【経済・経営・商学部】小論文の例文・書き方・対策

      2017/07/16

この記事では、経済・経営・商学部の小論文について例文・書き方・対策を公開しています。

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経済・経営・商学部の小論文の過去問と対策

過去問例

  • 電子メディアが台頭する現在、書籍の意義はどこにあるのか、論じなさい。(首都大・改)
  • 現在、ワーキングプアや派遣労働者・パートタイマー・アルバイトなどの非正規労働者の増加と貧困が話題となっている。このような背景を受けて、最低賃金の引き上げが議論されている。最低賃金の引き上げを行った場合の、企業、労働者への影響を踏まえ、あなたは最低賃金制度引き上げに賛成か、反対か、主張を論じよ。(東洋大・改)
  • 日本の若年失業率がOECD加盟国平均をかなり下回る水準である理由について、考えを述べよ。(横浜市立大)
  • 教育格差と所得格差について、その関係に注意しながら、自由に論じなさい。(北海道大・改)
  • 『ルポ 貧困大国アメリカ』(堤未果)を踏まえ、特定の食品を摂れば健康になれると思い込む流行「フード・ファディズム」に対するあなたの意見を述べよ。(立命館大・改)

対策

経済・経営・商学部では、主にお金が関わる重要な時事問題が題材となります。法・政治学分野に比べると、出題された課題文で知識が得られる場合が多いですが、政経の経済分野の知識は得ておきましょう。

賛否を問う出題、本質を考えさせる問題の2方向性があります。賛否が別れる問題(例えばTPP)については、メリット・デメリットを整理しておきます。本質を考えさせる問題については、新聞・AERAなどを読み、評論調・分析型の文章を読み慣れておくことが必要です。

教科書内容の理解は、実況中継シリーズなどの参考書が役立ちます。

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経済・経営・商学部の小論文 例文と書き方

小論文の段落構成は、下の記事にあります。

例文1 最低賃金制度引き上げ

「現在、ワーキングプアや派遣労働者・パートタイマー・アルバイトなどの非正規労働者の増加と貧困が話題となっている。このような背景を受けて、最低賃金の引き上げが議論されている。最低賃金の引き上げを行った場合の、企業、労働者への影響を踏まえ、あなたは最低賃金制度引き上げに賛成か、反対か、主張を論じよ。(東洋大・改)」

結論:私は、最低賃金制度引き上げに賛成である。

具体的理由:最低賃金の引き上げによって、中小企業の経営が苦しくなることが予想される。しかし、コストが増加することは、経営の見直しや必要な自動化の契機となり、必ずしも悪いことではない。また、今後は少子化が進み、求人環境の変化から、賃金の引き上げは免れないのだから、いまから対応を進めてゆくことも必要だ。

具体的理由:最低賃金の引き上げによって、労働者の生活は大きく変わる。現状の賃金では、最低限の休みで働き続けても、生活を成り立たせるのが精一杯で、自己投資の時間もお金もないのが現状と聞く。現在、副業志向が広がっているように、個人が自己投資し、成長してゆく土台は整いつつある。最低賃金の引き上げが、経済的に自立した労働者を増やし、社会全体の生産基盤を安定させることにつながると考える。

結論:以上から、私は、最低賃金制度引き上げに賛成である。最低賃金の引き上げにより、企業も個人も、「経営改革」を実現でき、日本全体としての国力が増してゆくはずである。

書き方のポイント

上の過去問のような、賛否が別れる問題では、メリット・デメリットを説明し、片方を論理的に否定することで、もう片方を残してゆくような書き方をします。

否定したいメリット・デメリットに対しては、次のような批判のし方があります。

  • 証拠がない(感覚的な内容であり、統計や数値の根拠がないことを批判します)
  • 理屈が通らない(因果関係や分析に、不十分な点があることを批判します)
  • 逆である(メリットなら、そこから派生するデメリットを指摘します)

上の例文では、2段落目で「最低賃金制度引き上げによるデメリット」を批判しています。逆であるという批判のほかに、「どちらにしても避けられない」という、批判方法も用いています。

※例文はやや短めに作成しています。

例文2 地元の産業の振興(高3生の例文)

「地元の産業の振興に関して、あなたが考えるところを書きなさい。(練習問題)」

結論:最近、地方活性化のための伝統的な産業が注目されている。伝統的な工芸品等を観光客に新しい形でアピールし、地元の人も知ることで産業振興をしていくべきだ。

具体的な体験:私の住んでいる町は、山からの雪溶け水が湧き、きれいな水があることが有名だ。そのきれいな水を利用して、染め物産業が発達してきた。しかし、染め物自体の知名度は低く、地元の人でさえ知らない人がいる。

具体的な内容:その対策として、染め物の体験講座を開き、学校単位で社会科見学として訪れてもらう。すると、地元の人たちがこの町は、染め物が自慢だと自覚できる。そして、染め物がこの町では有名であると、他の地域の人に伝えれば、より観光客を呼び込むことができる。具体的には、染め物を利用したアジアンテイストな小物や、多くの人が使用し話題になりやすいスマートフォンアクセサリー等を作り、さらにインターネットで販売することで、観光客等にアピールしたい。観光客に向けにアピールしていくことで、さらに、今まで染め物を知らなかった地元の人々も興味を持つようになる。

結論:こうして、伝統産業である染め物を、観光客に新しい産業のイメージでアピールし、さらに地元の人にも知ってもらうことで、染め物産業を活性化させていくべきである。産業活性化によって地域経済を盛り上げていくことができるだろう。

書き方のポイント

この高3生の例文では、2段落目に、問題(=染め物の知名度が低いこと)と、それが発生している原因(=そもそも地元の人が知らない)の分析があります。経済、経営、商学部の小論文では、課題をはっきりさせ、その原因を分析する小論文が求められることが多くあります。

経済・経営・商学部では、つぎの書き方を知っておく必要があります。

  • 【基本の書き方】結論ー具体的内容ー具体的内容ー結論。
  • [賛否が問われるテーマの書き方]結論ーデメリット・メリットの分析ーデメリット・メリットの分析ー結論
  • [問題解決を求められるテーマの書き方]結論ー問題提起と原因分析ー解決策ー結論(まとめ)

下の2つの書き方はひとつのパターンですが、パターンだけ覚えていても、対応できない出題に慌てることとなり、また本質的には文章力は身につきません。あくまでも、【基本の書き方】の発展形として捉えておきましょう。

第3段落は、具体性が高く、小論文全体の印象を強めています。「染め物を観光客等にアピールすべきだ」と書く受験生は多いですが、「スマートフォンアクセサリー」など、具体的に提案する小論文は、多くは見かけません。第2段落で「雪溶け水が湧くことによるきれいな水」と、具体性が強いイメージを読み手に与えていることもあわせ、読み手が想像しやすい展開となっています。

 

下の記事に、小論文対策の方法や、経済・経営・商学部で出題に注意が必要なテーマを掲載しています。

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