「いじめについて小論文を書きたいのですが500文字です。書き方を教えてください」のご質問を頂きました。いじめについての小論文を書き方を説明します。
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いじめについての小論文は、序論が重要!
小論文は「序論‐本論‐本論‐結論」の4段落構成がおすすめです。わかりやすく言えば「はじめ‐なか‐なか‐むすび」となります。
いじめについての小論文は、書くことのできる対象が広く、混乱したり、あいまいになったりすることがあります。そのため、序論(はじめの段落)に工夫が必要です。
通常の序論は、テーマと結論を書けば十分です。しかし、いじめについて書く場合は、「現状」「定義」「現時点の知識・先行研究」を盛り込んだ方が、書き手としても、頭がすっきりします。
現状、定義について
国立国会図書館 調査及び立法考査局による資料を見ると、上のデータが見つかります。いじめと一口に言っても、小学校でのものが半数を占めますし、その内容も「冷やかし・悪口」から、「仲間外れ・集団無視」まで様々です。
小論文の序論(はじめの段落)で、どの年代のどんないじめは、どのくらい起きており自分はどのいじめに焦点を当てるかをはっきりさせると、ブレずにすみ、しかも書きやすくなります。
事前提出型の大学入試など、時間がある場合は、「特別支援学校でのいじめ」「自殺に結びついてしまった小学校でのいじめ」など、ほかの人が選ばないテーマもおすすめです。
現時点の知識・先行研究について
時間がある場合、高得点を狙いたい場合は、現時点の知識・先行研究として、いじめ関係の本を1冊読んでおくと、完成度が上がります。おすすめは、下の本です。
時間がない場合、学校の宿題レベルの場合は省略しても構いませんが、入試に小論文がある方は、できる限り本に触れておくのはおすすめです。
序論(はじめの段落)の例文
時間がない場合、学校の宿題レベルの場合、身近な部分に焦点をあてるのがコツです。すると、体験談も書くことができます。
序論の例文
いじめは、年代や手段により様々な現れ方がある。ここでは、高等学校で急増する、スマートフォン等での誹謗中傷(全体の17.5%)に絞って論じてみたい。結論を先に述べると、夜間のスマートフォンの使用禁止が効果的だと考える。
本論の書き方
つぎに、結論の根拠や、詳しい説明にあたる本論(なかの段落)を考えてゆきます。
本論は、600~800字なら2段落分、400字なら1段落分が目安です。500字の場合、全体の構成をもとに決めます。本論には、体験談、具体例、理由、書籍やデータの引用を書くことができます。時間がない場合、体験談をうまく利用します。
また、小論文は「意見が分かれるテーマ」「問題解決が目指されるテーマ」「事象を深く掘り下げるテーマ」に分かれます。いじめは、「問題解決が目指されるテーマ」です。
例えば、「頭痛」というテーマなら。風邪のウイルスが体内にある、疲労が蓄積しているという原因を突き止め、それを消去する策を取ります(睡眠を増やす等)。
いじめもこのパターンに含まれますので、一応の原因分析が必要です。ただし、いじめは、問題が深すぎ、これまでに原因が突き止められたことはありません。そのため、ある程度で原因分析をやめ、現実的な解決策を提示するのがポイントです。
序論・本論(出だしのみ)の例文
いじめは、年代や手段により様々な現れ方がある。ここでは、高等学校で急増する、スマートフォン等での誹謗中傷(全体の17.5%)に絞って論じてみたい。結論を先に述べると、夜間のスマートフォンの使用禁止が効果的だと考える。
高校2年生のとき、クラス内でLINEグループによる誹謗中傷が問題になったことがある。……
なお、結論(むすびの段落)は、序論で示した結論を、少し言いかえてくり返します。
序論・本論(出だしのみ)・結論の例文
いじめは、年代や手段により様々な現れ方がある。ここでは、高等学校で急増する、スマートフォン等での誹謗中傷(全体の17.5%)に絞って論じてみたい。結論を先に述べると、夜間のスマートフォンの使用禁止が効果的だと考える。
高校2年生のとき、クラス内でLINEグループによる誹謗中傷が問題になったことがある。……
以上、いじめの根本的な解決は難しいことから、誹謗中傷が生じやすい、夜間のスマートフォンの使用禁止が現実的な解決策だと考える。
いじめについて参考になる記事 ハフポスト・いじめ
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