を提唱し、発展的に訂正を行っています。

連続的意思決定プロセス

目的・目標
データ
ストラテジー・予測システム(選択肢、その結果を予測)
・価値システム(結果を評価)
・決定基準
探索的決定(→データへのフィードバック)
最終的決定

後期理論:積極的不確実性 … 突然の変化や不確実性を受け入れる、非合理的な思考も必要だとするものです。

エドガー・シャイン

エドガー・シャインは、キャリアとは生涯を通じての人間の生き方、表現である、と述べています。個人だけでなく、組織も成長するという考え方です。

  • 発達的視点 … 組織と人の相互作用で、組織も人も成長し続ける。
  • 臨床的視点 … 仕事以外の領域でも、個人の状況を考えるべき。

キャリアの3つの領域(スーパーのライフスペース理論に影響を受けている)

  • 生物学的、社会的 → 仕事とキャリアサイクル
  • 家族関係
  • 仕事・キャリア

エドガー・シャインのキャリアの概念

  • キャリアサイクル … 仕事の世界へのエントリー → 正社員(主要な働き手という意味)→ 非指導者|指導者 → 引退
  • 内的キャリア … 主観的なもの
  • 外的キャリア … 客観的なもの(職務経歴、実績、地位)

キャリアコーン

出典:『キャリアコンサルティング 理論と実際』木村周

新入社員は、与えられた職能の周縁部から取り組みます(例:一介の販売員)。経験を積み、階層が上がるにつれ、ほかの職能を経験し、中心的、統合的な地位を経験し、最上位の階層では、全体を見渡す役割となります。

キャリアアンカー

組織内の異動や解雇に出会ったとしても変わらない軸になるものを、シャインはキャリアアンカーと呼んでいます。

  • 専門分野
  • 全般管理
  • 自立、独立
  • 保障、安定
  • 起業家的創造性
  • 純粋な挑戦
  • 奉仕、社会献身
  • 生活様式

ナンシィ・シュロスバーグ

ナンシィ・シュロスバーグは、人生上の転機(トランジション)への対処法を研究しました。

  • 中年の危機(社内での転機、子の進学、親の介護など)
  • 人生途上の共通した課題

ナンシィ・シュロスバーグの視点
①文脈的(環境の変化など)、文化的(例:新卒一括採用)
②発達的(例:中年の危機)
③ライフ・スパン
④転機(トランジション)

ストレスコーピング(ストレスへの対処)

  • ストレスそのものの解決(問題中心の対処)
  • ストレスによる心のゆがみを解決(情動中心の対処)

トランジション(転機)へのアプローチ

転機の3種類と影響

転機の3種類・予期していた 
・予期していなかった 
・期待したが起きなかった(ノンイベント)
影響・役割がなくなる 
・人間関係の変化 
・日常生活の変化 
・考え方の変化

転機のプロセス

転機の最初の段階は、始まりか終わりである。

終わりニュートラルゾーン
・自ら責任を持ち管理
始まり

何が変化するのか

  • 捨てるもの 
  • 終わったもの
  • 継続できるもの
  • 感情体験は捨てなくて良い(需要)
  • 大きな決断には時間をかけて良い  

対処のための資源(4つのS)

  • ① Situation(状況)状況の客観的評価
  • ② Self(自己)自己の特性や価値観を評価
  • ③ Support 周囲の援助
  • ④ Strategies(戦略)

ナンシィ・シュロスバーグのカウンセリング

①ラポール(関係性)形成
②アセスメント、質問
③ゴールの設定
④カウンセラーの介入
⑤終結、フォローアップ

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